【CEFR】海外大学を視野に入れるなら、まずは「B2レベル」を目指す学習に取り組むべき理由

TOEFLレベルチェック

大学受験でも、英語スキル指標として「CEFR」が用いられるようになり、近年ますますその重要性が高まっています。自分の語学レベルの立ち位置を客観的に把握できるCEFRについての理解を深め、今後の学習に活用していきましょう

CEFRを知り、活用していこう

「CEFR(セファール)」とは、ヨーロッパ共通言語参照枠(Common European Framework of Reference for Languages)のことで、英語を含めた外国語の運用能力を測るための世界共通の評価基準およびフレームワークです。

EU発足など欧州統合が進んだ21世紀末、ヨーロッパ共通の言語能力を規定する必要性が高まり、欧州評議会(Europe of Council)は、20年以上のデータ収集や検証を重ね、2001年にCEFRの初版を公開。

 

当初は欧州を中心に導入されましたが、各レベルの定義などの細かな改訂を経て、今日では、英語以外の言語も対象に、語学力を測るグローバルな基準として学術とビジネスの両分野で認知されています。

では、CEFRはどんな試験内容なのか? と気になったかもしれませんが、じつはCEFRとは試験ではありません。

各運営団体に申し込み、試験問題を解いて高得点を目指す英検やTOEFLとは異なり、あくまで実用的な英語能力がどのレベルにあるかを示す「ものさし」として機能します。TOEFLなどと同時に言及される機会が多いため、紛らわしいのもムリはありませんが、各種英語検定試験とはCEFRはまったく別物です。

なぜ、CEFRがモノサシとなるのか

CEFRが国際基準足りうるのは、「英検」「TOEFL」「IELTS」「ケンブリッジ英語検定」といった、問題傾向や評価方法が均一ではない各試験のスコア(級)を、共通のものさしに置き換えて評価できるところ。

文科省が公開している、CEFRに準じたおもな英語4技能テストの対照表

 

たとえば、日本でもっとも認知されている語学試験の英検で2級取得を伝えると、どの程度の英語力なのか理解してもらいやすいですが、海外での知名度はほぼ皆無。同様に、日本ではあまり定着していない試験が海外で主流となっているケースも少なくなく、そんなとき、CEFRが複数の英語検定試験を統括する評価基準として採用されることで、別々の試験のスコア保持者が混在しても、実用英語の習熟度をフェアに測れるというわけです。

さらに、CEFRの有用性を高めているのは、各レベルの技能別英語スキルを「can-doディスクリプタ」(具体的に何ができるか)の観点から詳細を定めている点。

これにより、知識量だけに依存しない英語の実践力を測れる、保有スコアや級のわりにコミュニケーション能力が伴わないケースを減らせるといったメリットが生じます。このように、特性の異なる試験スコアを、具体的な英語運用能力へと適切に転換する役割をCEFRが果たしてくれるのです。

CEFRには6つのレベルがある

CEFRが設定する言語能力レベルは、まず、

  • A…基礎段階の言語使用者
  • B…自立した言語使用者
  • C…熟達した言語使用者

に3等分したうえで、各段階をさらに二分してA1、A2、B1、B2、C1、C2と6とおりの熟達度を設けています。なじみのある英検で置き換えると、大まかにA1が3級以下、A2が準2級合格相当、B1が2級合格相当、B2が準1級合格相当に対応します。

文科省の資料より

「B2レベル」が世界標準の英語力

では、日本の中高生はどの程度のCEFRレベルに分類されるのでしょうか?

文科省の令和元年度の統計によると、中学卒業時はCEFRでもっとも下のレベルにあるA1を満たす学生が約44パーセント、高校卒業時の場合は、A2を満たす学生が約44パーセントを占めています。

日本は長年英語力が世界的に最低レベルと言われていますが、海外では、日本の学生より2段階ずつ上がり、おおまかには中学卒業時がB1、高校卒業時がB2相当の英語運用能力に達しています

以上の状況を踏まえると、国内ではB1レベルにあれば、標準よりも頭ひとつ抜き出た英語力を備えていると評価を得られ、国内の大学入試においても、確かなアドバンテージを得られます。

海外への進学を目指す人々にとっては、ライバルとなる学生が総じてBレベルにあることから、周囲と同じスタートラインに立つためにもBレベル、とくに海外の大学進学ならばB2相当を確保したいところ。そこで、日本の英語学習者は、目標の進学先が国内外に関わらず、ぜひBレベルを現実的な指標として目指し、将来的に幅広い選択肢と可能性を手にしてほしいと思います。

自分の英語力はBレベル?チェックしてみよう

Bレベルは「自立した言語使用者」に当たりますが、B1とB2でそれぞれ必要な具体的能力を端的にまとめると以下のとおりとなります(ブリティッシュ・カウンシルの要約を引用しています)。

B1:仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる。身近な話題や個人的に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる

B2:自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる

このように、両レベルを見くらべると、いくつかの相違点を確認できるしょう。B1では「身近な話題」「個人的関心のある」「筋の通った簡単な」といったキーワードが目に入りますが、B2の場合は、「技術的・抽象的な話題」「流暢かつ自然」「明確で詳細な」など、共にBカテゴリ―ながら、1段階の違いで飛躍的にレベルアップしているように見えるかもしれません。

もっとも、B1とB2は英検に置き換えるならば、2級と準1級のレベル差に相当します。英検2級にボーダーラインで合格した受験生が、すぐに準1級の問題に挑んでも理解が追いつかないのと同じように、B1からB2レベルに駆け上がるには、総合的な英語力の底上げが必要です。

B1と2の違いも確認しておこう

実際に欧州評議会が2020年に提示したCEFR最新版では、「聞く」「読む」「書く」「話す」の4技能をベースに、さらに細かなシチュエーション別に各レベルで具体的に何ができる必要があるのかを定めています。ここでは、数多くのディスクリプタより一部を参照して、B1とB2の「can-do」イメージをより明確に把握していきましょう。

他者の会話を傍で聞いている場合の理解

  • B1:標準的な言葉、聞き慣れた言葉ではっきりと話されている場合に限り、日常的な会話や議論の内容をほとんど辿ることができる
  • B2:標準的及び身近な表現で話されていれば、議論における賛成意見や反対意見の背後にある理由まで把握できる

(公共放送など)案内や指示に対する理解

  • B1:比較的騒音の少ない環境下で明瞭に話されていれば、空港、駅、公共交通機関内で流れる公共放送の内容を理解できる
  • B2:具体性が高く抽象的な話題に関する放送であっても、標準語で平易なスピードで話されていれば理解できる

テレビ番組や映画を観ている場合の理解

  • B1:ビジュアルやアクション主体の映画で、比較的シンプルな言葉で演じられているならば、大部分の筋書きを追える
  • B2:標準的且つ身近な言葉が使われていれば、ドキュメンタリー、ライブインタビュー、トークショー、演劇など多彩なジャンルの作品を理解できる

文書を読む場合の理解

  • B1:プライベートな手紙やEメールであれば、出来事や経験について詳細が書かれていても理解が可能
  • B2:自身が関心を持つ分野の文書であれば、本質的内容まですらすらと理解できる

(趣味や息抜きで)読書する場合の理解

  • B1:シンプルなストーリー展開と日常的な言葉が用いられた簡易小説やコミックの筋書きなら、辞書を使用しながら辿ることができる
  • B2:物語性の強い本格小説であっても、複雑すぎない明快な表現が主体ならば、辞書を使いながらじっくりと読み進められる

自己の経験を語る場合のスピーチ力

  • B1:何か経験したことに関して、自身の想いとその理由を明確に語れる
  • B2:自分の興味関心がある多様なトピックについて、明確に詳しい内容まで説明できる

聴衆に向けたプレゼン力

  • B1:身近な分野について、事前に準備したプレゼンを実践し、共通点や相違点を概説できる
  • B2:終始あらかじめ準備したテキストに留まるのではなく、聴衆から提起されたポイントをフォローしながら流暢でこなれた表現力を披露できる

レポートやエッセイの表現・構成力

  • B1:関心のあるトピックについて、短めでシンプルなエッセイを作成できる
  • B2:複数のソースから導かれた情報や議論を、うまく統合してエッセイやレポートを記述できる

オンラインでの会話や議論

  • B1:事前に文を用意し、オンラインツールの補助活用で意思疎通の正確性を保つことで、身近な話題に関するオンラインディスカッションに問題なく参加できる
  • B2:対話の参加者が協力的であるなら、オンライン交流で生じる誤解や意見の不一致を自ら認識して解決にコミットできる

微妙な状況または対立関係にある相互コミュニケーションの仲裁

  • B1:身近な話題を巡り、両者の意見の不一致が抱える問題点に理解を示し、確認したり説明し合ったりするように促せる
  • B2:双方の言い分をまとめて、意見の合致している部分と意見が食い違っている部分を明確化できる

以上のように、CEFRでは実に幅広い状況下で、各レベルにふさわしい英語の実践力が定められています。一連の記述を見ると、自身がBレベルにあるか、まだほど遠いレベルなのか、だいたいの現在地が掴めたのではないでしょうか。また、すでにBレベルを満たす人なら、B1またはB2どちらに近い英語力がありそうか把握できると思います。

ざっくり評価すると、B1レベルは旅行用途や簡易的なやり取りであれば、問題なく英語を活用できる水準にあるでしょう。

いっぽう、B2レベルになれば、ビジネスを想定しても適応可能なケースがかなり増える印象があります。そのため、将来像として、外資系企業や海外での活躍を思い描いている場合は、B2まで到達できるよう早い時期から準備するのがおすすめです。

B1については、ビジネスで活かすにはまだ物足りなさがあるものの、英語を自分の意志で活用できる楽しさややりがいは、何よりB1に達した言語使用者だからこそ生じる感覚でしょう。まずは、Bレベルにステップアップし、自立して英語を表現できる自信や手応えを得られれば、その先の学習にもさらに充実したモチベーションで臨めるようになるはずです。

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