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IBで選ぶべき科目は?
「国際バカロレア資格」(フルディプロマ)を取得するには、最終評価で24点以上(45点満点)を取得する必要がありますが、いい大学に入るにはより高いポイントが求められますよね?
友人いわく「IBのスコアをアップさせるには、ポイントがとりやすい簡単な教科(SL=標準レベル)を選べばいい」といいますが、そのような選択で問題ないでしょうか。
HL(上級レベル)の科目を多めにとることは、やはり大変ですよね…?
志望大学の必要科目の確認を
IB科目の選択についてのご質問ですが、その前にまず最終評価の内訳を確認しておきますね。
- 筆記試験6科目(評価は7段階で行われ各科目4点以上が合格)…最高42点
- 主要3要件の「EE」(課題論文)と「TOK」(知の理論)…合計で最高3点
以上のふたつを合わせて、最高取得可能得点が45点となります(前提条件としてEE、TOK、CASを提出していなければなりません)。
6科目については各科目が4点以上の取得が合格条件なので、EEとTOKでポイントが取れなかったとしても、最低24点で合格となります。
では、IBの6科目の選択方法についての質問について説明します。
6科目の選択においては、
- 3科目か4科目をHL(上級レベル)
- 3科目か2科目をSL(標準レベル)
で、選択しなければならないという規定があります。
そのため、SLのほうが学習内容や試験がやさしそうだからといって、6科目すべてをSLで選択することはできません。
選択の方法は、HL3科目+SL3科目か、HL4科目+SL2科目のふたつしかありません。
HLとSLの選択数は変えられなくても、比較的授業がラクそうな、あるいは点数の取れそうな科目を選べばいいのではないかと考える人もいるようですが、この場合も注意が必要です。
大学の出願条件を確認するとわかるかと思いますが、学部によってIBで選択していなければならない科目が指定されている場合があります。
つまり、その科目をIBで選択していなければ願書を出すこともできないということです。
IBの必要ポイントを提示する大学もあるので、どうしても少しでも高いポイントをとることに心が奪われがちですが、大学がなぜIB修了者を受け入れることに積極的なのか、考えてみてください。
多くの難しい課題を乗り越えてきたからこそ培われた、知識や人間性に価値を置いているからです。
また子供たちの志を形にするためには、どの科目を学ぶことが必要なのか、どのような力をつけることが必要なのか、ということを考えて、適切な科目を選択することが大切かと思います。
10年前に渡豪後、現地にて日本人のための教育機関にて教育管理や学習指導に携わりながら、日本人親子の教育や精神面のサポートを行う。2013年に「国際教育支援研究所」を設立し、国際教育で生じる不安や悩みについて、保護者や子供たち、教師を対象としたサポートと親子の理想の教育を実現するためのプラン作成「教育デザイン」の指導を行っている。「崎田和紗子」の名は、6年前の誕生日に支援を受けたお礼にと子供たちからその名前の一字ずつを合わせて贈られたもの。「子供たちの未来のための仕事」という初心を忘れないために、仕事の大切なパートナーとして使用している。