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未来の「可能性」が見つかるGTEプログラム
「自分にも世界に通用するビジネスが創れるかもしれないーー」。6日間に渡るキャンプが終了するころには、参加者のほとんどがそう実感する高校生向けプログラムが「GTEイノベーションチャレンジサマーキャンプ」(以下GTEキャンプ)だ。
2018年12月に東京・渋谷で開催された、日本最大級のピッチコンテスト「未来2019」の壇上でスポットライトを浴びながら、チームのメンバーと考案した医療系アプリについて滑らかな英語でプレゼンしていた静岡の高校1年生・Sさんも「GTEキャンプ2018」に参加したひとりだ。

「未来2019」でプレゼンを披露した、GTE2018の高校生メンバー。
Sさんは、「GTEではビジネスを学んだけれど、それだけじゃない。自分への可能性と、かけがえのない仲間も見つけることができた」。そして、「GTEはこれまで参加した国内外のプログラムとくらべても、レベルが高いものだった」という。

GTEキャンプでは6日間寝食を共にし、国を超えて友情を深める。
GTEは、他のプログラムとどのように異なっているのか。
高校生だからこそ「ビジネスを学ぶべき」理由
GTEは、米国名門校の高校生が受けている授業と同レベルでグローバルに通用する起業法について英語で学び、シリコンバレー式の起業法でビジネスを立ち上げるプロセスが体感できる、本気度もレベルも高い、かなりガチンコなプログラムだ。
和歌山市で開催される夏の6日間の合宿(全員参加)に加え、先述のピッチコンテスト「未来」に登壇して夏の成果を披露する12月のプレゼン(参加可能な人のみ)がセットになっている。
「GTE」は「Global Technology Entrepreneur」の頭文字を取ってプログラム名としているが、グローバル・テクノロジー・アントレプレーというキーワードが示すように、世界で活躍する次世代のリーダー育成を目指して、「一般社団法人カピオンエデュケーション」(本部:和歌山市)が2016年から実施している高校生向けプログラムだ。
昨今、キャリア教育やプログラミング教育の一環として「起業」が体験できるプログラムも増えているが、GTEが徹底してこだわっているのは「世界に通用する起業法を学ぶ」ことだ。
なぜ、高校生が世界に通用する起業法についてトコトン学ぶ必要があるのか。主催者であるカピオンエデュケーションの理事・能登左知さんは、こう答える。
「日本のビジネスが通用しなくなったのは、世界におけるビジネスの枠組みが変わったことに気づかなかったから。日本の未来を生きていく高校生には、そのことに早く気づいて欲しい。だからこそ、GTEではビジネスを通して、日本の高校生が世界とダイレクトにつながる進路を築くための場所を創っていきたいと考えています」
英語で学ぶ超実践的な6日間
夏の和歌山キャンプでは、米国カリフォルニア州サンノゼの名門校「ハーカー高校 The Harker School」からビジネス/リーダープログラム専任教師であるジャストン・グラス先生を招き、シリコンバレーの高校生たちと同様のレベルで、まずは会計の基本を修得し、さらにそれをベースとしてビジネスモデルやビジネスマネジメントを英語で学んでいく。

動画などを活用した講義がわかりやすくて楽しいと、日本人高校生にも人気のジャストン先生。
そして、ビジネスモデル図「リーンキャンバス」や、フレームワーク「SWOT分析」をもとに、コンセプトの作り方、アイデアの出し方、チームビルディング、ファイナンスを体感しながら、ビジネスプランを練り上げていく。
最終日には、チーム一丸となって創り上げたビジネスプランを発表するという、超実践的なアクティブラーニングプログラムだ。
これらの体験から得られるのは、記事の冒頭で紹介した「自分にも世界に通用するビジネスが創れるかもしれない」という、ビジネスリーダーとしてのマインドセットなのである。
優秀な高校生が生み出す多彩なサービス
2018年の和歌山キャンプには25名が参加し、日本の高校生に加えて、アメリカ・イギリス・フランス国籍の高校生が3名、中国・インドのインターナショナルスクールから2名、カナダの現地校に留学中の生徒1名が顔を揃えた。
このキャンプから、「食べ物アレルギーを抱える人と飲食店などがつながるコミュニティーサービス」、「登山者がリアルタイムで山情報を共有することで遭難事故を回避するサービス」、「病院内の衛生状況を可視化するサービス(バクテリア発見アプリ)」、「スポーツ用品や施設をより気軽にリーズナブルに利用するためのサービス」などが考案された。
GTEでの体験が進路選択の可能性も広げる
GTEは、参加した高校生たちの進路選択にも大きな影響を与えている。
GTE2018に参加した、広島県の公立高2年生のK君は「これほどまでに体系的かつ実践的に起業が学べる機会は、高校生にとっては特別な経験だったと思っている。GTEでは自分の考えをシェアしたり他の人の意見を聞くこと、そして行動を起こすことの大切さを学んだ。いまは、海外に進学するのもありかなと思っている」。
静岡県の私立高2年生のT君は「もともとスタートアップには興味があったが、GTEでは、起業ではまず、人が困っていることから課題や需要を発見し、そこにビルドオンしていくことが大切だと実感した。これまでは研究職を志望していたけれど、大学では経済なども含めて幅広く学べるリベラルアーツ系も進学先として考えている」。
GTEについて直接質問できる説明会も開催
2019年の夏〜冬にかけて開催される「GTE2019」は、すでに動き始めている。参加者の募集は1月中旬から開始されるので、その詳細はグローバルエデュでも紹介する予定だ(2019,01.07 募集の詳細が公表されました。詳しくはこちらの記事から)。
この記事を読んでGTEに興味を持った人は、2月15日(金)に東京・丸の内で開催される「GTE2019説明会」に参加するのもいいだろう。
当日は、GTEの主催者にプログラムについて直接質問できるほか、過去3年間のキャンプでの取り組みや参加者の様子なども知ることができる。
申し込みは、「GTEインベーションチャレンジ」公式サイトから受け付けている。
【GTE2019 説明会】
- 主催:一般社団法人カピオンエデュケーション
- 日時:2019年2月15日(金)14時〜16時(15時〜16時は個別相談会、要予約)
- 場所:「日本創生ビレッジ」会議室(東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング10階)
- 対象:2019年4月時点で高校1年生〜3年生の生徒と保護者
- 定員:30名
- 申込締切:定員に達し次第締切