- 4shares
- Share on Facebook
- Share on Twitter
豪で弁護士になりたい
オーストラリアで弁護士になるにはどうすればいいのでしょうか。
大学で法学を学び、州の実施する試験に合格する必要があると聞きましたが、そのようなプロセス以外にも考慮しておくべき点はありますか?
また、外国人が弁護士として仕事をする場合、留意すべき点があれば教えてください。
ハードルは高いですが…
オーストラリアで弁護士になるには、大学の法学部を卒業後(科目は州により異なる)、法律事務所などで6ヵ月から1年ほどの実務研修をおこない、その評価により弁護士資格の取得の可否が決まります。
つまり、日本の司法試験のようなものはありません。
日本よりも弁護士の資格を取得しやすいのですが、下記のような条件をクリアする必要があるかと思います。
- 法学部での幅広い学習についていけるだけの語学力
- 卒業後の研修先の確保
- 弁護士資格を得たあとの就業先の獲得など
そのため、語学力やコネクションが不利な状況にある外国人にとって、決して容易な道ではないようです。
とくに就職に関しては、「弁護士」という職業柄、知識だけではなく、英語での文書作成能力やコミュニケーション能力も重要となり、弁護士同士の横のつながりも大切。
そうなると、どうしてもオーストラリア人が優先的に採用される傾向があるようです。
ですから、弁護士を目指すのであれば、相応の英語力をつけ、ネットワークを広げるためにも、長期に渡ってオーストラリアに在住する覚悟も必要かもしれません。
ちなみに、州により若干異なりますが、オーストラリアの弁護士は、法廷弁護士(Barrister)と事務弁護士(Solicitor)にわかれています。
Barrister(バリスター)は法廷での弁論などをおこない、Solicitor(ソリシター)は弁論以外の法律事務をおこないます。
また、医療事故専門や離婚訴訟専門など、弁護士でも専門分野を持っている人が多くいます。
そのため、法学部以外の学部の勉強も同時におこなう「ダブルディグリー」を選択する学生が多く、医療事故専門の弁護士であれば、法学部と医療系のふたつの学位を同時に取得することになります。
勉強を並行しておこなうのは大変ですが、オーストラリアでも弁護士が過剰になっているのが現状。専門性を打ち出したほうが、やはり就職の際に有利になりますよね。
10年前に渡豪後、現地にて日本人のための教育機関にて教育管理や学習指導に携わりながら、日本人親子の教育や精神面のサポートを行う。2013年に「国際教育支援研究所」を設立し、国際教育で生じる不安や悩みについて、保護者や子供たち、教師を対象としたサポートと親子の理想の教育を実現するためのプラン作成「教育デザイン」の指導を行っている。「崎田和紗子」の名は、6年前の誕生日に支援を受けたお礼にと子供たちからその名前の一字ずつを合わせて贈られたもの。「子供たちの未来のための仕事」という初心を忘れないために、仕事の大切なパートナーとして使用している。