テイクアクション部メンバー
平和・核兵器の問題に興味があり、平和公園周辺で活動を行っています。将来は核問題にとどまらず、発展途上国の平和も追求していきたいです。テイクアクション部では、全国の同世代とのハイレベルな会話を通して、自分自身を磨いていきたいです
福岡市で開催された中高生向け起業キャンプ
はじめまして、広島県の私立高校1年生のゆうりと申します。私は、2018年3月24日(土)〜26日(月)の3日間に渡り、福岡市で開催された「INNOVATION CAMP 2018 Fukuoka」に参加しました。
このイベントは、「NPO法人ハックジャパン」が主催する中高校生を対象とした起業を学ぶプログラム。

ハックジャパンは、地域の小学生から大学生までを対象としたキャリア教育、プログラミング教育、起業家教育に関するイベントなどを企画・運営しています。
キャンプは、九州大学や「Fukuoka Growth Next」という廃校になった小学校を改修したコワーキングスペースなどで開催。
九州大学は「伊都キャンパス」というとてもキレイな新キャンパスでしたが、普段はなかなか行かない場所で学び、九州ならではの新しいプロジェクトを知ることができ、中身の濃い充実した時間を過ごしました。
キャンプでは、全国から集まった参加者とともに、2泊3日で起業家から直接講義を受け、アドバイスを受けながら事業計画を作り、コンテストを行うというとても実践的な内容でした。
私がこのキャンプに参加した理由は、将来起業したいという夢があるからです。自らが問題だと感じること、解決したいと思うことについて直接関わることができるのが起業の強みです。自分の想いを活かした事業を展開するためのノウハウや着眼点、留意点を学びたいと考えました。
起業している人から成功談や失敗談を聞き、事業計画にアドバイスをもらうことができる機会を得ることは、とても貴重な経験ですし、全国から集まったイノベーションに興味を持っている同世代との交流も期待していました。
プログラムを通して「10代でも起業できる」と実感
この3日間では、2017年に「九州大学」起業部を創設した熊野正樹さんをはじめ、オンライン作図ツール「Cacoo」を開発したヌーラボの代表取締役・橋本正徳さんなど、5人のゲスト・登壇者の講義を受けました。
これらのなかで、「すべての企画が成功したわけでなく、需要が少ないため実現しなかった企画もたくさんある」という話が印象に残りました。起業の計画は簡単ではありませんが、諦めずにアウトプットし続けることの大切さを学びました。
10代で起業し、大学生でありながら会社経営をしている人も講師として登壇し、起業は幅広い世代が関わることができるのだと感じました。
起業について学び、実践的な企画書を作成
事業計画書作成コンテストでは、参加者は3人でグループを作り、それぞれ解決したい課題を考え、事業計画書を作成します。
テーマは、各々の興味・関心のある問題を取り上げ、それらの問題をデータ分析し、解決に導くプロセスを企画し、発表(発表はコンテストを兼ねている)。各グループは「入賞するためによりいい企画を作るぞ」と切磋琢磨しました。
このコンテストの最大のメリットは、本物の起業家から助言をもらえること。起業家・アドバイザーからは、学生の私たちが考えが及ばない視点からのアドバイスをたくさんもらい、起業計画を企画するうえで、多角的な視点からプランを分析することが重要だと学びました。
グループごとでの話し合いの場では、それぞれアドバイザーが付き、各メンバーの想いを汲み取りながら企画をまとめることができました。私たちのグループの企画には、すでに類似の企業が存在するという課題があり、そこから差別化するコツ、いいところは真似るなど、実際の起業に役立つアドバイスや情報をたくさん得ることができました。
私は、それぞれのアドバイザーの方に「この計画で突っ込みたいところを教えてください」と尋ねてみましたが、どの助言も、考えていなかったことや気づかなかったところなどを的確に指摘。その都度感心すると同時に、「私もこのように多様な視点を持てるようになりたい」と強く感じました。
ユニークな仲間と刺激し合った3日間
このキャンプのもうひとつの大きな魅力は、全国から起業に興味のある学生が集まってくるため、自分ひとりではなかなか思いつかないような視点・アイデアを得ることが多々あり、いい刺激を受けられることです。
私のグループは、「潜在保育士」(保育士資格を取得しながらも保育現場で働いていない人)に着目した事業案を作成。保育士の知り合いのいるメンバーが発案した企画で、発案からさまざまな意見を取り入れ発展させた計画となりました。テーマの幅が広かったため具体的な企画に絞り込むことに苦労しましたが、メンバーそれぞれの興味分野をまとめあげました。
他のグループは、自身のアレルギーによる不便さから飲食店と連携するサービスなど、各々が身近なテーマから掘り下げていました。

キャンプ中の食事は自由だったので、福岡出身の参加者がオススメのラーメン屋を紹介してくれましたが、本場の豚骨ラーメンはとても美味しかったです。
キャンプ中は、食事中もメンバー同士プロジェクトの内容を活発に議論するなど、中身の濃い充実した3日間となりました。また、ひとつのことをこのように深く掘り下げる経験は初めてだったので、とても新鮮な経験でした。
コンテストで最優秀賞を受賞したチームは1年間のアクセラレーションプログラム(事業を実現するためのサポート)を受けることができますが、私たちのグループは最優秀賞を受賞。これから1年間、事業を実現するために活動する予定です。
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このキャンプでは、最高の仲間と出会うことができました。キャンプを通して知り合った人同士で起業する話もあるなど、同じ目標を掲げた同世代との交流は私の視野を大きく広げる経験になりました。
また、起業家やアドバイザーと将来の進路などの幅広い話題で議論することができ、事業計画書の細かいアドバイスをもらえ、起業の大変さを実感するとともに「将来起業に挑戦したい」という思いが強くなりました。
起業や開発に興味がある人、同じ志を持つ仲間と出会いたい人は、夏と冬にもキャンプが行われる予定なので、ぜひ参加してみてください。人生を深める素晴らしい体験が待っていますよ!
【INNOVATION CAMP 2018 Fukuoka】
- 主催:NPO法人ハックジャパン
- 日程:2018年3月24日(土)〜26日(月)
- 会場:福岡市内の「九州大学」伊那キャンパス、「Fukuoka Growth Next」など
- 対象:中学生、高校生
- 定員:30名
- 参加費:1万9000円