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【なるほど国際バカロレア05】IBを学ぶとどんな進路が開けるのか…3人の挑戦者の実例を紹介

【Oさんのケース】IBから方向転換、自らが望む進路を歩む

  • 5歳から豪在住
  • 大学受験:IB選択後→統一試験受験に変更
  • 進路:オーストラリアの大学で会計を学び卒業

両親の仕事の都合で、Oさんは5歳からオーストラリアに住んでいました。ですから、英語力に関して何の心配もありません。

両親は、高校の入学説明会でのIBの教育理念に賛同し、OさんにはぜひIBを学んでイギリスに留学してほしいと考えていました。Oさんも両親の強い希望でIBを選択しました。

ところが、半年ほど経ってからお母さんから連絡があり「成績がまったく伸びない」というのです。

IBを学習しても、最終試験でそれなりの成績をとっていなければ、希望の大学に願書を出すこともできません。

さっそくOさんと話をしてみると、「イギリスの大学ではなく現地の大学で会計学を学ぶことを希望し、またIBのプログラムではディスカッションやプレゼンテーションが大きな負担になっている」と話しはじめました。

もともと、親しい友達以外とのコミュニケーションを避ける傾向のあるOさんにとって、IBは望まない学習方法だったのです。

それから親子での話し合いを持ってもらいました。大切なのは「Oさんが生き生きと自分の将来のために学ぶには、どのような学習環境とサポートが必要か」ということ。

話し合いの結果、Oさんの希望が尊重され、IBから統一試験の受験へと変更することになりました。

それからのOさんは、自分で決めた目的のために主体的に学習をはじめ、希望の大学に入学し、税理士の資格を取りました。

現在は、日本語が話せるメリットを生かして、日系の会社の仕事も少しずつこなしながら、国際人としての生活を歩みはじめています。

【Dさんのケース】英語とIBを乗り越え、現地の医学部へ進学

  • 高校生で単身留学(留学期間3年)
  • 大学受験:IBを選択
  • 進路:オーストラリアの医学部に入学

Dさんは、中学卒業と同時に単身留学でオーストラリアにやって来ました。医師になりたいという目標と、海外で暮したいという自らの希望を叶えるためです。

医学部に入るためには、日本同様学業成績が相当に高くなければなりません。

IBよりも統一試験を目指したほうが高得点を狙えるのは明白でしたが、彼女は医学部に入るだけではなく、海外で暮らすための実力を身につけたいと考えていたので、迷わずIBを選択しました。

とはいえ、IBの学習量の多さと英語の負担から、毎日部屋に引きこもって勉強をするようになりました。

そして、そのような生活を続けるうちに気持ちが滅入るようになり、ホストファミリーとの関係がうまくいかなくなり、私のところに相談にやってきました。

私は、彼女にホストファミリーに助けを求め、学習のなかでわからない英語を教えてもらったり、エッセイの評価をしてもらったりすることを勧めました。

そのような関わりを持つうちに、ホストファミリーとの関係改善だけではなく英語力もずいぶん向上したようです。

3年間で大きな成果を出した彼女ですが、もちろん並々ならぬ努力をしたことはいうまでもありません。

その努力がどれほどのものだったのかは、彼女が大学生となってひとり暮らしをはじめるときにホストファミリーのママが彼女にかけた言葉でわかると思います。「あなたは3年間、寝たことがあったの?」

 

上記の3人以外にも、たくさんの日本人の子供たちが世界中でIBプログラムに取り組んでいます。

今後は、日本にいながらにして「国際バカロレア」を学ぶチャンスを得られることになりますが、最後に私の考えをひとつだけ。

私が「国際バカロレア」がすばらしい教育プログラムだと考えるのは、国際バカロレア機構が掲げた「IBの求める学習者像」にあります。

探究する人、知識のある人、考える人、コミュニケーションができる人、信念のある人、心を開く人、思いやりのある人、挑戦する人、バランスのとれた人、振り返りのできる人。

これらは、理想の人間像ということもできますし、万国共通に求められる人間像でもあります。

もちろん、このような人はIBプログラムだけで完成されるものではありませんし、IBだけがその理想を手に入れるための術ではありません。

もし、このような人間像をわが子に求めるのなら、IBだけに頼ることなく、子供の主体性を尊重しながら「この子の未来のために何が必要か。何ができるのか。」と考え、行動し、教育環境を整えていただければと思います。

そうすれば、きっとIBプログラムのなかで、あるいは子供に合った別の教育プログラムのなかで、望まれる力が育まれ、熟成していくことでしょう。

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