「フルブライト奨学金プログラム」は、「日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)」によって運営されている、日米の相互理解に貢献できるリーダーを養成することを目的に運営されているプログラム。対象となるのは、日本国籍があり日本に在住している、学術テーマを探求できるだけの英語力ある人。
このプログラムは、第二次世界大戦終了直後の1945年、「世界平和を達成するためには人と人との交流が最も有効である」との信念のもとにウィリアム・フルブライト上院議員が米国議会に提出した法案に基づいて発足。
日本では1949年から1951年まで、ガリオア・プログラムで約1000名の日本人が米国へ留学。日米講和条約を控えた1951年8月、日米相互の人物交流に関する覚書が交わされ、翌1952年にガリオア・プログラムを継承する形でフルブライト・プログラムとしての人物交流が始まりました。
以降約30年にわたり本プログラムは米国政府からの資金で運営されていましたが、1979年12月24日に日米教育委員会が設置され、現在では基本的運営資金は両国政府で折半されています。
米国で発足した本プログラムは、これまで半世紀以上にわたり日本を含む約160ヵ国以上からの39万人の人々に、研究や教育の機会を提供し、あらゆる分野のリーダー育成に大きな役割を果たしてきました。
現在、日米それぞれ年間約40〜50名の人物交流を実施。フルブライター(Fulbrighter)と呼ばれる同窓生の多くは、教育、行政、法曹、ビジネス、マスコミ等さまざまな分野で活躍しています。
1952年のプログラム開始以降、9500名以上(日本人約6600名、米国人約2900名)が参加しており、応募可能プログラムと給付期間は下記のとおり。
- 大学院留学プログラム(約20名、大学院博士論文研究プログラム含む)…原則として12ヵ月だが、申請することで2年目に更新される可能性あり
- 大学院博士論文研究プログラム(約20名、大学院留学プログラム含む)…6~10ヵ月
- 研究員プログラム(約10名)…3~9ヵ月
- ジャーナリストプログラム(約10名)…3~9ヵ月
- フルブライト語学アシスタント(FLTA) プログラム(約15名)…アメリカの大学で日本語を教えながら過ごす9ヵ月間プログラム
フルブライト奨学金プログラム(大学院留学プログラムの場合)
運営:日米教育委員会(フルブライト・ジャパン) |
創設年:1952年(日米教育委員会は1979年に設置) |
給付金額:授業料(上限4万ドル)・生活費支給。2年目以降は授業料・生活費含め「上限2万5000ドル」となる可能性あり |
支給期間:原則1年、2年目更新の可能性あり、3年目以降の更新はない |
対象国籍:日本国籍かつ日本在住者(日米の二重国籍者あるいは米国永住権を持つ人は不可) |
必要言語能力:米国で支障なく学術活動が行えるだけの充分な英語能力があること(2018年6月〜2020年7月に実施されるTOEFLあるいはIELTSを受験し、TOEFL iBTは80点以上、IELTSは6.0以上を取得すること) |
募集概要(2021年度 ※2022年度は3月に発表予定)
採用予定人数 | 約20名(大学院博士論文研究プログラム含む) |
応募条件 | ①a〜cのいずれかに該当する人(a.将来日本の大学または大学附置の研究機関で教職または研究職を志望する日本の大学院在籍者、b.博士号を持たない日本の大学教員、研究者、c.社会人として培った経験・知識を大学院レベルの勉強に生かすことのできる人。将来、その経験を日本社会に還元する意思があり、特に優秀な人)、②2020年7月31日以前に学士号を取得していること、③米国在住経験の少ない人を優先する |
応募期間 | オンライン登録/2020年4月1日〜5月31日、書類提出/7月31日まで |
選考期間 | 2020年12月上旬まで |
選考内容 | 書類審査、面接審査 |