「自分で考えさせる」方向に導く落語流の教え
私たち保護者の多くが、子どもたちに教えすぎず「自分で考えさせる」方向に導くことができたら…と思っていますが、なかなかうまくいかない…そんな人に読んで欲しいのが「落語流 教えない授業のつくりかた」(誠文堂新光社刊)。

本書は、落語家の立川談慶さんと教育者・玉置崇さんによる共著で、2022年2月10日に発売予定。2017年に出版された「落語家直伝 うまい!授業のつくりかた」の続編
2020年の学習指導要綱の改訂で、さらに重視されているのが、自ら学び、行動するといった「非認知能力」。本書では、非認知能力を育むために、マニュアルや答えのない授業スタイルを提案しています。
著者のひとり、立川談慶さんの師匠は、あの一筋縄ではいかない故・立川談志さん。入門したその日に言われた言葉は「俺を快適にしろ」だったそう。落語を教わる気でいた談慶さんのあては外れてしまいましたが、師匠の気持ちを想像して動くことは、修行として有意義な経験となったそう。いつも師匠の先回りをして考えたことの積み重ねが、高座でお客さまの反応を感じとったり、落語の登場人物の気持ちに思いをめぐらせることにつながったのだそうです。
談志師匠の「俺を快適にしろ」は「自分で考えてごらん」と言い換えることもできますが、本書でも「教えすぎずに考える時間を与えることが、自主性を育む第一歩」と書かれています。
もう一人の著者、玉置崇さんは、教師はいずれ子どもから離れていくことを念頭に置き「教え方がうまい教師が本当の教師でしょうか」と問いかけます。
この問いは、家庭で子どもと接する親にも興味深いテーマですよね。子どもに限らず、誰かに何かを教えたいときには、ぜひとも大切にしたいことでもあります。
読みすすめると、学校現場でしっかり活用できる実例も載っています。子どもと接する機会のある人、新しい視点を持ちたい人にもおすすめの一冊です。
誠文堂新光社「落語流 教えない授業のつくりかた」を3名のみなさんにモニタープレゼントします。本書を読み、体験レビューを書いてくださる人は「学びLAB」モニター募集ページからご応募を。2022年2月9日(水)が締め切りです。
【落語流 教えない授業のつくりかた】
- 発行元:誠文堂新光社
- 発売日:2022年2月10日
- 著者:立川談慶、玉置崇
- 価格:1980円