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進路ナビ⑫ | 「国際バカロレア」にはデメリットもある…IBで失敗しないための準備とは?

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質問:国際バカロレアを学ぶための準備は?

小学3年生の娘は、プリスクールのときに国際バカロレアPYP認定スクールに通っていましたが、いまだに「プリスクールでのアクティビティが楽しかった!」と話しています。

現在は地元の公立小学校に通っていますが、中学からは主体的な学びができる国際バカロレア中高一貫校に行きたいとも希望しています。

娘にはIBが合っているようですが、国際バカロレアに対して否定的な意見もあるようですので、ちょっと不安もあります。

IBで失敗しないためにも。いまから準備するべきことがあれば教えてください。

回答:「自ら探究して学ぶ」環境をつくりましょう

国際バカロレアは、日本式の詰込み教育とはまったく異なる学習方法ですので、子どもを国際バカロレアで学ばせたいと思ったら、少しでも早く自立的に学習に取り組める環境をつくってあげることが大切です。

日々の生活や学習において、結果や答えだけを早急に求めるのではなく、常に「なぜ?」という問いを考える余裕をもたせてあげてください

時間もかかりますし、サポートする親も子どもの「なぜ」に答えられるよう学び続けなければなりませんが、それは親の役割だと考えれば決してムリなことではないはずです。

「全人教育」が世界で生きる人間を育む

国際バカロレアは海外大学に進学しやすい資格という側面が注目されがちですが、その本質はバランスのとれた人間の育成を主眼に置いた「全人教育」であり、どの国でも通用する人間を育てるがゆえの国際的なプログラムとなっています。

今後IBを教育方針として考えていくのであれば、その学習者像をしっかりと理解し、「自ら探究して学ぶ」という主体的な学習方法に変えていく必要があるでしょう。

【IBの学習者像】

探究する人、知識のある人、考える人、コミュニケーションができる人、信念のある人、心を開く人、思いやりのある人、挑戦する人、バランスのとれた人、振り返りのできる人。

一流大学へのパスポートではない

以前は、「国際バカロレアは一流大学へのパスポート」といわれた時期もありましたが、IB DP(大学入学資格)を取得したからといって一流大学に入れる保証はありません。

国際バカロレアのDPでは、45点満点中24点以上で合格となります。

昨今では日本人生徒の平均点も上がってきてはいますが、海外の一流大学を狙う生徒たちはほぼ満点に近い点数をとっているので、相応の努力が必要になるでしょう。

また、すべての人に国際バカロレア式の学習が合っているとはいえず、IB式の学習が苦痛だと感じる人もいます。

実際、DP課程に入る前に国際バカロレアではないカリキュラムに転向する人も少なくないため、なるべく早い段階でIBでの学びに触れて自分に合った学びなのかを確認しておくことも大切です。

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