わが子にもおすすめな、インターナショナルスクールはある?
東京ママチームがインターナショナルスクールを取材し、その魅力をお伝えしていきます!
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東京ママチーム「東京ママチーム」は、現在わが子をインターナショナルスクールに通わせているママたちが結成した取材チーム。よりよいインターナショナルスクールが増えれば日本の子どもたちにも恩恵があるはず、という信念で活動しています
年々規模が拡大し、日本人ファミリーの進学先としても選択肢となりつつある「首都圏にあるインターナショナルスクール」をアップデートしていきますよ!
AOBA | どんな学校なの?
「アオバジャパン・インターナショナルスクール(AOBA)」は、1才半~18才を対象に、国際バカロレア(IB)をフレームワークとする一貫教育を提供しているインターナショナルスクールです。
同校は、設立当初からインターナショナルスクールとして日本人と外国人が共に支えあう環境のなかで、バイリンガルで国際的な考え方をもった生徒たちを育てることを目的とし、1976年目黒区青葉台に開校。
英語の早期教育を叶える環境は、在日外国人と日本人双方のコミュニティーで評判を呼び、開設から約4年で小中学生年代までが通えるスクールに急成長を遂げました。
1997年には「インターナショナルスクール評議会(CIS)」および「ニューイングランドスクールアンドカレッジ協会(NEASC)」の認定を経て、高校卒業資格を付与できる教育機関に昇格しました。
国際バカロレア一貫校
国際バカロレアについても、2016年のMYP認定をもって、幼児から高校生までIB一貫教育を提供するスクールとなりました。
学園長 | Ken Sell |
開校年 | 1976年 |
所在地 | 光が丘キャンパス/東京都練馬区光が丘7-5-1、目黒キャンパス/目黒区青葉台2-11-5、文京キャンパス/文京区本駒込6-18-23 文京学院大学女子中学校内 |
対象 | 1才半~G12(高3) |
定員 | 1クラス20名前後(1学年最大3クラス) |
学費(2023-2024) | K2/180万円、K3~K5/200万円、G1~G5/220万円、G6~G12/250万円、サポート費用/48万5000円(対象者)、施設設備維持費/20万円、ファミリー・コミュニティ会費/1万2500円、オンラインGLD(G11~G12)授業料/150万円 |
出願期間 | 正式には11月~12月だが、願書は通年で提出可能 |
3キャンパス体制で運営
近年も順調に生徒数を伸ばし、2012年には3階建ての校舎と運動施設を備えた光が丘キャンパス(東京都練馬区)に移転。
2022年には、生徒数増加に伴う高等部の教育環境の充実のため、文京区本駒込にある「文京学院大学女子中学校」校舎内に、高等部を移転させるかたちで文京キャンパスをオープンしました。
こうして、AOBAは幼児が通う目黒キャンパスと合わせた3キャンパス体制で運営されています。
先生と生徒の比率は15:1
1クラス規模は20名前後で、クラス担任の教員に加え、各学年ごとに英語コミュニケーションなどさまざまなサポートを行う教員がつき、専門教科の教員も授業を受け持ちます。
教育価値を高めるために生徒と先生の最適なバランスを優先しており、実際には生徒と先生の比率は15:1程度となっています。
各キャンパスのロケーション
幼児教育に特化した目黒キャンパスは、代官山駅から徒歩圏の閑静な住宅地の一角にあります。
幼初中等部の生徒が通う光が丘キャンパスは、都営大江戸線「光が丘駅」より徒歩15分程で、駅からキャンパス付近まではシャトルバスも運行。
文京キャンパスは、JR山手線「駒込駅」から徒歩3分程の位置にあり、近隣には伝統的日本庭園「六義園」があります。
目黒キャンパスと光が丘キャンパスへの通学にはスクールバスサービスも提供されており、低学年の生徒が優先的に利用できます。
AOBA | 学べるコース・カリキュラムは?
AOBAでは、以下の5つのコアバリューを備えた人材育成に取り組んでいます。
- Global Leaders(グローバルリーダー)
- Entrepreneurs and Innovators(起業家でありイノベーター)
- Effective Communicators(効果的なコミュニケーションができる人)
- Wise Risk Takers(賢明な考えをもって挑戦する人)
- Effective Problem Solvers(効果的に問題解決できる人)
この5つのコアバリューが備われば、自信を持っていろいろなことに挑戦するマインドも身につきますね
Learning Inquiry Cycle
こうした人材育成を目指すうえで、AOBAが大切にしているのが「Learning Inquiry Cycle」という学習プロセス。
各課題に機械的に取り組むのではなく、どんな知識や情報が求められるのか、それらをどう掘り下げて相互に結び付けるのかを主体的に問い続けることで、唯一の正答とは限らない自分なりの答えを導くプロセスを重視しています。
こうした学習法を習慣づけることで、行動力、リサーチ力、批判的思考、チームワーク、プレゼンテーション力などが向上し、実社会に出てもそのまま通用するスキルやマインドセットを養えるそう。
国際バカロレア教育
また、AOBAは学習者中心の価値観に立脚した国際バカロレア教育(PYP、MYP、DP)を、3才~18才まで継続的に提供。
すべての生徒がIBカリキュラムに則って順調に学習を進められるよう、言語も含めたコミュニケーションやカリキュラムをサポートする学習支援プログラムや、日本語非ネイティブ向けのJAL(第二言語としての日本語)プログラムも設けています。
幼稚部教育においては、目黒キャンパスで1.5才~6才(K2~K5)、光が丘キャンパスでは3才(K3)以上を受け入れています。
K3以降の幼稚部に入る場合は、いずれかのキャンパスを選べますが、目黒キャンパスは学年別クラス、光が丘キャンパスでは学年を超えて学ぶマルチエイジクラスを採用している点が異なります。
グローバルリーダーシップディプロマ(GLD)
文京キャンパスでは、G10(高1相当)のカリキュラムを経て、G11進級時に、IB教育を継続するDP、もしくはアオバが独自に開発した「グローバルリーダーシップディプロマ(GLD)」を選択。
DPあるいはGLDを修了すると高等部の卒業証書を取得でき、国内外の大学へ出願可能な資格も満たせます。
各生徒には、リーダーシップコーチが割りあてられ、それぞれの能力と興味が交わるエレメントを見出すサポートを得ることができます。
また、GLDプログラムは最先端のデジタル技術と学習ノウハウを活用した「オンラインキャンパス」も開講しており、G11~G12(高2~高3生)を対象に完全オンラインで提供しています。
オンラインキャンパスは、通学が難しい人には嬉しい選択肢ですね
通学生同様、自身の目標に合わせた学習プランを設定できるほか、東京の校舎に通う生徒とバーチャルに交流する機会も用意されています。
AOBA | どのような学校生活を送るの?
各キャンパスの特徴
幼稚部「目黒キャンパス」は、ふたつの公園に囲まれ、緑豊かな落ち着いた環境です。K4~K5の生徒には、年間を通じてスイミングレッスンも提供し、全生徒はスクールバスも利用できます。
新宿から地下鉄で約30分の「光が丘キャンパス」は、数年前の本格リノベーションを経て、極力ドアや仕切りを排除したオープンな教室空間を特徴としています。
敷地内には、体育館や屋外プール、芝生のサッカーフィールドなども備わり、PEクラスや放課後アクティビティなどに活用されています。
都内にありながら、キャンパス内に体育館やプールのファシリティが備わっているのは大きな強みですね
「文京キャンパス」は、通常教室以外に、会議室、プレゼンテーション室、ブラックボックスシアターも完備。
最新鋭のVR ExperienceルームにはICTに重きを置いた設備が揃い、オンラインプログラムの提供にも活かされています。
始業・終業時間
なお、学年に応じた始業・終業時間は以下のとおりです。
- 幼稚部~9年生 – 8時30分~15時30分
- 10年生~12年生…9時30分~15時30分
AOBA | 生徒の特徴は?
在籍生徒数は、PYP(初等教育)~MYP(中等教育)がもっとも多く、日本人生徒に入学制限は設けられていません。
生徒の構成は、両親が日本人のケースが35パーセント、片親が外国人のケースが35パーセント、両親が外国人のケース(約30ヵ国)が30パーセントを占めています。
また、G1〜G9ではクラスの約3割を目途に、英語のサポートプログラムの対象となる生徒も在籍。
卒業生の進学先は、特定の大学に偏ることもなく、国内外を問わず多岐にわたっている印象です。
地域別では北米と英国の大学への進学実績も多く、国内では英語で学位を取得できる私立大学をはじめ、医科歯科大学に進学したケースも見られます。
AOBA | 部活などのアクティビティは?
平日の終業後15時30分~16時45分までは、ASP(放課後クラブ活動)も提供しています(幼稚部はK4~)。
- Coding & Problem Solving(プログラミングなど)
- Performing Arts(ストリートダンスなど)
- Music(ギター、スタジオレコーディングなど)
- Creative(物語ライティング、料理など)
- Sports(サッカー、バスケットボール、E-Sportsなど)
- Academic(SAT数学、日本語能力テスト対策など)
AOBA | 学費や奨学金など
学費は、年間の授業料や施設設備維持費など以外に、受験時の出願費(2万5000円)、入学決定時に支払う入学金(32万円)、施設設備開発費(32万円)が必要となります。
年間学費(2023 – 2024)
K2 | 180万円 |
K3~K5 | 200万円 |
G1~G5 | 220万円 |
G6~G12 | 250万円 |
サポート費用(対象者のみ) | 48万5000円 |
施設設備維持費/年 | 20万円 |
ファミリー・コミュニティ会費/年 | 1万2500円 |
サポート費用は、授業についていくためのスキル(英語力など)に、集中的かつ継続的なサポートプログラムを受ける必要がある場合に生じるコストです。
さらに、希望者には給食費やスクールバス費が別途発生します。
オンラインGLDプログラム年間学費(2023 – 2024)
オンラインキャンパス(GLD)は、年間費用のほかに、出願費(2万5000円)に加えて、入学金(19万円)が必要です。
年間授業料 (一括払い・2回払い) | 150万円 |
テクノロジー費/年 | 4万5000円 |
通学・オンライン共通で、同一家族で2名以上の生徒が在籍する場合は、ふたり目が年間授業料から10パーセント割引、3人目以降が年間授業料から15パーセント割引となる兄弟姉妹割引が適用されます。
奨学金は、年度や状況に応じて導入される場合があります。
AOBA | 入学に必要な学力や英語力は?
AOBAでは、8月から翌年6月までのスクールイヤー(2学期制)が定められていますが、4月入学など時期を問わず生徒を受け入れています。
入学の審査時は、おもに過去2年の成績証明書と担当教員からの推薦書を参考にしたうえで、幼稚部には生徒と保護者への面接、初等部以上の学年では面接に加え、サポートプログラムの必要性を確認するための英語や数学の筆記テストが課されます。
学力評価は、最低限の英語力の確認と学習サポートプログラムが必要かどうかの判断が主目的です。
本人の「やる気」も選抜基準として評価されるそうですよ!
ただし、幼稚部の受験には英語力は問われません。最終的には生徒の資質や発育環境を考慮した多角的判断と、空席状況も踏まえて入学の可否が決まります。
AOBA | 願書提出のタイミング・必要なプロセスは?
出願期間は、毎年11月~12月(翌年8月入学に対して)ですが、通年で空席状況に応じて願書を受け付けています。
出願方法は、公式サイトのアドミッションポータル上で、個人情報のアップロードに加えて、成績証明書の提出や学校教員への推薦書依頼などを行います。
アドミッションチームが提出情報を審査したうえで、面接や学力テストなど次のステップについて案内を行います。
AOBAでは、入学後に規定カリキュラムを全うできる範囲で、高い学力水準に限らず幅広いレベルの生徒を受け入れる方針です。
また、生徒の成長プロセスにおいて、保護者と教員間のコミュニケーションも重要な役割を担うため、少なくとも保護者1名は英語で意思疎通が可能であることが求められています