アジアのエリート育成の秘訣を伝授
「国際大学」(新潟県南魚沼市)は、2014年秋よりグローバルリーダー育成のアウトソーシング事業を開始することを発表しました。
国際大学は、1982年に開学した大学院のみを設置する大学(大学院大学)。
学生数は約300人で、おもにアジアから派遣された政府職員や日本での就職を目指す留学生、日本企業の派遣学生などが学んでいます。
校内公用語は英語、全寮制、秋入学の実施などいち早く国際標準を取り入れ、14年9月にはスーパーグローバル大学「グローバル化牽引型」24校の1校として採択されました(構想名「IUJ EVOLUTION ―アジアのグローバル・スタンダードを世界標準へ―」)。
国際大学は、これまでも国内主要企業54社とグローバル人材育成のパートナーシップを締結し、企業教育を提供してきましたが、今後はそれらのノウハウを活かし、グローバルリーダー育成のための「シェアードサービスセンター」を開始。
14年度は、「横浜ゴム」と「ヤマトホールディングス」の2社から着手し、順次参加企業を増やしていく計画です。
プログラムは、各社の特性に合わせ、下記のようなプロセスで国際大学のコーディネーター教員が設計。
- 5年~10年後の各事業・地域の売上げ見通しを示す、グローバル成長マップを作成
- グローバル事業体を運営・管理する組織構造をデザイン
- 中核となるグローバルリーダーの必要数を三次元マトリクス「エリア、事業、ファンクション」で分析・設定し、育成、採用計画を策定
- グローバルリーダーを育成するためのプログラムを設計
- プログラムの開発・実行コストを積算して経営トップに提案
目指す人材は、多国籍、多文化のなかでいかなる状況にも対処し、問題把握および解決策を作成、実行できる人物。
1年以内でそのようなグローバルリーダーを育成することを目指し、下記の講座や研修も行っていく予定です。
- 夏期英語集中講座…英語を用いた意思疎通やビジネス・コミュニケーションを到達目標として、英語を母国語とする教授陣による夏期英語集中講座を受講する
- 正規授業科目履修…すべて英語で行われている国際大学の正規授業科目のうち、経営において基本的な知識であるファイナンス、マーケティング、生産・開発、経営戦略、IT技術、人的資源管理などの科目をコーディネーター教員との面談により選択、受講する
- 社内実践研修(実務型研究プロジェクト)…派遣元の企業、組織が直面する課題を把握、その解決策を立案し、研究レポートにまとめる
【国際大学 シェアードサービスセンター】
- 国際大学:学長/北岡伸一氏(新潟県南魚沼市国際町777)
- 開始時期:2014年秋