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進路ナビ⑤ | 高学歴で社会的にも成功する? 個性を伸ばす「ギフテッド教育」の可能性

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質問:ギフテッド教育とはどのようなものですか?

海外では、小学生や中学生がトップ大学に合格することもめずらしくないと聞きました。しかも、すべての学校が返済不要の奨学金つきということで、これはうらやましい限りです…

こういった子どもたちは「ギフテッド(天才児)」として登録され、公費で特別な教育プログラムを受けてきたのだそうです。

海外では「ギフテッド・チャイルド」はどのように発見され、どのような教育プログラムを受けることができるのでしょうか。

また、彼らが大人になったとき、このようなプログラムの成果はどのように反映され、どのような立場で社会に関わっているのでしょうか。

回答:先天的な才能を伸ばすための教育

「ギフテッド・チャイルド」とは、文字どおり「天に与えられた才能」をもつ子どもたち、つまり「先天的な才能」のある子どもたちと考えられています。

ギフテッドと同様に「タレンテッド」という言葉もあり、これもその名のとおりタレント性のある子どもたちのことです。

ギフテッドがアカデミックな面、タレンテッドがスポーツや芸術面での才能と考えられる場合もあります。

スイス、ドイツなどのヨーロッパの国々やアメリカ、カナダなどの国々では、ギフテッド・チャイルドの特別なプログラムを用意し、その育成にとても力を入れています。

日本でも、東大の研究機関「Empowering Gifted Mind」がギフテッドのためのプログラムを用意したり、孫正義育英財団による異能を持つ子どもたちへ奨学金を用意するなど、才能ある子どもたちへの支援体制が整ってきています。

どのように判定されるのか?

では、このような才能を子どもたちは、どのように判定されるのでしょうか。

これは国や州などによって異なりますが、先天的要素が大きいため、日本では実施されることがまれな「IQテスト」を利用している場合が多いようです。

さらに、IQ以外の側面からもテストをおこない(文章理解や文章力など)、総合的に判定したり、子どもたちの受賞歴や過去の作品なども参考にされる場合もあります。

ただし、ギフテッドは目に見えない能力を探るものなので判定がとても難しいことも確かで、いまだその方法を模索している状態であるともいえます。

教育プログラムについて

オーストラリアのある高校のケースでは、ギフテッドのクラスを理数特化、英語特化、総合特化(理数+英語)の3つにわけているところがあります。

ギフテッドの才能は、学問でも数学的な才能や言語的な才能、思考的な才能までさまざまなので、クラスわけしたほうが指導側にも子どもにもいいわけですね。

この高校の理数特化と総合特化クラスでは、「入学日までに終了させておいてください」という手紙と一緒に、高校1年分の学習内容が収まったテキストとDVD1枚が、入学の数週間前に送らてきたそうです。

入学後の授業は、その1年ぶんの内容を習得していることを前提に行われるため、その時点で一般クラスとは1年ぶんの差がついていることになり、それを短期間で自分の力で習得できる子どもたちの集まりともいえます。

ギフテッドの子どもたちは「一を聞いて十を知る」能力を備えている場合が多く、基礎知識を提供し、問題意識をもたせれば、自分で伸びていく場合が多いようです。

ただ、ギフテッドの子どもたちは思考のレベルが違うため、一般のクラスでは勉強がつまらなくなって授業放棄をしたり、想定を超えた思考をするため周囲の理解が十分にえられず、「学習障害なのでは?」と思われることも少なくありません。

それでは、ギフテッドの子どもたちを集めた授業は相当高度な内容をガンガン行っているのかというと、あくまでも子どもの伸びに合わせた教育がなされています。

せっかく才能を見出しても、育て方を誤ってつぶしてしまっては元も子もありませんよね。

また、学歴重視のアジア系のギフテッドの家庭では飛び級を好む傾向もありますが、個を重視した家庭では、子どもの精神発達に合わせて飛び級を拒否したり、進級を遅らせることもあります。

ギフテッド=社会的成功ではない

ギフテッドの子どもたちの高校卒業後は、高学歴や社会的に成功に直結するかというと、それはまた別の話になりそうです。

ギフテッドは社会的に貢献できる人材の育成という枠組みではなく、「個」を重視する教育のなかのひとつとして認識されています

たとえば、身体的に不自由であった場合も、その子の「個」に合った環境を整えれば、力を伸ばしていくことができるという考え方と同じです。

「個」の重視は、「できる」と「できない」を両方受け入れることが原点になります。

日本でも、ギフテッドについての正しい認識が定着したうえで子どもたちの力を伸ばす環境が整えば、生き生きと成長していけることになるでしょう。

大切なのは、指導者や親がこのような子どもたちの個を理解し、「子どもの能力を最大限にのばす」環境を整えていくという認識ですね。

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