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進路ナビ⑪ | プロになれなくても失敗ではない… スポーツ留学ならではの強み

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質問:テニス留学でプロになれなかったら?

12才の息子がおり、将来テニスプレーヤーになりたいと地元のテニススクールに通っています。

日本の教育状況ではなく海外で多くのことを学ばせたいという考えから、息子には、テニス留学など目的をもって高校くらいから留学させたいと思っています。

もちろん、簡単にプロになれるとは思っていませんが、好きなことをしながら英語力をつけ、国際的な経験を積むことは、子どもにとって有意義な時間になると思っています。

ただ、ちょっと心配なのは、そのような留学をして芽が出ずに終わった場合のその後の進路です。

回答:目的ありきの留学ならではの強みがあります

最近は、語学の習得だけではなく、テニス留学やバレエ留学、IB留学など、さまざまな形の留学がありますね。

このような留学のいいところは、自分の目標がはっきりしているので挫折しにくい、ということです。

留学生活では、言葉の問題や寮(ホームステイ先)での生活での問題など、中高生くらいの子どもたちにはくじけてしまいそうなことがたくさんあります。

しかし、自分の好きなことを極めるための留学では、それに力を注いでいるうちにほかの問題をクリアしていた、ということもよくあります。

また、好きなことを通して仲間を作ることができるので、精神面でも安定しやすいと考えられます。

そして、おっしゃる通り「好きなこと+英語力+国際経験」は、子どもの希望や好奇心を満たしながら、これからの世界で必要な力を身につけることができるので、子どもの将来にとって価値のある経験となります。

さて、本題ですが、もし当初の留学目的の芽が出なかった場合、つまり、テニス留学なら高校卒業もその道を継続できるような状況ではなかった場合は、その後どのような進路をとるかということです。

たとえば、高校で当初の目的どおりテニスを中心に学習を進め、トーナメントにも参加していたようですが、やはり厳しい世界ですのでプロの道を断念したというケースがあります。

その後の進路は、その留学生の場合、高校在学中に「スポーツ科学」という分野に興味をもったようです。スポーツの盛んな国では、大学でもスポーツに関わる学問が多く取り入れられています。

その留学生は、日本に戻ってスポーツ選手のサポートの仕事をしたいという目標をもって、「スポーツ科学」を学ぶために海外の大学に進学しました。

また、バレエ留学をしていた子どものケースでは、高校卒業後に帰国し、日本の大学に進学したケースがあります。彼女の場合は、挫折というよりも、自分の興味とするものを十分やりきったという感じでした。

そして、現地の高校在学中にボランティアで参加したチャイルドケアの仕事に興味をもち、現在は地元のバレエ教室でアシスタントのアルバイトをしながら、幼児教育関係の勉強をしています。

絶対にその道で成功したいという気持ちならば、テニスであればテストを受けてアカデミーに、バレエであればオーディションを受けてバレエ団付属のバレエスクールに入学したほうが可能性は高まるはずです。

しかし、好きなことに打ち込みながらも将来について柔軟性をもたせたいという考えでの留学であれば、そこまでするとかえって視野が狭まってしまうかもしれません。

ですから、子どもには留学目標に向かって頑張ることができるようサポートするのと同時に、その目標だけではなく、日々の出来事にも心の目を向けられるよう助言をしてあげたいものです。

留学中に新たな目標が生まれることは、歓迎すべきことなのです。

海外での新しい経験や高校での学習のなかで、ほとんどの子どもたちが新たな興味や関心をもち、それを学ぶために大学に進学しています。

そして、たとえ道が変わっても、海外の大学の入学審査や日本国内での帰国生受入れの場合は、学業成績とともに課外活動での実績もとても大きく評価されますので、その点でも学習以外の目標をもった留学には大きなメリットがあるといえます

当初の目標を達成し、その道に進むことは大変すばらしいですが、留学中の経験から自発的に得た新たな目標と海外で培った英語力、そして貴重な国際経験によって、新しい道でも強く前進していく力を養うことができます。

さらに、大学卒業後もそれらの強みを生かして、日本以外の国での学業、職業の選択肢も大きく広がっていきます。

途中で道が変わっても、それは決して失敗ではなく状況による変更です。

このような目的をもった留学の場合に大切なことは、将来に向けて最善と思える第一歩を勇気をもって踏み出し、そのあとは前向きに柔軟に対応していくことのようです。

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