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心と身体もコントロール
つぎは、毎日恒例の「集会の時間」。時間にして20分ほど。子どもたちはコの字型に先生を囲み、静かに待つ。
着席後、「線からはみ出しているのを教えてあげてください」と先生。少しはみ出してしまった小さな子に、周りの年上の子がそっと教えてあげる。
先生から直接注意されるのではなく、子ども同士で正す姿は親目線でも心地いい。
わが家の場合、保育参観で先生から注意されるんじゃないか…と、いつもハラハラだったので些細なことだがとても印象に残った。
先生のギターで季節のうたを2曲歌い、みんなが揃ったら出席確認。いよいよ「線上歩行」へと移る。
BGMとしてクラッシック音楽が流され、床に楕円形に引かれた線からはみ出さないよう、ゆっくり注意深く歩を進める。

事前知識なく「線上歩行」を目の当たりにしたが、正直その光景に「モンテッソーリって修行なの!?」と怯えた。
ただ歩くだけではない。色水の入ったコップや果物が入ったかご、ボールが乗ったスプーンなど、子どもたちが道具をひとつ選び、それを持って(乗せて)歩く。
この静けさのなかで失敗しないで行うのは、相当集中力が必要だ。
途中で中身を落としても、それを先生に咎められるようなことはない。拾い直し、ムリだと思えば道具を調整して再度歩きはじめればいい。
線上歩行の目的は、「心とからだをコントロールし、集中力を身に着けること」。なんとなく茶道に近いような?
自由保育を見学した後だったので、決められたことを行う線上歩行が厳しい内容に思えてしまう。
あとで、先生に「大人の私でもうまくできる自信がないのですが」と伝えたら、「親御さんにも体験していただいていますが、難しさを実感されるようです」。
むしろ大人のほうが難しいらしく、子どもの集中力に感心した。
子どもらしさも炸裂!
このあとは、お弁当の時間を挟んでまた自由活動だ(火曜日は体育、金曜日は造形の時間)。
ちょうどこの時間、カリュキュラムや理念について副園長先生に話を伺っていたのだが、隣の部屋でレゴがばら撒かれ、盛大に遊ぶ子供たちの声が聞こえる。
午前中の様子とはまた違う、子どもらしさが炸裂! そのダイナミックさといったら、副園長先生の声が聞こえないほど。
午後は上階のホールで遊ぶこともできるので、こちらも見学させてもらうことにした。
笑い声をあげながら、先生と追いかけっこをはじめる子どもたち。午後の活動では一転、とても活発な一面を見せてくれた。
静かに集中する時間、元気に遊ぶ時間を臨機応変に切り替えられるようになるのが、モンテッソーリ教育なのかもしれない。