【相談室】わが家のグローバル教育

【グローバル教育相談室17 】秋入学の増加で注目される「ギャップイヤー」、海外の事情は?

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海外のギャップイヤーとは?

最近、「ギャップイヤー」の有用性を取り上げている記事を目にし、なかなかいい取り組みだなと注目しています。

ギャップイヤーというと、東京大学が13年度から「FLY Program」(Freshers’ Leave Year Program)というギャップイヤー制度を開始したり、国際教養大学の秋入学制度で注目されたりしていますよね。

ギャップイヤーは、欧米と足並みを揃えて秋入学を設ける大学が増えたことから、高校卒業から秋入学までの期間を有効活用するために注目されている取り組みだと思います。

なので、そもそも日本のギャップイヤーは海外のギャップイヤーとちょっと違うのではないか…と思っていますが、海外でのギャップイヤー事情とはどのようなものなのでしょうか?

自立のために有益な期間

「ギャップイヤー Gap year」とは、高校卒業後大学入学までの期間のことを示しますが、海外ではそれだけの期間にとどまらず、高校卒業後から大学の最初の1年間を自主的に休学してギャップイヤーとする場合もあります。

つまり、入学を1年遅らせるということになりますね(この期間は半年である場合もありますし、1年以上になる場合もありますが)。

ギャップイヤーは、個人の意思により決めるもので、ギャップイヤーを取るのもと取らないのも、その期間に何をするかも学生の自由。

海外の多くの大学では、この期間の学費は発生せず経済的負担が増えることがないため、多くの学生がギャップイヤーを利用しています。

もちろん、取得していない単位は復学してから取る必要があるため、休学した期間ぶんだけ卒業は延びることになります。

また、海外では大学の学費は自分で払うという意識が根付いており、また、大学に入ったらひとり暮らしをはじめる学生もかなり多くいます。

自分自身で経済的負担を負うことになることから、大学入学後にまずはギャップイヤーとして1年間休学して学費や生活費を稼ぎ、それから勉強をはじめるという学生もめずらしくはありません。

ギャップイヤーでは、海外ではおもに下記のような取り組みに使っている学生が多くいます。

各種資格の取得

興味のある資格を、この期間にまとめてとってしまおうと考えている学生も多いようです。もちろん、就職の際に有利になるという考えもあります。

ボランティア

社会貢献が重んじられる国では、ボランティアに対し休学してでもおこなう価値のあるものと考える人も少なくありません。

旅行

1年間、バックパッカーとして海外を巡る学生も多いですね。親元から離れ、世界を見ることはどの国の学生にとっても憧れですよね。

インターンシップ

卒業後の就職のために、在学中にインターンシップをおこなうこともよくあります。

海外では大学の新卒者より即戦力になる既卒の人材を求めているため、在学中のインターンシップは就職活動を有利に進めるためにも重要であると考えられています。

インターンシップを通して、希望する職業の実態と自分の考えとのギャップや適性を事前に確認することもできます。

海外留学

海外でもギャップイヤーを使って留学することがないわけではありませんが、あまり多くは聞きません。

日本では、英語力や国際感覚を身につけるために、ギャップイヤーを利用しての留学を奨励する傾向がありますが、英語圏ではそのような留学はまず考えることはありません。

そのため、留学は、自分の求める学問や研究の追及のために在学中におこなうか、あるいは大学院に海外を選択するという形になるのが一般的です。

ギャップイヤーは、子供たちを家庭のなかでの守られるべき存在から、社会での責任と役割をもった大人へと変化させる重要なきっかけを作る期間ともいえます。

大学によっては、AO入試の時期を早め、入学の4月までの期間をあえて長くとることで、その期間の有効活用を促すところも出てきました。

せっかくの機会ですから、子供とよく話し合い、将来にいい影響を与えるような期間としたいですね。

回答者/崎田和紗子

10年前に渡豪後、現地にて日本人のための教育機関にて教育管理や学習指導に携わりながら、日本人親子の教育や精神面のサポートを行う。2013年に「国際教育支援研究所」を設立し、国際教育で生じる不安や悩みについて、保護者や子供たち、教師を対象としたサポートと親子の理想の教育を実現するためのプラン作成「教育デザイン」の指導を行っている。「崎田和紗子」の名は、6年前の誕生日に支援を受けたお礼にと子供たちからその名前の一字ずつを合わせて贈られたもの。「子供たちの未来のための仕事」という初心を忘れないために、仕事の大切なパートナーとして使用している。

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