【共育時代の学び03】親の先回りが子どもの未来を奪う!? 「自分で考え決断する力」を育もう

「決断力」を育むためのポイント

  • なぜ、息子の友人は「大学がつまらない」というのか
  • 親が常に先回りして子どもの未来を決めている!?
  • 子どもが自分で決断したことこそが、「未来」へとつながる

「わが子に身につけてほしい力」って?

みなさんは、教育を通してわが子にどんな力を身につけてもらいたいと考えていますか? そして、将来どうなって欲しいと考えていますか?

教育大改革が進むいまだからこそ、「教育の目的」について考えてみるべきだと思っています。まずは、社会における「教育の目的」が辿ってきた変遷を押さえながら、考えていこうと思います。

1979年、ハーバードの社会学者で東アジア研究の第一人者、エズラ・ヴォーゲルが「ジャパン・アズ・ナンバーワン Japan as Number One: Lessons for America」で著した日本は、年功序列と終身雇用に守られて、目先の利益より長期的な利益を目指す、賃金格差の小さな「総中流社会」でした。

優秀な官僚が強烈に経済へ関与し、学習意欲が高く、読書習慣もある国民性。世界の頂点に立とうとしていた、当時の日本人が目指していたのは「学歴」でした。

1学年240万人もいた団塊ジュニア世代(1971年〜1974年に生まれた世代)ファミリーの価値観は、1点でもいい点数を取っていい大学に入り、いい会社に入る。「日本」という組織で仕事をするうえで、個人の個性や判断力は必要のない時代でした。

経済成長期が終焉し、バブルがはじけ、経済低迷が20年以上続く現在の日本には、「総中流社会」の常識はほとんど残っていません。終身雇用はなくなり、企業もいつ潰れるかわらない時代。賃金格差も大きく広がり、社会問題にもなっています。

そんな現代において問題となっているのが「学習意欲の低さ」ですが、そこに人口減少の問題、AI時代の到来といった背景が重なり、教育改革につながっている流れはご存知のとおりです。

「自分で考え決断する力」が必要な時代

子どもたちの世代が、保護者世代ともっとも異なっているのは、「正解がない時代」に生きて行かなくてはならないということです。

著しいスピードで変化し、つぎつぎと答えが変わる時代を生き抜くために、もっとも重要な能力のひとつは「自ら考え決断する力」ではないでしょうか。この力を養うことが、現代の「教育の目的」となっていると思います(学校でも家庭でも)。

*  *  *

大学生の息子が、友人たちがこぞって「大学がつまらない」といっている、と言います。「どうして?」と聞くと、「全部親が決めたからじゃない? だって、オープンキャンパスの大学も親が決めて連れて行くんだよ」。

学習塾を経営しながら感じるのも、子どものことは、ほぼすべて保護者が決めているということです。そこには「未来を見通せない時代だからこそ、先回りをしてわが子に必要なことを学ばせてあげたい」という思いがあるのだと思います。

でも、たとえ判断力がおぼつかない(と感じる)小学校低学年の子どもであっても、「どうしたい?」と聞くことはとても大切なことです。子どもは考えるチャンスが与えられれば、自分で考えることができるのです。そして、その習慣を積み重ねていくことで「自ら考える力」を養っていくのです。

親が決断を奪っていると、決断力はもちろん、それに付随する達成力までも奪ってしまう結果になります。よかれと思ってやっていることが、じつは子どもの未来を実現する力を奪っているのです。

◉今日からはじめる「共育」実践

まずは、本人の意思を聞いてみる。そこから思考が回り始め、「問いを立てる」力にもつながっていきます。保護者も見通せない時代だからこそ、保護者が指示を与えるのではなく、子どもが自分の頭で考え、正しい問いを考え、自分で下した決断は自分で責任を取る、というプロセスを繰り返していくことが大切です。

文/鏑木 稔

(株)ジプロス代表取締役。東京東部で22年間学習塾を経営するなかで、のべ6000名を超える生徒の進路を指導。教育の最前線に携わりながら、わが子の教育環境や進学について考えていくなかでグローバル教育の到来を予見し、2015年に本物の英語力を育成する探究スクール「GLI」を開校。

◎提供:GLI晴海校

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