探究型プログラムもスタート
英語の授業は、午前と午後に1コマずつ。
現在は授業として英語が独立しているが、今後は授業としてのくくりをなくし、園での生活やアクティビティを通じてより自然なカタチで英語を学んでいくようだ。
JCQは、2015年9月に「国際バカロレア」の初等教育プログラム「プライマリー・イヤーズ・プログラム」(PYP)の候補園となったばかりで、11月からIBの最大の特色である「探究型学習」がスタートしたところだった。
探究プログラムは、4歳児クラスの「ラーニングセンター」という授業で行われていた。
4歳児クラスには29名が在籍しているが、当日は欠席などで27名が参加していた。
1グループ6人程度の5チームにわかれ、①Reading/Listening(絵本コーナー)、②Writing(ひらがな書きコーナー)、③Manipulatives(神経衰弱カードゲームコーナー、数字認識のコーナー)、④Drama(ままごとコーナー)に取り組んでいた。
決められた時間が来ると次のコーナーへ移り、短い時間でさまざまな学習を行う。
Manipulativesのコーナーでは、数字認識を深めるために、外国人講師が絵を見せて「〇〇はいくつあるか?」と質問。数字の書いてあるカードを探したあと、みんなでマッチしたカードを触る、というゲームをしていた。
子どもたちは「覚えた英語で数字を言ってみたい」といった感じで、先生もわからなくてもとりあえず参加させる、喋ることを促して和気あいあいとしている。
そして、パソコンとプロジェクターを活用し、ホワイトボードに投影させて行う学習などもあるそうなので、子どもにとっては楽しいはず!
これなら、英語をやる前から「英語わかんない、お話ばっかり聞きたくない」というわが子でも大丈夫そうだ。
お稽古プログラムも充実
また、バイリンガル幼児園では語学ばかり学ぶのかと思いきや、体操やアート、珠算など親が習わせたいレッスンもいっぱい(※来年度以降変更の可能性あり)。
珠算では、外部からベテランの先生がその都度訪れて指導しているが、とても面白い授業で子どもたちもとっても楽しんでいた。
そのほかにも、オプションとして小学校受験用の講座まであり、幼児教室の「こぐま会」のレッスンも受けることができるそうだ。
働くママの場合、「お稽古に連れていけない」「休日が習い事でつぶれてしまうと困る…」といった悩みが切実なので、これは助かる。
「レッジョ・エミリア教育」も導入検討
そして、プログラムと同じくらい興味をもったのが、幼児教育法「レッジョ・エミリア・アプローチ」の導入を検討しているという園長補佐先生のお話。
モンテッソーリやシュタイナーなどは聞いたことがあったが、レッジョ・エミリアははじめて聞いた教育法。
調べてみると、自主性と協調性を大事にする教育法だそうで、
- 子ども自ら「できるようになること」などの目標を決め、クリアするにはどうしたらいいかなど話し合い、実行する
- それぞれの適齢期に適した形で物事を習得する
- アートの造形を通して創造性をはぐくむ
などの特徴があるそう。
園児自らルールを作ってそれに従う、音楽を聴いて絵を描いてみるなどのレッスンはまさにこの教育法にあたるのだろうか。
まだ日本では導入しているところが少ないようなので、本格導入となればかなりポイントが高くなりそうだ。