日本発グローバル進路図鑑 #04|都心で育つ“世界基準の学び” IB一貫校:品川インターナショナルスクール

品川インターナショナルスクールってどんな学校?
「日本で育ちながら、世界と対話できる人になってほしい」そんな想いを持つ保護者にとって、国際バカロレア(IB)一貫校の存在は、これからの選択肢としてますます現実味を帯びてきています。
今回ご紹介する「品川インターナショナルスクール(Sinagawa International School:SIS)」は、都心・品川にキャンパスを構える3歳から高校相当までのIB一貫校。
日本人を含む40ヵ国以上の生徒たちが通い、日常の中で“英語で学び、異文化と出会う”というグローバルな教育環境が実現しています。

SISは、もともとは在日トルコ人が通う教育施設として、2007年に渋谷区神宮前小学校内に併設された「神宮前スクール(JIES)」からスタート。
2022年には、G3以上が通学する新キャンパスもオープンし、IBのPYP(初等教育プログラム)とMYP(中等教育プログラム)が継続的に学べる、2キャンパス体制となりました。

通学バスサービスは、新宿区・港区・世田谷区・江東区など広範囲を巡る5路線を提供しています


品川インターナショナルスクールのポイント
- SISシーサイドキャンパスは、品川駅近&青物横丁駅徒歩3分という圧倒的アクセス
- 新宿・港区・世田谷・江東エリアから通えるバス運行
- EAL(英語補習)+学童+放課後アクティビティまで網羅
忙しい保護者でも無理なく通学・生活設計ができるサポート体制も、都心のインターにはめずらしいポイントです。
バランスのいい国籍比
全校生約350名は、日本20パーセント、韓国20パーセント、米国15パーセント、中国8パーセント、欧州13パーセントなど約40ヵ国の幅広い国籍と文化的ルーツを持つ生徒が在籍しています。



新設のインターナショナルスクールとしては、多国籍な生徒が揃っていますね
開校当初は在日トルコ人の教育を主目的としていましたが、現在はそうした背景に基づく国籍の偏りはみられません。


こんな人におすすめ!
- 海外大学を目指したい 将来のIBDPを見据えて早期に探究型学習をスタート
- 国内グローバル大に進学(SFCやICU、早稲田SILS等との相性◎)
- 英語力を育てたい ESLサポート&生活全体が英語環境だから自然に力がつく
校長 | Mehmet Deniz |
開校 | 2007年(渋谷区→2018年に品川へ移転) |
所在地 | 東京都品川区南品川3-6-21(メインキャンパスおよび事務局) |
キャンパス構成 | シーサイド(3歳~G2)、メイン(G3~G12) |
定員 | 1クラス20名(各学年1~2クラス) |
国籍比率 | 日本20%・韓国20%・米国15%・他多数(計40ヵ国) |
年間学費(2023-2024) | G6〜G10:約220万円+諸費用 |
IBで何を学ぶ?|子どもが“考え、選び、ともに育つ”カリキュラム
品川インターナショナルスクールでは、国際バカロレアの理念に基づいた探究型・リフレクション重視の学びが貫かれています。
PYP(3歳〜G5):自ら問いを立て、つながりを見つける
- 言語・算数・理科・社会・芸術・PSPE(保健体育)を通じて、主体的な学び方を体得
- 生徒一人ひとりのペースとバックグラウンドに配慮した個別指導
- ESL対応やアセスメントも柔軟で、“学びから排除されない”文化が根付いています
MYP(G6〜G10):思考力と自己管理力を鍛える5年間
- 探究学習に加え、リサーチ・発表・多面的な評価を重視
- 学ぶ科目も多彩:英語・日本語・数学・科学・芸術・デザイン・社会・健康教育など
- 将来のIBDP(大学入学資格)に向けたスキルの土台を築きます
生徒は英語を“教科”としてではなく、“思考ツール”として使いながら学び、個人の考察力や価値観を広げていきます。
“安心できる小さな社会”の中で成長する日々
SISでは、「小規模校だからこそできるきめ細かさ」を活かした日常が送られています。
- 各クラス20人前後×2名の担任
- 朝8:30開始、15:00終了(放課後活動あり)
- PYPは1日7コマ(40分)、MYPは4コマ(90分中心)



インターでは留年することはめずらしくないですが、SISでは留年しないように最大限の学習サポートを提供しています




また、メインキャンパスには、図書室・ジム・音楽室などを備えた最新設備のほか、近隣の公園やプールを活用しながら、体育・アクティビティを実施。教室を飛び出して学ぶ姿勢が、日常の中に自然と根付いています。



プールや運動場は学校から至近距離。水泳の授業があるのは嬉しいですね
放課後も探究が止まらない|30種類以上のASPが無料で参加可!
SISが「進路づくりの舞台」としておもしろいのは、学びの枠が授業時間だけに収まっていないこと。15:20〜16:00に実施されるAfter School Program(ASP)は、なんと多くが無料で参加可能!
- ロボティクス/ボードゲーム/アンサンブル演奏
- ダンス/クッキング/Legoワーク/ガーデニング
- 折り紙や囲碁など日本文化系もあり
スクールバスの発車時刻にも合わせて組まれており、保護者の送迎負担も軽減されています。
入学に必要な学力や英語力をまとめ
- プリスクール(3歳〜):書類と面接で選考。英語力は「基本的な指示を理解・伝達できる」程度が目安
- プライマリー以降:書類+面接+英語・数学の試験。必要に応じてトライアル授業あり
- 英語力に不安があってもOK:入学後の補習(EAL)でサポート体制あり。学校が可能と判断すれば入学も可
- 願書提出は通年対応(入学希望日から1年以内)
- 必要書類:成績証明(英訳)、推薦書、英語力の自己評価など
- 面接は保護者同席必須
- 満席時はウェイティングリストへ登録可(有効期間2年)
- 入学時期は柔軟だが、学費は学期単位での支払い制
SISが“海外進学ラボ”視点でアツい理由
「海外進学=高校卒業後にいきなり海外大学へ行くこと」…そんなふうに思っていませんか? じつは、もっと柔軟で多様なルートが存在します。
品川インターナショナルスクール(SIS)は、海外大学進学に直結するIBカリキュラム(PYP・MYP・将来的にはDP)を、日本にいながら一貫して学べる環境。しかも都心の通いやすい立地にあり、多様な文化背景を持つ仲間とともに「英語で学ぶ日常」が当たり前にあります。
SISは、“いまの延長線”で進路を考えるのではなく、「自分がどう生きたいか」から逆算する進路づくりを自然と促してくれる場所。これはまさに、海外進学ラボが大切にしている「進路=自己理解+世界との接点」という考え方とぴったり重なります。
そして何より、SISは“選ばれたエリート”の場所ではありません。
- 答えが1つじゃなくても考え続けられる子
- 違いを面白がれる子
- まだ夢や目標がはっきりしていないけれど、いろんな世界を見てみたい子
…そんな子たちが、のびのびと「世界基準の学び」と出会える環境です。
保護者の方にとっても、「偏差値だけじゃない進路のかたち」を体感できる大きな一歩になるはず。



日本にいながら世界へつながる——そのリアルな選択肢として、SISはこれからますます注目の1校です