じつは、タイにも豊富なボーディングスクールの選択肢が。こちらも注目!
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マレーシア・インターナショナルスクール | 教育のハブに集う留学生
東南アジア圏の教育ハブを目指すマレーシアでは、2010年以来インターナショナルスクール数が約3倍に増加し、現在では国内に180校以上が揃うと言われています。
この成長の背景には、国家主導の開発プロジェクトの存在があり、とくに首都クアラルンプールの集中開発とジョホールバル州におけるイスカンダル計画では、インフラ整備や企業誘致に伴って教育分野への投資も推進されました。
もちろん、多民族・多文化が織りなす国際的環境、年中温暖な気候、割安な生活コストなど、留学に適した条件も教育マーケットの拡大を後押ししています
マレーシアは20世紀半ばまで英国統治下にあった名残もあり、英国式カリキュラムを掲げるスクールが最多数ですが、それ以外に国際バカロレアをはじめ、オーストラリア式、アメリカ式、カナダ・オンタリオ式など教育カリキュラムの選択肢も豊富です。
マレーシア・インターナショナルスクール比較① | 見極めるべき8つのポイント
インターナショナルスクールを比較する際には、以下の8つのポイントに注目するとバランスのいい視点で各校を評価できるでしょう。
- ロケーション
- カリキュラム
- 英国に伝統校があるケース
- 生徒の特徴(在籍数・国籍比率・多様性)
- キャンパス規模・設備
- 学費
- アカデミックスケジュール
- ボーディング(学生寮)の有無
マレーシア・インターナショナルスクール比較② | ロケーションをチェック
マレーシア全土にインターナショナルスクールは見られますが、そのうちの6割以上(約110校)が集中するのが首都のクアラルンプールおよびその周辺エリアです。
クアラルンプール(首都)
クアラルンプールはどの州にも属さない連邦直轄領にあたり、インターナショナルスクールのなかでもとくに伝統校が多いという特色があります。
首都ゆえに商業面や交通網の発達など都市型キャンパス特有の恩恵も大きいですが、学費の設定も高くなりがちです
クアラルンプールにあるインナーナショナルスクール
- サンウェイ・インターナショナルスクール(クアラルンプール校)
- フェアビュー・インターナショナルスクール(クアラルンプール校)
クアラルンプール郊外(セランゴール州など)
いっぽう、セランゴール州に属するクアラルンプール郊外にも学校数は多く、落ち着いた住環境や生活コストの安さから親子留学のニーズも満たします。
なかでも、首都の西方に位置するPetaling Jaya(ペタリンジャヤ)やSubang Jaya(スバンジャヤ)ではスクールの選択肢が豊富です。
クアラルンプール郊外にあるインターナショナルスクール
- エプソムカレッジ・マレーシア
- フェアビュー・インターナショナルスクール(スバンジャヤ校)
ジョホールバル(ジョホール州)
クアラルンプールに次いで学校数が多いのが、マレーシア最南部でシンガポールと国境を接するジョホールバル(ジョホール州)です。
首都同様、政府が積極的に開発を推し進めてきた同エリアには、ジョホールバルや経済特区としても機能するイスカンダル・プテリを中心に約20のインターナショナルスクールが揃います。
ジョホールバルにあるインターナショナルスクール
- マルボロカレッジ・マレーシア
- サンウェイ・インターナショナルスクール(イスカンダル・プテリ校)
- フェアビュー・インターナショナルスクール(ジョホールバル校)
ペナン島(ペナン州)
また、観光名所やビーチリゾートとして知られるペナン島(ペナン州)も要注目エリアです。
島の北東部ビーチ方面に特に学校やコンドミニアムが集まっており、リゾート地らしい穏やかな生活環境は親子留学にもマッチしそうです。
ペナンにあるインターナショナルスクール
- ストーニーハースト・インターナショナルスクール・ペナン
- フェアビュー・インターナショナルスクール(ペナン校)
- プリンス・オブ・ウェールズ・アイランド・インターナショナルスクール(タンジュンブンガ・キャンパス、バリクプラウ・キャンパス)
イポー(ペラ州)
最後に、クアラルンプールから北へ約200kmの位置にあるイポー(ペラ州)も、複数のインターナショナルスクールの選択肢を有したエリアです。
中国系の住民比率が高いイポーは、数々の観光名所でも知られ、クアラルンプールのように都会すぎる環境を避けたい場合は前向きに検討するといいですね
イポーにあるインターナショナルスクール
- フェアビュー・インターナショナルスクール(イポー校)
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マレーシア・インターナショナルスクール比較③ | カリキュラムをチェック
マレーシアでは、高シェアの英国式を中心に、各校が教育方針に沿った特徴的なカリキュラムを採用。同一スクールがカリキュラムを複数併用する場合もあり、生徒が進路に合わせて選択することができます。
英国式(ケンブリッジ式)カリキュラム
Primary School(6年間)とSecondary School(5年間)を合わせた11年間が英国式の義務教育に該当し、11年生の修了試験を経て国際資格IGCSEを取得。
IGCSE取得後は、大学のファウンデーションコース(大学準備コース)に進むか、Year 12~13にかけてAレベル資格を取得することで大学入学資格を手にします。
他の国際カリキュラムとくらべると、特定科目を集中して学べる傾向があるほか、評価プロセスにおいて期末試験結果が重視されるのが特徴です。
英国式カリキュラムで学べるインターナショナルスクール
国際バカロレア(IB)
英国式と並び、グローバル規模で採用校の多いカリキュラムとして知られています。
大学入学資格は、IBDPという2年課程(16才~19才)および最終試験を修了した生徒に与えられます。
最終試験の科目も幅広く、課外活動やエッセイ作成など日頃から取り組むべき課題も山積することから、IBDPをこなすうえで質量ともに負担を感じるケースも多いようです。
国際バカロレアで学べるインターナショナルスクール
その他のカリキュラム
英国式やIBよりも採用例は少ないですが、
- カナダ・オンタリオ式カリキュラム(サンウェイ・インターナショナルスクール)
- アメリカ式カリキュラム
- オーストラリア式カリキュラム
などを採用するスクールも見られます。いずれも、12年間で修了する教育課程のため、日本の学校とも連動しやすい一面があります。
アメリカ式はディプロマ取得ではなく、適性テスト(SAT/ACT)の結果が大学進学に直接影響する点が特徴です。
カナダ・オンタリオ式やオーストラリア式は、修了試験が重視される英国式に比べると、平常点(コースワーク)も高い比率で総合成績の算定に含まれます。
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マレーシア・インターナショナルスクール比較④ | 伝統校という選択肢
もちろん伝統の有無だけで教育の質を判断することはできませんが、やはり長い歳月ともに培われた教育ノウハウへの信頼は子どもを安心して預けられる一要素になるのは確かです。
とくに、マルボロカレッジやエプソムカレッジは英国の名門ボーディングスクールの姉妹校にあたり、じつに19世紀以来続く格式ある教育を多様な価値観の息づくマレーシアの地で提供しています。
- マルボロカレッジ・マレーシア(英国本校は1855年に開校。2012年にマレーシア校がジョホールバルに開校)
- エプソムカレッジ・マレーシア(英国本校は1855年に開校。2014年にマレーシア校がクアラルンプール郊外に開校)
このような格式や伝統から得られる教育的価値を重視するファミリーには検討をおすすめします
マレーシア・インターナショナルスクール比較 | 生徒の特徴
マレーシアのインターナショナルスクールには、基本的に多国籍の生徒が集い、英語学習や国際感覚を養う視点からも望ましい環境にあります。
これにはいくつかの理由があり、マレーシア自体が多民族国家であること、グローバルな認知度の高い英国式カリキュラムの採用例が多いこと、宗教面の親和性から中東圏の学生も留学しやすいことなどがあげられます。
日本人生徒の割合は?
また、英語学習に支障が出るほど日本人生徒が多いというケースも現状はないので安心です。
ただし、スクールによって、地元マレーシアの生徒、中国系の生徒、英国系の生徒などメインを占める生徒の国籍には一定の偏りが見られます。
マレーシア・インターナショナルスクール比較⑤ | キャンパスの規模や設備
全体として、生徒数に対して十分な規模の敷地・生活空間を確保しているスクールが目立ちます。なかには、90エーカーという広大な敷地に多様な施設を完備した名門校もあるほどです。
もっとも、こぢんまりとした環境のほうがアットホームでなじみやすい可能性もあるので、子どもがどのような環境と相性がいいかを考慮して選びましょう。
設備面は、どのスクールもプールや運動施設が充実した傾向にあり、多様なスポーツや課外活動にも対応可能です。
大手複合企業がスクールを含む都市開発そのものを担い、他にない利便性を実現しているケースもあります。
マレーシア・インターナショナルスクール比較⑥ | 学年が上がると学費も上昇
マレーシア・インターナショナルスクールのコスト事情は、スクールよって授業料の差が大きく、学年が上がるにつれて段階的に金額設定が高くなるのが特徴です。
そのため、日本や欧米圏よりも生活費を抑えやすいマレーシアですが、学費の高いスクールに通う場合は、留学全体としては高額な出費を余儀なくされてしまいます。
また、学年に応じた学費上昇も全スクール共通の傾向で、12~13年生に設定される授業料は1年生時点の約2倍に相当します。
年間授業料の目安
学年ごとの年間授業料は、
- 1年生では50万円~300万円
- 7年生では70万円~380万円
- 12~13年生では85万円~400万円
が目安です。
マレーシア・インターナショナルスクール比較⑦ | アカデミックスケジュール
スムーズな入学・転校を実現するためにも、各校のアカデミックスケジュールを把握しておく必要があります。
マレーシアのインターナショナルスクールでも、一般的なのは9月(8月)入学の3学期制を採用するパターンです。
そのため、進路決定において、欧米圏のボーディングスクールや大学とスケジュールを合わせやすくなっています。
ただし、マレーシアの現地校の新学期は1月なので、ローカルインターでは1月スタートを採用する学校もあります
マレーシア・インターナショナルスクール比較⑧ | ボーディングの有無
マレーシアは英国伝統校のあり方を模範とするスクールが多いため、学生寮を備えたスクールの選択肢も豊富です。
フルボーディング以外にも、平日限定や3日間/週のみボーディング生活を送れるプランも提供されています。
ただし、学校ごとに入寮できる対象学年が異なったり、同一スクールでも寮生用のキャンパスが限られていたりします。
寮を備えたスクール
- マルボロカレッジ・マレーシア
- エプソムカレッジ・マレーシア
- プリンス・オブ・ウェールズ・アイランド・インターナショナルスクール
- フェアビュー・インターナショナルスクール
- サンウェイ・インターナショナルスクール
インターナショナルスクール① | Epsom College in Malaysia
キャンパスの立地
エプソムカレッジは、クアラルンプール国際空港からクルマでわずか15分、首都クアラルンプール中心部からはクルマで1時間弱の立地に広大なキャンパスを構える名門校です。
カリキュラム
3才~18才を対象として、歴史ある英国本校にならい英国式カリキュラムを採用。
- Prep School…Early Years~Year 6
- Senior School…Year 7~Year13
- IGCSE(Year 10~11)必修科目…English(第一言語または第二言語として), Mathematics, Biology, Chemistry, Physics
- A Level(Year 12~13)…3~4科目を目安に選択履修
A LevelやIGCSEの試験結果については、成績優秀者の評価点を全教科掲載するなど情報公開の姿勢も積極的です。
歴史や学校の設備について
約160年の歴史を誇る英国のEpsom Collegeの姉妹校として2014年に開校。創設者は第一線で活躍する企業家であり、英国本校の卒業生(オールド・エプソニアン)でもあるトニー・フェルナンデス氏。
約50エーカーの広々とした敷地に整備された充実したスポーツ設備の数々は、マレーシアのインターナショナルスクールでも最高クラスの充実ぶり。
英国伝統校の分校らしく、スカッシュやネットボールなど英国ならではの種目に打ち込むこともできます。
生徒の国籍比率
生徒構成は、地元マレーシア学生と外国人留学生が約1:1のバランス。日本人生徒も20名前後は在籍しており、多国籍な留学生の中でも一定のシェアは保っているようです。
アカデミックスケジュール
アカデミックスケジュールは9月起点の3学期制ですが、1月と4月のタイミングでも新入生を受け入れています。
寄宿舎(ハウス)には、Year 7以上なら全員が入寮可能。5~6年生も状況次第でボーディング生として認められます。
家族がマレーシア国内に居住している場合は、平日限定のボーディングプログラムも利用可能です。
年間学費
学費は、マレーシアのインター全体の中では高額な部類に入ります。
学校によっては、低学年のみ明らかに割安なケースもありますが、エプソムの場合は学年を問わず一定比率で金額設定されている印象です(以下、比較対象のスクール費用は、すべてRM1=31円で換算)。
- 1年生…約195万円
- IGCSE(10~11年生)…約310万円
- A Level(12~13年生)…約320万円
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インターナショナルスクール② | Marlborough College Malaysia
キャンパスの立地
マルボロカレッジは、ジョホールバルの教育特区内に約90エーカーのキャンパスを有する名門ボーディングスクール。
マレーシア政府は中長期的スパンでEdu City開発を推し進めましたが、その構想の目玉として話題を呼んだのがマルボロカレッジ直営校の新設でした。
地理的にもシンガポールと関わりの深いエリアであると同時に、マレーシア第二の都市に当たるため都市部らしい利便性も備わっています。
歴史と学校の設備について
英国で1843年以来の歴史を有し、英王室キャサリン妃の母校としても知られるマルボロカレッジ初の海外直営校。
エプソムカレッジと並び、その格式の高さではマレーシアのインターナショナルスクールのなかでも一目置かれる存在でしょう。
エプソムカレッジマレーシア校をも上回る90エーカーの広大なキャンパスは、ジョホールバルエリアでも最大級のスケール。
サッカー場、ラグビー場、複数面のテニスコート、ゴルフ場から水上スポーツ対応の湖まで、世界的にもこれほど多様な施設設備を一カ所に備えたスクールはなかなか見当たらないでしょう。
生徒の国籍比
在校生は世界43ヵ国から集い、全体の約8割を留学生が占めることから非常に多国籍な環境が備わっています。日本人生徒も50名程度が在籍しているようです。
カリキュラム
英国ルーツの学校らしく英国式カリキュラムが主体ですが、一般の英国式と異なるのは、シックスフォームに該当する12~13年生にかけては国際バカロレア・ディプロマプログラム(IBDP)に取り組む点です。
Preparatory School
- Nursery…3才~4才
- Pre-Prep…4才~7才
- Lower Prep…7才~9才
- Upper Prep…9才~12才
Senior School
- IGCSE(10~11年生)必修科目…English Language, English Literature, Mathematics, Biology, Chemistry, Physics(その他4科目を選択履修)
- IBDP(12~13年生)…以下6つの教科グループよりHLを3科目、SLを3科目履修。グループ6のみ、グループ2~4内の科目で代用することも可能です。
- Group 1: Studies in Language and Literature
- Group 2: Language Acquisition
- Group 3: Individuals and Societies (Humanities)
- Group 4: Experimental Sciences
- Group 5: Mathematics
- Group 6: The Arts
アカデミックスケジュール
アカデミックスケジュールは、8月末に始まる3学期制ですが、入学時期は8月・1月・4月のタイミングで調整できます。
ボーディングハウスには、希望者は5年生から入寮できるため、比較的早い時期から寮生活を送りたい生徒にも適しています。
年間学費
マルボロカレッジ・マレーシアの学費は、マレーシア全土で見てももっとも高い水準にあります。
豪華な付属設備はもちろん、格式高い伝統校が、直営校として本場英国の教育を提供しているだけあり、通い続けるには高額な費用負担は避けられません。
- 1~2年生…約187万円
- IGCSE(10~11年生)…約385万円
- IBDP(12~13年生)…約416万円
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インターナショナルスクール③ | Stonyhurst International School Penang
ストーニーハースト・インターナショナルスクールは、ペナン島北東部、島内でも特に住環境に恵まれたエリアに位置しています。
2022年に新設されたばかりの校舎は、オーシャンビューを望む好立地にあり、周辺には親子留学の居住先としても期待できるコンドミニアムが豊富に建ち並んでいます。
カリキュラムは、英国本校に従い3歳~シックスフォームまで一貫して英国式を採用。現状はIGCSE取得を目指す11年生までの受け入れですが、近い将来シックスフォームに相当するYear 12~13まで拡張する予定です。
Junior School
- EYFS…3才~4才
- Key Stage 1&2…1~6年生
Senior School
- Lower Secondary…7~9年生
- Upper Secondary…10~11年生
- IGCSE必修科目…English(第一言語/第二言語)、Mathematics
- IGCSE選択科目…Languageカテゴリ―から1科目、Biology、Chemistry、Physics、Co-ordinated Science(サイエンス3科目の代わり)、それ以外はIGCSEトータル10科目を上限に選択可能。
Sixth Form(12~13年生)近日開講予定
ストーニーハースト英国本校は、イエズス会の活動を起源に400年以上の歴史を重ねるカトリック系ボーディングスクール。そんな伝統校の最初の姉妹校としてペナン島に新設されたのが、このストーニーハースト・インターナショナルスクールです。
マルボロやエプソムのような極めて広大なキャンパスとは異なるものの、新設されたばかりの校舎には機能性とデザイン性を備えた快適空間が施され、付属施設としてスイミングプールや芝生のスポーツグラウンドなどもあります。
生徒構成は、学年の追加に伴い変動する可能性もありますが、地元学生と留学生のほぼ1:1が目安です。
アカデミックスケジュールは、マレーシアでもっとも一般的な9月上旬スタートの3学期制を採用。新入生は、年3回(9月・1月・4月)のタイミングで入学が可能です。
なお、2025年ごろをメドに学生寮の建設も進められており、今後数年のうちにボーディング生の募集が始まる可能性があります。
年間学費
ストーニーハーストの学費は、マレーシア全体の相場と比較してもほぼ標準的な水準にあります。
ただし、マルボロやエプソムと同じ英国名門校が展開する姉妹校としては、かなり割安な授業料で通える点は注目です。
- 1年生…約78万円
- IGCSE(10~11年生)…約165万円
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インターナショナルスクール④ | Sunway International School
サンウェイインターナショナルスクール(SIS)は、クアラルンプール本校とジョホールバルエリアのイスカンダル・プテリ校の2キャンパスを構えるボーディングスクールです。
とくに2023年に移転開校したクアラルンプール本校は、運営母体サンウェイグループ(マレーシアの大手複合企業)が手掛ける総合独立タウンシップ(サンウェイシティ)に隣接し、教育はもちろん、商業・医療・娯楽面のメリットも併せて享受できる好立地にあります。
SIS最大の特色は、多数のカナダ人講師のもと、マレーシアではめずらしいカナダ・オンタリオ式カリキュラムを提供している点。
そのいっぽうで、英国式やIBDPの選択肢も用意されており、生徒ひとり一人が学年に応じてフレキシブルにカリキュラムを選べるシステムも魅力です。
以下のとおり、クアラルンプール校はカナダ式を基本としてIGCSE、A-Level、IBDPへの分岐も認められます。
いっぽう、イスカンダル・プテリ校は、Grade 6以降はカナダ式ではなくIBが(MYP/DP)が採用されますが、クアラルンプール校に移って他のカリキュラムも選択可能です。
クアラルンプール校
- 幼稚園~Grade 12…カナダ・オンタリオ式カリキュラム(Grade 12はCanadian International Matriculation Program:CIMP)
- Years 7~Years 11(カナダ・オンタリオ式のGrade 5修了後)…英国式カリキュラム (IGCSE)
- Grade 11~Grade 12(カナダ・オンタリオ式のGrade 10修了後)…IBDP
- Grade 12(カナダ・オンタリオ式やIGCSEの第11学年修了後)…A-Level、AUSMAT、MUFYなどのPre-Uコース(サンウェイ大学)
イスカンダル・プテリ校
- 幼稚園~Grade 5…カナダ・オンタリオ式カリキュラム
- Grade 6~Grade 10…IB Middle Year Programme(MYP)
- Grade 11~Grade 12…IBDPまたはIBCP
2008年に設立されたサンウェイインターナショナルスクールは、英国名門の姉妹校のような伝統的背景はありませんが、大手企業が資本となり学校周辺の都市開発も手がけることから、高い利便性や伝統校にはない教育の柔軟性を備えているのも確かです。
生徒の国籍比
SISには世界50ヵ国以上から生徒が集まり、多様性豊かな教育環境が形成されています。
キャンパスが拡張移転したため生徒の構成はやや不透明ですが、地元学生と留学生が1:1、日本人生徒は100名弱が在籍しているようです。
アカデミックスケジュール
アカデミックスケジュールは、1月と7月にスタートする2学期制を採用。IBDPのみ1月限りの受け入れですが、他の学年はどちらの学期からでも入学できます。
Grade 9以上が対象のハウス(学生寮)は両キャンパスに設けられ、十分な収容力を確保しているほかセキュリティやWi-fi環境も良好です。
年間学費
SISの学費は、マレーシア全体ではやや高い水準に位置付けられます。平均値は上回るものの、SISよりさらに高い学費設定の学校も少なからず見受けられます。
- 1~3年生…約170万円
- 9~11年生…約248万円
- IBDP…約295万円
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インターナショナルスクール⑤ | Fairview International School
フェアビューインターナショナルスクール(FIS)は、クアラルンプールのメインキャンパスをはじめ、ペナン、ジョホールバル、イポーなど合計5校を展開するIBスクールです。
キャンパスの立地
KL校は、首都中心部の北東、車で15分程の距離にあり、周辺は緑や住宅街がメインの落ち着いた環境に恵まれています。
歴史と学校施設について
フェアビューは、欧米名門の系列校ではありませんがその歴史は長く、1978年の設立以来、世界規模で評価を高めてきたマレーシアを代表するIBネットワークです。
クアラルンプール本校は、極端に敷地面積が広いわけではないですが、スイミングプールやバスケットボールコートなど必要な施設が過不足なく揃い、寮もキャンパス内に組み込まれているためボーディング生も学習に集中しやすい条件が揃います。
生徒の国籍比
学校ネットワーク全体で、約65の国籍から構成される数千名の生徒が学び、キャンパス立地により異なるものの留学生よりマレーシア出身の生徒比率が高いケースが多いです。
カリキュラム
カリキュラムは、マレーシアではめずらしく幼稚園年代から一貫して国際バカロレアの教育課程を採用。
マレーシアの現状として、IBはディプロマプログラム限定となるケースが多く、フェアビューのように全キャンパスでIBだけを学べる事例は貴重です。
- IB PYP…3才~12才
- IB MYP…11才~16才
- IBDP…16才~19才
アカデミックスケジュール
アカデミックスケジュールは、8月と1月に開始する2学期制を採用。学期途中に休暇期間も設けられるため、実質的に4分割と捉えることもできます。
各キャンパスには、7年生から利用できる学生寮が備わり、敷地外にある場合は送迎サービスも申込可能です。
学費
フェアビューインターナショナルスクールの学費は、マレーシア全体で見ると標準的な水準にあります。
しかし、IB校の授業料は通常より高額になりがちと言われており、その点を加味するとIBに特化したFISの学費は割安と捉えることもできるでしょう。
- IB Primary Year 1~2…約93万円/年
- IB Middle Year 4~IBDP…約186万円/年
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インターナショナルスクール⑥ | Prince of Wales Island International School
POWIISは、ペナン島に2つのキャンパスを構える英国式教育のボーディングスクール。
Tanjung Bungahに建てられたプライマリー校舎は、ビーチリゾートとしても人気のペナン島北部に位置します。Balik Pulauのセカンダリー校舎は、ペナン島西部の少し内陸側にあり、周辺環境は落ち着いた住宅街がメインです。
歴史や学校施設について
POWIISは、2011年にセカンダリースクールを最初に設立し、ペナン島を代表する英国式ボーディングスクールとして確かな信頼と実績を積み上げてきました。
2019年に幼稚園年代を含むプライマリースクールが好立地に新設され、より親子留学にも適した環境を充実させています。
経営陣メンバーは中国色が強く、中国語カリキュラムも充実していることから中国系マレーシア人の生徒が集まる傾向にあるようです。
学生寮はセカンダリー校舎のみ、Year 7以上の全学年に対応しています。
POWISSは特に柔軟性のある入寮システムを採用しており、フルボーディング以外に平日限定Weekday Boardingや1日から申し込めるFlexi-Boardingも利用可能です。
カリキュラム
カリキュラムは、幼稚園から大学入学資格のAレベル取得まで全面的に英国式カリキュラムを採用。
以下のとおり、Year 7~8に該当する生徒はどちらのキャンパスでも学べますが、学生寮に入りたい場合はセカンダリースクール(Balik Pulau)で学ぶ必要があります。
Tanjung Bungahキャンパス
- EYFS…Nursery&Reception(3才~5才)
- Key Stage 1…Year 1~2(5才~7才)
- Key Stage 2…Year 3~6(7才~11才)
- Key Stage 3…Year 7~8(11才~13才)
Balik Pulauキャンパス
- Key Stage 3…Year 7~9(11才~14才)
- Key Stage 4…Year 10~11(14才~16才)
- シックスフォーム…Year 12~13(16才~19才)
生徒の国籍比
両校舎を合わせて約40ヵ国からなる在校生が約1000名、日本人生徒は50名前後が在籍しています。
アカデミックスケジュール
アカデミックスケジュールは、8月下旬、1月上旬、5月上旬から始まる3学期制を採用。
年間学費
POWIISの学費は、セカンダリースクールは平均的な水準ですが、プライマリースクールでは相場よりも低料金に設定されています。
2019年に新校舎で開校したプライマリーは授業料が明らかに安く、推測にはなりますがPOWIIS側もキャンペーンとして一時的に設定している可能性もあります。
コスパのいいスクールを探している小学生のお子さんがいるファミリーにとって、1度は検討したい選択肢になるでしょう
- 1~2年生…約58万円
- IGCSE(10~11年生)…約172万円
- A Level(12~13年生)…約184万円
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マレーシア・インターナショナルスクール比較 | チェックポイントまとめ
これまでみてきたように、マレーシアのインターナショナルスクールにはさまざまな比較要素がありますが、進路選択を第一に捉えれば、より軽視できないのは各校がどのカリキュラムに対応するかでしょう。
カリキュラム選択が進路を左右する
今回紹介した6校は、英国式(ケンブリッジ式)カリキュラム、国際バカロレア、カナダ・オンタリオ式カリキュラムの3種類に大別できます。
なかでも、全面的に英国式のみを採用するのが、エプソムカレッジ、ストーニーハースト、POWIISの3校です(ただし、ストーニーハーストはA Level学年は準備中)。
いっぽう、一貫してIBカリキュラム(EYP~DP)を学習するのがフェアビューインターナショナルスクール。
そして、英国式カリキュラムをIGCSE取得まで提供し、最終の2年間のみIBDPに取り組むのがマルボロカレッジです。
やや異色の立ち位置となるのが、サンウェイインターナショナルスクールで、カナダ・オンタリオ式を基本としながら、一定のタイミングで英国式やIBなど多様な進学コースをアレンジできます。
名門校の姉妹校をどう考えるか
もちろん、イギリス名門の姉妹校に興味があるファミリーも少なからずいるでしょう。
その場合、懸念点のひとつは他校より高額な授業料になりますが、ストーニーハーストは英国伝統校でありながら良心的な料金設定が魅力です。
とにかく、学費の安さを優先的に考えるならば、確かな信頼と実績を有したうえで通いやすい授業料(とくにプライマリースクール)を実現するPOWIISは無視できない選択肢でしょう。
日本人比率は適正か
また、マレーシアのインターナショナルスクールの注目度は上昇中ですが、日本人生徒の割合は10パーセント強にとどまる傾向にあり、日本人生徒の偏りはそこまで心配する必要はないと考えられます。
その他、英国ボーディングスクールの姉妹校は、英国など欧州系の生徒比率が高まり、学費がリーズナブルな学校はローカル学生の比率が増えるといった一般的傾向は見られます。
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留学しやすい環境が整っています