【中高生レポ26】「A.doc Camp」(今田恭太さん、静岡県・高校1年生)

今田恭太(静岡県・高校1年生)

教育と地方創生に興味があり、現在は「高校生の視野を広げる」をテーマに、高校生と社会問題を結びつける活動をしています。中国語とインドネシア語を勉強中です。

将来を見つけるために参加したキャンプ

私は、2018年7月30日(月)〜8月1日(水)の2泊3日で、高校生が自分自身の夢を持ち、実現に向けて行動するにはどうすればいいのかを考えるサマーキャンプ、「A.doc Camp」に参加してきました。

このキャンプは、「AIESECJapan」「一般社団法人ウィルドア」「 株式会社キタイエ」「Beyond School」「一般社団法人全国FROM PROJECT」など、さまざまな賛同団体の有志メンバーによって構成されたチームにより主催・実施されました。

キャンプが開催された千葉県・九十九里には、北は北海道、南は台湾から多様な高校生が集まり、東大早慶などの大学生30名、社会人数名とともに3日間を過ごしました。

私は自分のやりたいことや進路について、ある程度希望がはっきりしているものの、「本当にそれでいいのか?」という不安もあり、たくさんのことに興味を持ちやすい性格でもあるため、進路をひとつに絞ることができませんでした。

また、私の学校では高1である程度の進路決定を迫られますが、高校に入ったばかりの段階では、人生を左右するといっても過言ではない大学の選択は簡単ではありません。

そんな迷いのなか、このキャンプを偶然見つけ、主催者のサイトに書かれていた「夢がない、将来の方向性がわからない。そんな自分とは、もう卒業しよう。」という文言に惹かれ、参加してみることにしました。

【1日目】自分を知るためのアプローチを実践

第1日目、最初のアクティビティは、このキャンプで解決したいことや、自分の将来・やりたいことへの疑問を、A4の紙に大きく3つ書く、というものでした。

最初は「課題の明確化かな?」と思いましたが、つぎのステップは「それを机に置き、みんなの書いた紙に付箋でフィードバックしてみよう」。「ほかの人はどんなことを考えているのだろう」という好奇心もありましたが、なにより「自分の書いたことを見られる」不安のほうが大きかったです。

しかし、興味深い疑問を持っている人がいることがおもしろく、なにより私の書いた疑問にレスポンスがあり、同じ疑問を持っている人がいるとわかり安心しました。

*   *   *

つぎは、キャンプを主催するメンバーのひとりであり、「日本一有名な大学生」との異名を持つ、喜多恒介さん(大学10年生 ※東大6年間+現在慶應大学院在学)による講演でした。彼の経歴や取り組んできたことは、確かに「普通ではなく」とても興味深いものでした。

印象に残ったのは、「大学を何度も留年している」ことです。「大学は4年間」と考えがちですが、話を聞くなかで、大学での勉強ももちろん大切ではありますが、大学の外で学ぶことの大切さも感じました。

他人に「自己分析」してもらう!?

つぎに行われた「現代アート制作」では、広い部屋に散らばった雑誌のなかから直感で選んだものを切り取り、A4の紙に貼り付けていきます。

何も考えず誰とも話さず、「直感」だけで選ぶことは、簡単なようでとても難しいこと。雑誌を切り取る際も「こんな系統にしたい」と思ってしまったり、貼り付けの際も「どんな構図にすればキレイに見えるか」などと考えてしまい、直感で選ぶことの難しさを実感しました。

制作したあとは、4〜5人のグループに別れて、(自分は何も説明することなく)ただグループの人からコメントをもらいました。

作品から読み取れる(自分では気づいていない)自分の性格や性質をフィードバックしてもらい、それらの性格や性質は何を起因とするものなのかを考え、グループ内で発表しました。他人に自分を分析してもらう機会は貴重でとてもおもしろかったです。

【2日目】「やりたいこと」を見つける方法を学ぶ

2日目は、「ナラティブ・キャリア・カウンセリング(Narrative Career Counseling)」という、これまでの自分を振り返りやりたいことを見つけるという、斬新なプログラムに取り組みました。

ふたりでペアを組み、インタビューを通して「僕」の答えから自分のやりたいこと・向いているものをシートに書き出し、見つけ出してもらいます。私は「コミュニティーを作る人に向いている」といわれました。確かに新しいものを作ったり、リーダーになったりするのは好きだったので、少し明確なものが見えてきてホッとしました。

これらのアクティビティを通して、私は「自分は他人のいろんなピースでできている」ことを改めて実感しました。分析された自分の性質・性格は、他人への「憧れ」や「羨ましい」といった感情からできあがっているものも多くあり、人と関わることで「自分」を形成していることに気づきました。

これからも、多くの面白い人ともっと話をすることで、「自分」を作り上げていきたいと思います。

午後は、心理学者・石井遼介さんによるお話でした。「ACT(Acceptance and commitment therapy)」という行動心理学を用いることで、思い込みをはずすこと、さらに「価値行動」(バリュー)について学びました。「自分自身の価値に意識的であるなら、より価値のあるチャンスをつかめる」という言葉が印象に残りました。

私は何でも考えずにやってしまうタイプで、これまでたくさんの経験をしてきましたが、それは本当に自分に必要だったのかーー本当にやりたいことを見極める大切さについて考えさせられました。

【3日目】目標実現のための計画づくりに挑戦

3日目は、この2日間で感じたこと・学んだことを生かして、各々が「自分のやりたいこと」に対するプランづくりに取り組みました。

このキャンプでは、自己分析したり、他人に分析してもらったり、面白い話を聞かせてもらう機会がありましたが、それらを通じて自分が本当にやりたいことをひとつ発見しました。それは「教育」です。

やりたいことを実現させるために6ヵ月先までのスケジュールを立てましたが、目標実現のためにどうやって動くべきか、どうすればいいのかがわからず、なかなかペンが進みません。そんなときは、メンターの大学生が助けてくれ、どうにか計画を立てることができました。

いま、私はこの計画の真っ最中ですが、今回出会えた素晴らしい仲間と協力して今後も頑張っていきたいと思います。

キャンプを通じて学んだこと

このプログラムを通じて学んだことは、3つあります。

① 大学は重要なのか?

もちろん重要ですが、これまで大学のブランドや就職率にこだわりすぎていました。安定した生活を送るためにそれらは大事ですが、一番大事なのは「その学問を学びたいという意志」と「その大学で学ぶ理由」です。大学に入学してもイメージと違うといった理由で退学する学生も多いそうですが、このふたつをしっかり押さえておくことが大切だと感じました。

②それって本当に好きなのか?

これまでは、気になったりやりたいことがとても多く、それらを重ねすぎて大変な状況になり、他人に迷惑をかけたこともありました。しかし、よく考えてみると、それらは本当に自分が興味があることだったのか。周りに流されてはいないだろうかーーと考え直すことで、私はやはり「教育」に興味があるのだと再発見することができました。

③人との交流の大切さ

アクティビティは、2日とも夜10時にプログラムが終了しましたが、私たちの夜はむしろこの時間からはじまりました。出会って半日もたっていない友人たちとお互いのことについて語りあったり、大学生・社会人メンターに相談をしたりして、2時、3時まで多くの参加者が起きていました。

このキャンプには、起業した人、自分の地元を活性化するために頑張っている人、海外留学・ボランティアをした人、文科省で働いている人、大学で活躍している人、スポーツ分野で活躍している人など、さまざまな大学生や社会人のメンターが集まっていました。

メンターたちと話をしていくうちに、自分が「高校生」だからという理由でチャレンジしなかったことは、むしろ「高校生だからできることも多い」ということに気づきました。

また、同年代の仲間と話すなかで多くのアイデアが生まれ、メンターとの話を通してそれらのアイデアのフィードバックをもらうことができ、とても貴重な時間を過ごすことができました。


【A.doc Camp】

  • 主催:A.doc Camp実行委員会
  • 日程:2018年7月30日(月)〜8月1日(水)12:30~8月1日 16:0
  • 会場:白子荘、長生ヴィレッジ、レンタルハウスビートなど(千葉県の九十九里浜沿岸のリゾート施設)
  • 対象:高校生またはそれに準ずる年齢の人
  • 定員:100名
  • 参加費:1万2000円(1泊6000円×2日、3食付き)
 

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