世界最大級の英語能力試験
「IELTS アイエルツ」(International English Language Testing System)は、海外留学や研修のために英語力を証明する必要のある人、およびイギリス、オーストラリア、カナダなどへ移住申請をする人が受けるテスト。
イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドのほぼすべての高等教育機関で認められており、アメリカでもTOEFLに代わる試験として入学審査の際に採用する教育機関が3000を超えている。
2013年には世界での受験者数が200万人を超え、世界最大級の国際的な英語能力試験となった。
IELTSは、1989年にイギリスのケンブリッジ大学ESOL(University of Cambridge English for Speakers of Other Languages)、ブリティッシュ・カウンシル、IDP: IELTSオーストラリアが共同してスタート。
日本では、2010年から「日本英語検定協会」(英検を実施している公益財団法人)が実施運営、広報活動を行っている。
2012年の日本英語検定協会の発表では、日本国内でも大学生を中心に受験者が急増中とのこと。
これは、TOEFLがペーパーテストを廃止してインターネット受験のみに切り替えたためでもある。
テストには2種類のタイプ(モジュール)があり、「アカデミック・モジュール」は大学進学向け、「ジェネラル・トレーニング・モジュール」は移住申請や学業以外の研修向け。
「読む Reading」「聞く Listening」「話す Speaking」「書く Writing」の4つの試験を行う。スピーキングの試験はマンツーマンのインタビュー形式。
試験結果は0〜9(エキスパート)の熟練度「バンドスコア」で示され、各教育機関などがそれぞれ合格ラインとなるスコアを提示する。
一般的に必要なスコアの目安となるのは、大学進学準備コースで5.5以上、大学学部課程で6.5以上、大学院課程では7.0以上。点数は2年間有効。
ちなみに、国際的な評価を得ている奨学金制度「フルブライト奨学生」募集要項では、2014年度IELTSのスコア基準は6.0以上とされている。
【IELTS 試験概要】
- 試験時間:2時間45分
- 受験料:2万4675円
- 試験会場:全国13都市
- 試験日程:毎週1回(試験日により会場が異なる)
- 受験に必要な身分証明書:パスポートのみが認められる
- スコア:1.0から9.0のバンドスコアで採点。要求されるスコアは教育機関ごとに異なる。2年間有効