留学と英語力習得を義務化
日本の公教育においても急速にグローバル教育のニーズが高まるなか、現場の先生たちのグローバル化対応と指導力強化を目的とした研修プログラムが開発・実施されています。
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そんななか、「北海道教育大学」(札幌市)は教員養成系大学では全国初となる「グローバル教員養成プログラム」を、2015年4月よりスタートすると発表しました。
教員を目指す学生を、高い語学力と豊かな国際感覚を備えた「学校のグローバル化推進リーダー」として活躍する人材に育成することを目的としています。
プログラムの特徴は、原則1学期(3ヵ月)以上の留学、ボランティアやインターンシップなどの活動に30時間以上参加、語学スコア(TOEFL iBT92相当以上)取得などが義務づけられていること。
また、正規授業科目およびプログラム特別科目から構成される「グローバル教員養成プログラム指定科目」から20単位以上を履修することになります。
プログラムを受講できるのは、教員養成課程の3キャンパス(札幌校、旭川校、釧路校*)に在籍する1年生および2年生で、各年度60名(各キャンパス20名)。
*「北海道教育大学」は1949年に設置された国立大学法人。北海道内に5つのキャンパスがあります。
受講希望者は、自己推薦書と語学スコア(TOEIC530、TOEFL iBT54以上)を提出し、選考に合格しなくてはなりません。
受講において追加の費用は発生しませんが、留学にかかる渡航費や生活費などの諸費用は自己負担(協定に基づく交換留学の場合は協定先大学での授業料は免除)。
このプログラムを履修することで、ネイティブスピーカーによる少人数指導やオンライン教材などで英語教員並みの語学力が得られたり、国際交流事業支援活動や海外教育事情視察研修にも特別に参加できるそうなので、これは大きな魅力ですね。
今後、各地の教育学部で同様のプログラムがスタートすると思われますが、まずは北教大の成果に注目していきたいと思います。
【北海道教育大学 グローバル教員養成プログラム】
- 開設:2015年4月
- 対象:教員養成課程の3キャンパス(札幌校、旭川校、釧路校)在籍の1年生および2年生
- 定員:各年度60名(各キャンパス20名)