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【グローバル進学03】米国大学進学に用意できるのは上限1000万円…活用できる奨学金は?

2017.02.10


ベネッセ画像作成_ol

予算1000万円で米国大に進学は可能?

新高2の娘が「アメリカの4年制大学に進学したい」と勉強に励んでいます。娘の夢は応援したいのですが、正直アメリカの大学に進学するといくらかかるのかわからず、合格が決まっても学費や現地での生活費が払えるのか不安です。

進学のために用意できるのは、なんとか上限1000万円。それ以上になると、あきらめてもらうことになるかもしれません。

アメリカの大学ではどのくらいお金が必要になるのでしょうか。また、このような予算で進学は可能でしょうか。

(埼玉県・私立高校2年生の娘を持つ母)

奨学金の選択肢が増え、海外大進学のチャンスが広がっています

■留学にかかる費用とは

海外大学進学にはいくらかかるのか——各家庭にとって切実なテーマですよね。

予算の上限が1000万円であるのなら、活用できそうな奨学金があるか、いますぐにでも確認してみることをオススメします。

というのも、これまで米国大進学のためには、戦後に発足した国際相互理解を理念とする財団や大学が用意する奨学金制度を利用するのが一般的でしたが、2017年度からは日本の財界人発の大型奨学金制度が続々と創設され、海外大を目指す学生には大きなチャンスが到来しているといえるのです。

奨学金制度をチェックするまえに、まずは米国大学進学にはいくらかかるのか、基本的な情報を押さえておきましょう。

グローバル進学03

留学に必要となるコストには、「学費」と「生活費」があります。

学費は、州立大学や私立大学など学校により大きく異なりますが、年間約150万円~500万円ほど。学期ごとの支払いとなり、1単位につきいくらと単価が定められていることも多く、履修する単位数によって学費も変動するので注意が必要です。

なお、日本人がアメリカの大学に進学する際、「International Student Fee」(留学生料金)が適用され、アメリカ人学生と比べ学費は割高になります。

生活費として必要になるのは、寮費や食費など。滞在する州により異なりますが、平均して年間約150万円前後かかり、ほかにも教科書代や保険料、航空券代、振込手数料などの諸経費がかかってきます。

たとえば、学費が年間300万円、生活費が年間150万円の場合では、4年間で必要となるのは計1800万円。

今回の予算からは800万円オーバーしてしまいますが、それを補える奨学金があるのかをみていきましょう。以下の5つの奨学金を具体的にチェックしていきたいと思います。

  • グルー・バンクロフト基金
  • フリーマン奨学金
  • 柳井正財団奨学金
  • 孫正義育英会
  • ベネッセ海外留学センター 海外進学奨学金

■最大1000万を支給「グルー・バンクロフト基金」

まず、アメリカのリベラルアーツ・カレッジに進学する学生には、4年間で最大1000万円が給付される「グルー・バンクロフト基金」が有名です。

年間250万円×4年間を2名に、年間200万円×4年間を4名に支給(留学先から授業料全額を免除される場合は生活費として年間100万円)。

また、同基金と取り決めを交わした大学の学費の全額もしくは一部が免除される制度もあり、4名が採用される予定です。

選考での評価が高い順に条件のいい奨学金が与えられますが、このプログラムに選ばれることで、予算内にほぼ収めることができるのではないでしょうか。

【グルー・バンクロフト基金】

  • 主催:公益財団法人グル―・バンクロフト基金
  • 募集人数:計10名
  • 留学先:カーネギー教育振興財団編「カーネギー大学分類」の”Baccalaureate Colleges–Arts & Sciences”に含まれる大学(271校)およびそれらに準ずる大学
  • 奨学金:年間250万円×4年間/2名、年間200万円×4年間/4名(いずれも留学先から授業料全額を免除される場合は生活費として年間100万円支給)、DePauw University、Grinnell College、Knox College、Lake Forest Collegeに進学する学生の授業料の全額または一部を免除/4名
  • 選考内容:1次/筆記試験(小論文/日本語、英語/文法・語彙、長文読解、数学/日本語で出題)、2次/面接、最終/保護者同伴の面接
  • 応募締切:毎年9月中旬

■ウェズリアン大限定の「フリーマン奨学金」

フリーマン財団の「Freeman Asian Scholarship Program」では、米国リベラルアーツ・カレッジ「ウェズリアン大学」(コネチカット州)の学費を4年間全額支給。毎年、日本、中国、シンガポールなどアジア11ヵ国からそれぞれ1名の学生が選抜されます。

生活費として年間150万円×4年間で600万円ほど必要となりますが、予算内に十分収まりますね。経済状況等によっては、生活費や渡航費が支給される可能性もあります。

【Freeman Asian Scholarship Program】

  • 主催:フリーマン財団
  • 募集人数:1名
  • 留学先:ウェズリアン大学(コネチカット州)
  • 奨学金:4年間の学費を全額支給
  • 選考内容:書類審査、オンラインでのインタビュー
  • 応募締切:毎年1月1日

■最大28万ドルを支給「柳井正財団」奨学金

そして、2017年度に「柳井正財団」が新設する奨学金制度では、米国トップ大への進学を志す日本人の学生に対して、4年間で最大28万ドルを支給。

「トップ大」には、アイビーリーグや名門リベラルアーツ・カレッジなど30大学が指定されていますが、募集人数は10名と多く、年収制限も3000万円と高く設定され、門戸も大きく開かれています。

学費がほぼ全額カバーできるので、これはかなり魅力的ですね。

【柳井正財団奨学金】

  • 主催:一般財団法人柳井正財団
  • 募集人数:年間10名程度
  • 留学先:米国のトップ大学30校(教育水準が同程度と認められる場合、指定大学以外の大学も認められる可能性あり)
  • 奨学金:4年間上限28万ドル(学部4年間の授業料、教材費、保険料、寮費等、就学のために大学より請求される費用)
  • 選考内容:書類審査、1次面接/日本語・英語、最終面接/日本語・英語
  • 応募締切:1月末日(2017年度)

■個別に支援内容を決定「孫正義育英会」

こちらも2017年度からスタートする「孫正義育英会」奨学金。会員を100名程度募集し、各応募者が必要とする支援内容を相談しながら決定していきます。

支援内容として、最長4年間の「海外留学にあたって発生する学費及び生活費」の給付があげられていますが、このプログラムは孫氏による「人類の未来に貢献する」人材への投資ともいえるので、支援内容にはある程度のインパクトが必要になりそうです。

また、テクノロジー分野での活躍が期待されているので、専攻によっては有利になる可能性も。募集人数が多いだけに、どのような多様な支援がなされるのか、期待したいですね。

【孫正義育英会】

  • 主催:一般社団法人孫正義育英会
  • 募集人数:年間100名程度
  • 留学先:個別に相談
  • 奨学金:最長4年間(個別に支給金額を決定)
  • 選考内容:1次/書類審査、2次/面接
  • 応募締切:2月末日(2017年度)

■自由度の高いベネッセ「海外進学奨学金」

そして、高校卒業後に海外大進学を志す人を応援するためにスタートした、ベネッセ海外留学センター「海外進学奨学金」。

支援額は最大200万円なので、今回のケースでは留学費をカバーしきれませんが、コミュニティカレッジへの進学も対象に含まれるなど、幅広い留学希望者が応募できるのが魅力です。

【ベネッセ海外留学センター 海外進学奨学金】

  • 主催:ベネッセ海外留学センター
  • 募集人数:年間3名程度
  • 留学先:個別に相談
  • 奨学金:1)留学開始時(海外渡航時まで)に200万円支給/1名、2)留学開始時(海外渡航時まで)に100万円支給/1名、3)留学開始時(海外渡航時まで)に50万円支給/1名
  • 選考内容:1次/書類審査、2次/面接
  • 応募締切:11月末日

■どうやったら奨学金をとれるの?

以上、いくつかの奨学金制度を紹介してきましたが、奨学生として選ばれるためには書類審査や面接などの選考に勝ち抜かなくてはなりません。

選考では、もちろんしっかりとした留学の目的や将来の目標を明確に伝えることが重要ですが、高校の成績や英語力、課外活動、エッセイなどを通して奨学金を給付すべき人材なのかを精査されるため、海外進学の準備がそのまま奨学金の選考対策につながっていくといえます。

【関連記事】ハーバード大に合格するための戦略とは?

最後に、大学が用意している奨学金制度も確認しましょう。 こちらは優秀な学生に出すものと、経済的な支援が必要な学生に出すものの2タイプがあります。

優秀な学生向けの奨学金は、学問やスポーツなどに秀でた学生が選ばれることが多く、経済的支援が必要な学生向けの奨学金は、世帯収入などによって減額措置があります(大学によっては最大0万円まで減額あり)。

奨学金によっては、財団による奨学金と大学からの奨学金を組み合わせて取得することも可能なので、志望する大学のサイトから最新の奨学金情報を収集しておき、合格後はすぐに申請できるよう準備しておいてくださいね。

* * *

入学する大学が決まっていない段階で奨学金獲得に向けた準備を同時進行していくことは、正直かなり大変なことだと思います。

でも、希望を実現するためにはここが踏ん張りどきでもあります。応援しているのでがんばってくださいね!

編集部のCheck Point

奨学金の選択肢が増え、優秀な学生を支援する動きが加速しつつある状況は、本当にすばらしいと思います。

とはいえ、やはりそこにも競争があり、競争に勝ち抜くためにはより多くの情報を得て、対策を立ててしっかりと準備していく必要があります。

GLCでは、3年連続でフリーマン財団の「Freeman Asian Scholarship Program」奨学生を輩出しているほか、受講生には最新の奨学金情報を提供しており、進学のためのさまざまな相談に乗ってくれます。

留学費の心配も含め、多くの準備が必要な海外大進学では、相談相手がいるだけで心労もかなり違ってきます。これは大きな味方になってくれそうですね!

回答者/辻村慎乃介さん(ベネッセコーポレーション英語・グローバル事業開発部グローバルラーニング課)

自身の英語学習や留学経験を活かし、英語学習カウンセラーとして1万件以上のカウンセリングを担当。現在は、「Global Learning Center」(GLC)で海外大や国内国際系大学受験のための出願指導を行っています。

提供○Global Learning Center
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