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【特集】英語以前に必要となる力とは? ICUも動き始めた「探究型早期グローバル教育」の試み

2015.11.13


英語以前に必要とされる力

グローバル教育では、学びのツールとして英語が必須となってきているが、英語の先にある学びとはなんなのだろうか。

海外に目を向けると、「クリティカルシンキング」を基本とする探究型の学びを初等教育から大学まで一貫して行うことがグローバルスタンダードとなっている。

日本に視線を戻すと、明治時代以来、義務教育においては「正解ありきの教育」(正解主義)がスタンダードとなっており、探究型の学びとは対極にある環境だ。

急速にグローバル化し多様化する世界では、答えを詰め込むだけの勉強ではもはや通用しないと、多くの親も気づきはじめている。

しかし、気づいていながらもモヤモヤしてしまうのは、なかなか変らない学校やシステムを前に、どうすればいいのか代替案が見当たらないからではないだろうか。

今回は、このような状況にいち早く対処し、日本の初等教育過程において探究型の学びを実践している学校にフォーカスしてみたいと思う。

未来を創造する学校

東京・中野にある「東京コミュニティスクール」(TCS)は、これまで10年以上初等教育において探究型学習に取り組んできた、小学生向けのオルタナティブスクールだ。

TCS

TCSが設立されたのは、2004年のこと。ちょうどOECDによる「国際的な生徒の学習到達度調査」で日本人生徒の学力低下が指摘され、「ゆとり教育」に対する批判が高まっていた時期だ。

TCSの設立者であり理事でもある久保一之氏は、「ゆとり教育には具体的な方法論がないことが問題だが、子どもたちの思考力や問題解決能力、個性を大切にする方向性は間違っていない」と考え、批判では未来を創造できないと、TCSを設立するに至った。

小学生の枠に捕われない学びの本質

TCSでの日々は、子どもと大人がガチンコで向かい合う。「息子は学校から帰ると、しばらくソファから立ち上がれないくらいにクタクタ。毎日エネルギーを使い果たして帰ってくるんです」と話すのは、現在3年生のA君の母親だ。いったいどんな授業が行われているのか。

TCSを訪れると、広々とした仕切りのないオープンなフロアで、ちょうどA君たち3、4年生がカタマリになって、「信じるカネ?」をテーマとした探究学習に取り組んでいた。

この授業では「価値の移転は信頼によって成り立つ」という核となる考えに至るまで、お金のしくみや歴史について知り、みんなでとことん考えていく。「紙幣」はただの紙なのに、どうやって信用をつけていったのか——金本位制のしくみやその後の米ドル金為替本位制のこと、さらには変動相場制や紙幣とクレジットカードの違いにまで話は及ぶ。

お金についての歴史やしくみについて説明している資料。

お金についての歴史やしくみについて説明している資料。

小学3、4年生にはハイレベル過ぎないか?と驚きを感じながらも、体系的で実質的な内容は大人が参加しても十分におもしろい。子どもたちは果たして理解しているのかと見渡せば、パッとひらめいたように反応する子もいれば、ぐるぐると頭を巡らし噛み締めたような表情の子もいる。

子どもたちがお金について考えたことをまとめていく。

子どもたちがお金について考えたことをまとめていく。

いますぐには理解できない子もいるが、6年間反復して探究を続けていくことで、さまざまな概念が理解できるようになるという。

探究型で身につくものは?▶

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