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【海外大進学02】卒業後は3年間就労可能!世界的評価も高い良質な大学で学ぼう<カナダ編>

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「海外の大学で学んでみたい」ーー世界からの仲間たちと切磋琢磨し、学問を追究するなかで、ひと回りもふた回りも成長するーーそんな未来の自分の姿を思い描いている中高生が増えています。国によって受験事情や留学に必要となるコストなど、大学を選ぶ基準は異なっているため、最適な進路を見つけることは簡単ではありませんが、この受験ガイドを通じて、どの学校に通っていても・どこに住んでいても「海外大学を目指せる可能性は自分のなかにある」と、気づいてくださいね!


※隔週水曜日に更新予定です。お楽しみに!

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カナダに留学する魅力とは?

まず、カナダの大学の魅力は、世界的にも評価の高い、良質な教育水準の大学が揃っていることにあります。

「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」(THE)の「世界大学ランキング2018」では、トップ100大学に、22位の「トロント大学」を皮切りに、「ブリティッシュコロンビア大学」(34位)、「マギル大学」(42位)、「マックマスター大学」(78位)の4大学がランクイン。なお、日本の大学で100位以内は、「東京大学」(46位)と「京都大学」(74位)の2大学のみです。

トロント大学の「ハートハウス」。一般の人もカフェやジムを利用できる(写真:wikipedia
[University of Toronto])

■カナダの大学のレベルが高い理由

カナダには4年制大学は90ほどありますが、そのほとんどが公立(州立)大学であることも、アメリカや日本の大学とは大きく異なる点です。州政府が大学の教育の質を管理しているため、どの大学においても高水準の教育が保たれ、大学間のレベルもそれほど差がありません。研究大学など大きな規模の大学が多く、さまざまな学問を学ぶこともできます。

■卒業後は現地で3年間働ける!

さらに、カナダの大学では、留学生が在学中もしくは卒業後の3年間、現地で働くことができます。海外で学ぶだけではなく、職業体験もしてみたい人には大変魅力的な留学先ですし、多額の費用がかかる留学において自力で費用の一部を稼ぐことができる環境は、心理的にも大きなプラスとなるでしょう。

ちなみに、カナダで就労するには、学生が就学しながら働けるビザ「Work off campus」を取得することで週20時間まで働くことが可能ですし、卒業後は「Post-Graduation Work Permit」という就労ビザで上限3年間(就学期間と同期間)まで働くことができます(2018年7月現在)。

カナダでは何を学ぶ?

カナダの大学はアメリカと同じく4年制で、一般的に、大人数(数百人規模)の授業と少人数(20名ほど)の講義があり、1、2年生のころは大きな講義が多くあります。

カナダには「研究大学」が多いので、学びたい学問が決まっている人は「U15」(U15 Group of Canadian Research Universities)という15大学から探してみるといいでしょう。

  • アルバータ大学 University of Alberta(アルバータ州)
  • ブリティッシュコロンビア大学 University of British Columbia(ブリティッシュコロンビア州)
  • カルガリー大学 University of Calgary(アルバータ州)
  • ダルハウジー大学 Dalhousie University(ノバスコシア州)
  • ラヴァル大学 Université Laval(ケベック州)
  • マニトバ大学 University of Manitoba(マニトバ州)
  • マギル大学 McGill University(ケベック州)
  • マックマスター大学 McMaster University(オンタリオ州)
  • モントリオール大学 Université de Montréal(ケベック州)
  • オタワ大学 University of Ottawa(オンタリオ州)
  • クイーンズ大学 Queen’s University(オンタリオ州)
  • サスカチュワン大学 University of Saskatchewan(サスカチュワン州)
  • トロント大学 University of Toronto(オンタリオ州)
  • ウォータールー大学 University of Waterloo(オンタリオ州)
  • ウェスタンオンタリオ大学 Western University(オンタリオ州)

また、大学の専攻は地域の産業と紐づいているので、各州の産業に注目することで大学の特色も見えやすくなります。たとえば、カナダのおもな州では下記のような産業が盛んです。

<産業一例>

  • アルバータ州…資源(石油工業、鉱物)、地質、工学など
  • ブリティッシュコロンビア州…ビジネス、メディア、環境、林業、観光など
  • ケベック州…ビジネス、宇宙工学、IT、農業など
  • オンタリオ州…鉄鋼、政治、金融、食品、ビジネス、IT、音楽、製造業など
  • 海沿いの州…海洋学など

「ブリティッシュコロンビア大学」では自然科学分野の研究や森林学、カナダの主要都市にある「トロント大学」では工学や政治学、カナダ西部に位置する「アルバータ大学」では地質学や化学や生物学、「マギル大学」や「トロント大学」では医学が有名です。

ほかにも、大学内の研究施設やノーベル賞受賞者の数から大学を選ぶ方法もあります。「アルバータ大学」にはナノテクノロジーの研究施設がありこの分野での研究が盛んですし、「トロント大学」や「マギル大学」はノーベル賞受賞者を10名以上輩出しています。

また、州によって教育システムが異なる点も、カナダで大学を選ぶ上で大切なポイントとなります。2年制から4年制大学への編入ができるか、州をまたいで編入できるか、気になる大学の情報収集は慎重に行ってくださいね。

どんな受験勉強が必要?

カナダの大学を受験する際、アメリカにおける「SAT」(大学進学適性試験)にあたるものはなく、TOEFL®やIELTS®のスコアと高校までの成績で選考されます(大学によってはエッセイや課外活動も評価)。

大学によって異なりますが、必要なスコアはTOEFL iBT®で80~100点以上、IELTS®では6.0~6.5以上と高い英語力が求められ、高校での成績も成績の平均が5段階評価で4以上程度必要になるなど、カナダの大学はいずれも教育レベルが高く、合格するのは簡単ではないとも言えます。

出願は、志望大学のホームページからオンライン出願となります。

4年間で必要となる学費は?

カナダの大学は、一概には言えませんが、アメリカのトップ大学とくらべて学費が抑えられているのも魅力と言えます。

とはいえ、学費の高い「トロント大学」は4万カナダドル(約340万円)を超えるなど、大学や専攻により年間約1万~5万カナダドル(約85万円〜425万円)が必要となります。

奨学金については、カナダの大学が用意している制度は少なく、また留学生は全額奨学金を取るのが難しい事情があるため、奨学金を活用することでアメリカの大学のほうが安くなるケースもあります。

ただ、日本国内には、「JASSO」(日本学生支援機構)が2017年度よりスタートした年間最大390万円が支給される「海外留学支援制度(学部学位取得型)」、理系の学生ならば江副財団主催「リクルートスカラシップ 学術部門奨学金」もあるので、狙ってみるといいでしょう。

<カナダ留学Q&A>

Q. カナダの大学は世界的にも評価が高いそうですが、外資系企業への就職も有利なのでしょうか。私は将来、グローバルな商社で働きたいという希望があり、アメリカのトップ大学とどちらに進学するべきか悩んでいますが、治安がよく自然も豊かで住みやすいカナダに魅力を感じています。


A. カナダの大学は、外資系企業はもちろん、日本のグローバル企業からも評価が高いため、就職の際には有利に働くと思います。商社に関して言えば、商社で何をやりたいのかによって、国の選択も変わってくると思いますので、一概にどちらが有利かと判断するのは難しいです。アメリカの産業に強い商社であればアメリカの大学を卒業したほうが有利になると思いますし、イギリスで活躍する商社であればイギリスの大学を卒業したほうがいいかもしれません。

しかし、企業が重視するのは、大学で何を学び、学業以外にどんな経験をしたのか、企業にとっていかに貢献してくれるか、です。何事にも前向きに対処できる行動力や、世界のどんな場所にいても柔軟かつ素早く適応できる能力、コミュニケーション力などさまざまな能力やスキルを持っていたほうが有利です。

商社勤務を目指すなら、高い英語力は確実に武器になりますし、実際の業務を行ううえでは「英語で交渉する力」や「プレゼンテーション力」「コミュニケーション力」が重要になります。また、英語以外の言語や日本語が武器になる場合もあります。

こうした実際に使える英語は一朝一夕では身につかないため、早期から英語力アップに取り組んでいくことが大切です。

在学中に、貿易、ビジネス、資源など商社に入ってから役立つ学問は知識として身につけておきましょう。商社や貿易会社などでインターンをすることもおすすめします。

GLCでは、TOEFL®やIELTS®対策にとどまらない、ネイティブやバイリンガルの先生からの直接指導により、実際に海外の大学の授業で使える英語のコミュニケーション能力を養えます。早めのスタートで、将来の夢を叶える英語力を身につけましょう。

回答者/辻村慎乃介さん(ベネッセコーポレーション英語・グローバル事業開発部グローバルラーニング課)

自身の英語学習や留学経験を活かし、英語学習カウンセラーとして1万件以上のカウンセリングを担当。現在は、「Global Learning Center」(GLC)で海外大や国内国際系大学受験のための出願指導を行っています。サポートした国は、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、シンガポール、マレーシア、香港、中国、韓国、ドイツ、オランダ、フランス、アラブ首長国連邦など。

<海外大学につながる、GLCでの学び>

GLCでは、TOEFLやSAT対策だけではなく、物事の考え方や伝え方、Logical ThinkingやCritical Thinkingも学べるため、大学に進学してからも授業で発言したりレポートを作成するのにも役立ちます。また、エッセイ対策で行う自己分析や自己探究は、学問の履修の際にはもちろん、インターン、就職活動の際にも生きています。

提供○Global Learning Center

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