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超優秀でユニークな米国大学8選 | IVYリーグだけじゃない…知らないと損する米国大学の魅力

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偏っているけど超参考になる大学案内

ここでは、連載「私たちはどう生きるか」で回答した「大学選びは相性である」という論点を主張するために、アメリカの大学を紹介しています。

*    *    *

下記の大学は日本ではあまり知られていませんが、それぞれ非常に優れた大学であり、かなり特徴的な文化をもっています。

母校(Wesleyan University)の代わりに、下のどの大学に行っても私は満足したのではないかと思います。つまり、この大学紹介は私の偏見に基づいており、一般的にすすめられるものではありません(私がおすすめするのは、学業的にはどれも優秀で、変わった学生の集まる大学です)。

ユニークなリベラルアーツ大4選

ディープ・スプリングス・カレッジ Deep Springs College
人生の、人生による、人生のための大学

©️ Deep Springs College

知る人ぞ知る、アメリカ大学界の隠された秘宝が「Deep Springs College」。

数年前に、米国の優れた学校を紹介しているオンラインメディア「The Best Schools」がランキング1位として特集するまでは、ほとんどの人が存在すら知らなかったことでしょう。

カリフォルニア州の大きな砂漠のなかにあり、まさに大自然と共に生きる「Deep Springs College」の20数人の学生たちは、自分たちで共同体のルールを決めて、同じ屋根の下で暮らす教授と共に学びます。

特筆すべきは、学生がかならず何かしらの肉体労働に従事して、自分たちの野菜を作ったり、家畜の世話をしたりすることで、広い意味での学びの機会が提供されています。大学は2年制で、卒業後、学生たちはアメリカのトップの大学に編入していきます。学費は無料。

リード大学 Reed College
自由でガリ勉な博士製造工場

©️ Reed College

厳しく過酷な知的文化で知られる「Reed College」は、アメリカの知られざる優秀な大学のひとつですが、ランキング上位になることはほぼありません。というのも、何十年も前から、この大学はランキング会社にデータを提供するのを拒否しているからです。大学の反骨精神と自由精神がよく表れているエピソードのひとつです。

また、アメリカ国内ではもっとも薬物使用に対する態度がゆるいことでも知られています。それでもアメリカ国内外からもっとも知的な学生が集まり、学問への真剣さは度が過ぎるほど。その結果として、アメリカでもっとも博士課程に学生を送り込む大学のひとつとなっています。ガリ勉と極端に自由な文化が融合したのが「Reed College」です。

オーバリン・カレッジ Oberlin College
自由文化の聖地

©️ Oberlin College

Oberlin College」は、女性とアフリカ系アメリカ人に大学入学を最初に許可した大学です。

良くも悪くも、自由で進歩的な文化が特徴で、キャンパスを訪れればヒッピー風の学生が裸足で歩き、意図的に使い古された服を着て、芝生にはハーモニカを演奏している音楽家の姿がみられるでしょう。学生の政治的な主張や活動も非常に活発ですし、大学の音楽専攻は国内でとても有名で、アメリカでもっとも古い音楽大学でもあります。

日本の桜美林大学の創始者は「Oberlin College」に触発されたそうです。「ライシャワー記念奨学金」という4年間の学費を無償で与える、日本出身の学生専用の奨学金制度があります。

ウェズリアン大学 Wesleyan University(筆者の母校)
Go Wes!

©️ Wesleyan University

Wesleyan University」の「フリーマン奨学金」は4年間の学費を無償提供する奨学金制度です。「情熱的でクリエイティブ」「多様な変人」 「退屈なナルシスト」の日本人学生を毎年募集しています。ゴーウェス!

工学・建築・芸術に特化したリベラルアーツ大2選

ハーベイ・マッド大学 Harvey Mudd College
理系オタクのためのリベラルアーツ大学

©️ Harvey Mudd College

あなたにサイエンスとテクノロジーへの情熱があり、同時にリベラルアーツ教育にも貪欲であるならば、「Harvey Mudd College」はふさわしい場所でしょう。アメリカでもっとも入学が難しい大学のひとつとして知られ、入学してからも非常に厳しい授業と競争が続きます。

卒業生たちはカリフォルニアのテック業界で重宝されるそうです。「Reed College」と並び、アメリカでもっとも博士課程に学生を送り込んでいる大学のひとつです。

クーパー・ユニオン The Cooper Union for the Advancement of Science and Art
建築、芸術、工学の融合

©️ the Cooper Union

建築、美術、工学の専門大学がひとつになった「The Cooper Union」。それぞれの分野でアメリカ指折りの評価を得ています。専門分野に加えて、人文学と社会科学の共通履修科目を設けることで、3分野の学生が互いから学び合う環境を作り出しています。

以前までは学費が無料でしたが、10年後からふたたび学費の無料化を行うそうです。建築、美術、工学を学部のうちから専門的に学び、加えてリベラルアーツの経験を得たいという人におすすめします。

知的で個性的な研究大学2選

シカゴ大学 University of Chicago
知識人たちの巣

©️ University of Chicago

アメリカ国内外ですでに有名な「University of Chicago」ですが、この大学の特異な文化は知られるべきでしょう。授業の厳しさは群を抜き、研究大学のなかではもっとも知的な学部教育だともされています。学問への態度は真剣そのもので、多くの学生を社会科学分野の博士課程にも送り込んでいます。

一風変わったエッセイのお題も有名で、知的ながらもウィットに富んだ学生が求められているのが、はっきりとわかることでしょう。お題は「University of Chicago」の学生たち自身が考案したものを採用しています。

ノートルダム大学 University of Notre Dame
アメリカ大学界の宗教文化

©️ University of Notre Dame

アメリカでトップのカトリック大学である「University of Notre Dame」は、知的文化と宗教文化が共存するめずらしい例です。アメリカのトップレベルの大学はどれも無宗教であり、アメリカの知的文化は反宗教的な態度が一般的です。このような中、この大学はアメリカのトップレベルの研究大学でありながら、キリスト教のカトリック信仰の学生が集まる場所となっています。

アメリカの知的文化と宗教文化の共存を体験するには、ふさわしい大学でしょう。もちろん宗教的でない学生も受け入れています。また、スポーツも非常に強いことで有名です。

さあ、自分と相性のいい大学を探しはじめよう

ここまで読み進めた人は、「大学選びは相性である」も読んでみてください。

そして、自分自身への理解、また大学の文化への理解が深まってきたら、自分と相性のいい大学を探しはじめましょう。

いまの時代、インターネットにはリソースが溢れています。たとえば、「NICHE」を利用する方法があります。

仲のいい友人や家族に、自分をうまく説明する形容詞をいくつか挙げてもらい、自分自身でもいくつか形容詞をあげます。そして、「NICHE」の大学情報と照らし合わせて、相性のよさそうな大学を探します。

また、エッセイのお題を漁って、自分が書きたいと思うお題を出している大学を見つける手もあります。

さらに、実際に在学生や卒業生に会うのも欠かせません。どれだけの量を集めても、文章や動画から得られる情報は限られています。満足いく程度の情報と理解が得られたら、外に出かけて、イベント参加や学校訪問をしてみましょう。

*    *    *

[付録1] には大学受験生が読むべきである書籍を載せました。

Hidden Ivies」はアメリカのリベラルアーツ大学を包括的に解説した書籍。具体的にオススメの大学を63校も紹介しています。「優秀な羊たち」はアメリカのアイビー・リーグと呼ばれる大学群の学生を批判した書籍で、現代のアメリカのエリート教育の問題が扱われています。

両方とも大学教育に求めるものを深く考えさせてくれる良書です。その昔に、学生時代の同級生の日本人が『優秀な羊たち』の紹介文を書いていました。

[付録2]  に「大学選びは相性である」で紹介しているもの以外に、追加エッセイのお題を載せたので、こちらも参考にしてください。

大学選び、幸運を祈ります。

付録1:

  • Hidden Ivies: 63 of America’s Top Liberal Arts Colleges and Universities
  • 『優秀な羊たち:米国エリート教育の失敗に学ぶ』Excellent Sheep: The Miseducation of the American Elite and the Way to a Meaningful Life

付録2:

  • What matters to you, and why?
  • Why have you chosen to spend the next four years of your life in college?
  • Choose one quotation that defines who you are and explain why that quotation describes you so well.
  • Provide a list of the books you have read in the last year. Place an asterisk next to the books you were asked to read for school. b. Tell us about a book that has had a profound influence on you. Explain why. (150 words) c. Tell us about a work of art, or a second book, that has had a profound influence on you. (150 words)
  • Some students have a background, identity, interest, or talent that is so meaningful they believe their application would be incomplete without it. If this sounds like you, then please share your story.
  • Describe a topic, idea, or concept you find so engaging that it makes you lose all track of time. Why does it captivate you? What or who do you turn to when you want to learn more?
  • What are thinking and judgment for?
  • For whom are you responsible? You have 150 words. Take a risk.
  • You’re on a voyage in the thirteenth century, sailing across the tempestuous seas. What if, suddenly, you fell off the edge of the Earth?
  • On the basis of the two quotations below, explain what you think Rousseau and Savio each believe democratic citizens owe to their communities and why. Can a single citizen agree with both of them?
    “I should have wished to live in a democratic republic in which no one could say they were above the law, for be the constitution of the government what it may, if there be within its jurisdiction a single man who is not a subject to the law, all the rest are necessarily subject to his discretion.” –Jean-Jacques Rousseau
    “There is a time when the operation of the machine becomes so odious, makes you so sick at heart, that you can’t take part… you’ve got to put your bodies upon the gears and upon the wheels, upon the levers, upon all the apparatus, and you’ve got to make it stop.” –Mario Savio

青木 光太郎インド各地を放浪する修行者。日本で生まれて高校まで日本で育つ。フリーマン奨学金を受けて、大学はアメリカのコネチカット州にあるウェズリアン大学で西洋哲学、特にスピノザとハイデガーを学ぶ。2016年に大学卒業後はグローバル投資会社からバーの皿洗いまで広く社会経験を積む。2018年春に日本を離れてアジアとヨーロッパの各地を訪れ、フランスのキリスト教の共同体「テゼ」にてある気づきを得る。現在はインドを放浪しながら、各地の師からヒンズー教の密教的側面を学んでいる。宗教や哲学の実践を通して人間の内面に関する真実を知り、現代の社会、教育、知識のあり方を問うていくのを使命とする。職業は翻訳家と文筆家。本サイトにて2017年〜18年にかけて「リベラルアーツ入門講座」を連載。[/author]

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