中学3年生の夏、東北の中高生を対象にした海外プログラムに参加したS.N.さん。
ロサンゼルスでのスタディツアーやワシントンD.C.での研修を通じて、世界で学ぶ仲間たちと出会い、英語を「勉強」から「ツール」へと変化させました。
その経験を経て、高校1年の夏に英検準1級に合格。今では海外大学進学も現実的な選択肢に見えています。

TOMODACHIに参加して、世界観が大きく変化しました
英語資格受検のために使用した書籍
S.N.さんのように英語を伸ばしていった6人の合格者たち。それぞれの「合格までのリアル」はこちらにまとめています:→ 英検準1級、合格までのリアル|6人の中高生に共通していた“学び方”とは
英語との出会いと最初のステップ
英語を始めたのは小学1年生。公文式の英語教材を使い、小4でやめるまでに高校初級レベル(教材J)まで到達。
中学受験の願書に資格を記載するため、小6で英検3級を取得しました。
その後、県立の中高一貫校に進学。
授業で英語資格試験を受けるなどの機会はありましたが、英語で発信する場はまだ少なかったそうです。そんな中、中3の夏に出会った「TOMODACHIイニシアチブ」が人生を大きく変えました。
世界を広げた「TOMODACHIイニシアチブ
「TOMODACHIイニシアチブ」は、米国大使館と米日カウンシルが主導する日米の次世代リーダー育成プログラム。
東日本大震災の復興支援から生まれ、東北の中高生を対象に実施されています。
S.N.さんは中3の夏にロサンゼルスで2週間のスタディツアーとホームステイを経験。
さらに高1の夏には、「TOMODACHI米日ユース交流プログラム」で東北とワシントンD.C.を舞台に6週間の研修に参加しました。



帰国生やアメリカの高校生と過ごす中で、英語を“伝える手段”として使う経験ができた。英語力が一気に伸びたと感じました
その後も、宮城県で開催された日中韓高校生リーダーシップサミットや、アジアサイエンスキャンプなど、複数の国際プログラムに参加。
いずれも英語をベースにした交流・議論を通じて、世界への関心と学びの意欲を高めていきました。
ステップアップの記録
学年 | 英検級 | コメント |
---|---|---|
小6 | 3級 | 中学受験用に取得 |
中1 | 準2級 | 学校の推奨で受検 |
高1 | 準1級 | 留学プログラム参加後に合格(2級は未取得) |
準1級に挑戦した理由と学び方
準1級を目指したのは中3のころ。英語に自信があったため、2級を飛ばしていきなり準1級を受験。



軽い気持ちで受けて2回落ちました(笑)。でも高1夏の留学で、帰国生との会話を通じて“もっと伸ばしたい”という気持ちが強くなりました
帰国後、本格的に対策を開始。
3回目はかなり余裕があり、旺文社の「英検分野別ターゲット」シリーズ3冊を完走し、単語・リスニング・読解を徹底的に強化。3回目の挑戦で、CEFRでC1 レベルで合格を果たしました。
ただ、ライティングとスピーキングは楽勝だったものの、リスニングが辛くて。
Podcastを通じて、日常では触れない科学・国際ニュースの英語にも慣れたことが、リスニング力アップにつながりました。
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実践型の勉強法と成長の実感



準1級のライティングは“自然な英語”を意識するだけで十分。接続詞を使って文章を滑らかにすると、満点を取れました
また、TOMODACHIで出会った帰国生の仲間と英語でチャットやオンラインでのディスカッションを重ね、リアルな英語表現を習得。
「ネイティブの使う単語やフレーズをそのまま真似して吸収していきました。」
長文対策では、英検参考書の多読に加えて、「National Geographic」や「Nature」などの英語記事も継続的に読み込み。
学校での勉強で文法など基礎的な英語力がついていたので、ライティングでも文法ミスはなかったし、長文を読むときに時制でひっかかることもありませんでした。
また、学校の課題研究で英語の論文をたくさん読んだりしたことも、リーディング力の向上につながったと思います。「内容理解と語彙の両方が同時に伸びました。」
学校での学びと英語力の関係
学校では、文法や基礎英語の授業でしっかりとした土台を構築。



文法の基礎があるからこそ、ライティングや長文でも崩れない。学校の勉強は意外と大事です
さらに、課題研究で英語論文を読む経験もリーディング力向上に直結したとのこと。
「英語で“学問を学ぶ”感覚をつかめたのは大きかったです。」
英検準1級│これから挑戦する人へ
英語力が上がると、「世界を広げるチャンス」も確実に増えます。
TOMODACHIイニシアチブのように、英語を通じて参加できる国際プログラムは毎年開催されています。
「英検準1級を取ることで、参加条件を満たせたり、海外の仲間と本気で語り合える。英語は試験のためだけじゃなく、自分の“次のステージ”に繋がる鍵なんです。」
海外大学進学を目指すきっかけになりました