オーストラリア目指せ海外大学

【メルボルン大学】IBの学びとスコアが最大限活用できる、豪トップ大の濃密な3年間を大公開

  1. ニューヨーク大学アブダビ校(アラブ首長国連邦)
  2. ダラム大学(イギリス)
  3. メルボルン大学(オーストラリア)
  4. ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)
  5. リヨン政治学院(フランス)
留学データ

  • 留学国:オーストラリア(メルボルン)
  • 留学先:「メルボルン大学」(The University of Melbourne)
  • 専攻:アジア学、国際政治
  • 留学期間:2015年7月〜2018年7月(予定)
  • 留学コスト:学費/年額約200万円(リベラルアーツ科)〜560万円(医学部)、寮/月額約20万円(3食付き)、年間で180万円ほど、アパートの場合/家賃はシェアで月額9万円(光熱費・食費を合わせると13、14万円)、年間で110万円ちょっと
  • 出願した大学:米国・カリフォルニアの大学数校と、「オーストラリア国立大学」「メルボルン大学」
  • この大学を選んだ理由:大学の規模感(学生数の多さや学部数の多さ)、メルボルンならではの街の魅力(歴史や文化の要素が色濃い)、天気がいいこと
大西 晴日(はるか)

アメリカ以外の国に留学している女子7人が日常生活をレポートするサイト「留学ってアメリカだけじゃないよ?」メンバー。静岡生まれ。小5から3年間を中国上海で過ごしたのち、静岡県の「加藤学園暁秀中学校」バイリガルコースに編入、同校高等部を2015年に卒業。同年7月にオーストラリア「メルボルン大学」に進学。趣味は旅。幼い頃から引っ越しが多かったからか、新しい場所に行くことに抵抗感がなく、大学進学前にアルバイトで稼いだお金で、韓国、タイ、ラオス、シンガポールをひとりで周った。上海在住中、中国の教育格差を目の当たりにしてから教育政策に興味があり、大学卒業後は大学院に進み、公共政策を学ぶ予定。以前から興味を持っている「教育政策」か、最近興味を持ちだした「医療政策」を中心に研究したいと考えている。

豪トップの名門「メルボルン大学」

こんにちは。オーストラリアの「メルボルン大学 The University of Melbourne」でアジア学と国際政治を専攻している、3年生の大西晴日(はるか)と申します。

今回は、オーストラリアの大学を海外大学の選択肢として知ってもらえればと思い、記事を書こうと思います。

 

メルボルン大学のQueen’s College。メルボルン大には11のカレッジがある。©️wikipedia

メルボルン大学は、1853年に設立された、オーストラリア・ビクトリア州の南東部に位置する都市・メルボルンにある州立総合大学。「Times Higher Education」世界大学ランキングでは32位(オーストラリアで1位、なお東京大学は41位)に評価される名門大学です。

IBの授業で目覚めた「学びの楽しさ」

私は、日本生まれ日本育ちですが、小学5年生のとき父親の仕事の都合で中国・上海に家族で引っ越しました。

それまでは公立の学校に通っており、英語は幼稚園生向けの絵本が読めるかな…という程度でしたが、現地のイギリス系インターナショナルスクールに編入し、幼さもあり楽しみながら英語を取得していきました。

帰国後は、日本らしい伝統がありながらも英語力もキープできると考え、静岡県・沼津市にある国際バカロレア認定校「加藤学園暁秀中学校※」に編入を決めました。

※加藤学園では、暁秀中学・高校において、国際バカロレアのMYP校(中1〜高1対象)、DP校(高2〜3対象)として認定されています

同高校に進学し、高2から国際バカロレア(IB)ディプロマプログラム(DP)をはじめてからは、とくに英語で日本史を学ぶことの楽しさに驚きました。

義務教育の中学時代は、文科省が指定した教科書を使った暗記中心の授業でしたが、IBで歴史を学ぶようになってからは、自分で正しいと思うものを論理的にストーリーとして組み立てることの楽しさに目覚めました。

たとえば、日本の歴史のテストで「第一次世界大戦が起こった理由を書きなさい」と聞かれたら、「セルビアの青年がサラエボでオーストリアの皇太子を撃ったから」という回答しかありませんでした。

しかし、IBでは「第一次世界大戦が起こった背景に、ミリタリズム(軍国主義)とナショナリズム(愛国心)がどれだけ重要な役割を果たしたか論じなさい」というような質問が出され、回答では多様な視点を持てているか、歴史的証拠を用いながら論じられているか、といったことが評価され、ひとつの模範回答はありませんでした。

ひとつの出来事に対してさまざまな見方や解釈ができるため、どういった視点を持つのかを自分で判断し、ストーリーを論理的に組み立てていくうちに、歴史や社会の複雑さを実感していきました。

このような授業のほうがずっと楽しいと感じたので、海外の教育のほうが合っているのかなと、このころから薄々と感じていました。

「アジア学」に興味を持ったきっかけ

それをさらに強く実感したのは、高1のときに参加した「アジアユース人材育成プログラム」という、沖縄県が主催している夏季プログラムでした。

このプログラムは、アジア14ヵ国の高校生が「水資源」をテーマに1ヵ月ほどディスカッションをしながら、最終的に20年後のビジョンを発表するというもので、そこで同世代が自国のことを真剣に考え、シビアに見つめる姿に大きな刺激を受けました。

資源の話となると、どうしても誰もが完全に納得できる結論には至りませんが、相手のことを尊重しつつも自分の主張すべきことは見失わないという、国際社会で生きるうえでもっとも重要な姿勢を身を持って学びました。

ここでの経験から、私は国際関係、とくにアジアの国々の歴史や社会に興味を深めました。

海外大学で学ぶ先輩の姿に背中を押され…

このような経験・想いもあり、また、IBも学んでいたため、常に海外大学は選択肢に入っていましたが、それをさらに明確にしてくれたのが、海外大学で学んでいる先輩たちの姿でした。

東京で開催された海外大学進学説明会に参加した際、会場のブースにいた留学生がそれぞれが学んでいることを力強く話している姿を見て、将来の自分の理想像にピッタリと重なりました。

*  *  *

一番印象に残った先輩が在籍していた大学を「ドリームスクール」と命名し、自身の志望大学としましたが、その大学はアメリカでもっとも高い競争率を誇る学校であったため、ほかにもいくつか候補を考えました。

大学選びでこだわったポイント

大学選びで重視したのは、自分が学びたい「アジア学が充実していること」と「天気がいいところ」でした。

「天気がいいところ」というのは安直な理由に思えますが、やはり3〜4年暮らす場所ですので、直感的に自分が住みたいと思える場所に絞っていたことは、いま振り返っても間違っていなかったと思います。

緑がいっぱいの、メルボルン大学のキャンパス。

このような点を考慮し、カリフォルニアにある大学何校かと、オーストラリア国立大学とメルボルン大学が候補にあがりました。

オーストラリアの2校は、IBとTOEFLスコアが要求ラインを越えれば合格が確実でしたので、滑り止めのような気持ちで受けており、本命はずっとカリフォルニアの大学でした。

豪大学でもIBは優遇される

オーストラリアの大学でも、国際バカロレア資格が優遇されていますが、要求される科目やスコアなどは学部によって異なります(理系ならMathsで5点以上など)。

必要となるスコアの目安は、メルボルン大学では、リベラルアーツやサイエンス系は31点、商学部は36点、医学部は38点です。「predicted grades」(IBの予想点で、試験前に出される)で応募する場合は、これらの点数+2点以上が必要になります。

「オーストラリア国立大学」では、リベラルアーツは28点から、honours degree(通常より専門性の高い学位)付きの工学部なら33点以上など、TOEFLは両大学とも80点程度となっています。

私の場合は、IBは39点、TOEFLが105点だったので、要求スコアはあまり問題ではありませんでした。

【関連記事】イギリス受験に見るIB、AP、A-Label攻略法

オーストラリアの大学は、11月に受験した「IB」最終試験のスコアが発表されてすぐの1月上旬に応募したので、高校を卒業する前の2月ごろには合格がわかっていました。

ちなみに、オーストラリアの大学は2月と7月に入学でき、2月が正規の時期ですが、私は3月に高校を卒業でしたので、7月に入学しました。

カリフォルニアの大学は、3月にかけて発表されたので、卒業時にはまだ進路は確定していませんでした。

豪大学の魅力を再認識し、進学を決意

3月中旬、カリフォルニアの第一希望の大学が不合格だとわかってから、合格した大学をリストアップし、比較しました。

すると、アメリカよりも政治的にも経済的にもアジアとのつながりが強いこと、またIBを利用して3年間で卒業できることなどから、オーストラリアの大学がとても魅力的なオプションとして見え、進路先の有力な候補になりました。

しかしながら、それまでずっとアメリカの大学にいくつもりで、IBとSATの両立や、Personal Statementという自己アピールのエッセイのために時間と労力を費やしていたので、最初は気持ちの整理がなかなかつきませんでした(オーストラリアでは、奨学生を希望しない限りPersonal Statementは不要)。

しかし、大学はゴールではなく過程であり、オーストラリアを選ぶことで将来の選択肢が狭まるということはない。むしろIBを使えば教養課程を免除され、3年間で卒業できるなどと総合的に考えた結果、オーストラリアに決めました。

また、オーストラリアは物価が高く、外食が1000円以下で済むことはほとんどありませんが、オーストラリアなら留学生でもアルバイトができるのも魅力のひとつです。最低賃金も、日本にくらべるとかなり高く1400円くらいなので、生活費もそれほど負担にならないのではないでしょうか。

メルボルン大学を選んだ理由

メルボルン大学にした理由は、大学のサイズと街の雰囲気からでした。

オーストラリア国立大学は、人文系がとくに有名なので、私が学びたいことのレベルは高かったのですが、大学の規模はメルボルンとくらべて小さく、学部生は1万人程度(メルボルン大はその約2.5倍)。

大学では、とにかくいろいろな背景、学部、興味を持つ人に出会いたいと思っていたので、サイズが大きい大学が好ましく感じました。また、人工的に作られた都市であるキャンベラとくらべ、メルボルンは歴史や文化の要素が色濃いので生活面もより魅力的でした。

メルボルンのシティ中心部にある駅「サザンクロスステーション」。

このようにして選んだ大学ですが、私は結果的にメルボルン大を選択してよかったと、心から思っています。よかった理由をひとつにまとめるならば、やはり幅広い人たちに出会えたことです。

とくに、大学に入学してから1年半住んでいた寮では、本当にさまざまな人たちと深い付き合いができました。

寮のみんなと。フォーマルディナーの後に。

■国際学生寮での出会いや体験が最高!

私が住んでいた寮は、インターナショナルハウスといって、留学生と現地の学生が半々の割合で住んでいました。この寮では新入生向けに「オリエンテーションウィーク」というのがあり、大学の始まる1週間ほど前から結束を強めるためのいろいろなイベントを用意してくれました。

これがなかなか激しく、早朝に部屋のドアを叩いて起こされ公園で走ったり、ほかの寮に喧嘩を売りに行ったり(笑)、日本では考えられないようなことばかりでした。

けれど、こういった特殊な経験をみなで共有することにより結束力が強まりましたし、緊張する間もなく溶け込んでいったと思います。

試験準備期間に、寮が主催した「リラックスデー」での様子。

大学が始まってからも、夜にみんなで同じ部屋に集まって勉強をしたり、お菓子を囲んで夜通し話しこんだり、フォーマルイベントのときに「メイクして!」と駆け込んできたり。生活を共にすることで、普通の大学生活では得られないレベルの友情関係を築けたと思っています。

私にとってこの寮生活は楽しいものでしたが、自分のスペースや時間が確保できないと精神的に参ってしまう人にはなかなかなじめないものだったようです。

実際、私の友達のなかには、常に誰かと一緒に生活しているというのが苦痛で、1学期後すぐに寮を出て行ってしまう子もいました。それでも、こういった寮に入るというのは幅広い知り合いを作る絶好のチャンスだと私は思います。

寮のリラックスデー。

■総合大学ならではの学びの幅広さ

メルボルン大学のように、11学部ある大きな総合大学で勉強するのは、幅広いことに興味を持ち、さまざまな興味を持つ人と刺激的な日々を過ごしたい人にはぴったりな環境だと思います。

しかし、専門的に学びたいことがわかっていて、じっくり研究したいという人には、オーストラリア国立大のようにより規模が小さく、研究に特化した大学のほうがあっていると思います。

実際、メルボルン大では、学部では自分の興味のある分野を見出すという感覚のほうが強く、かなり多くの学生が専門性を高めるために、学部に加え1年プラスしてさらに専門性を深める優等学位プログラム「honors」を選択してから就職したり、大学院にさらに進学します。

メルボルン大ならではの学びの魅力

■専攻を超えて学べる「Breadth Subjects」

キャンパスライフでもっとも気に入っているのは、「Breadth Subjects」(ブレドス科目)というシステムです。

このブレドス科目は、アメリカの「リベラルアーツカレッジ」に似ており、どの学生も自分の専門以外の分野の授業を一定数取らなければならないというシステムです。

このおかげで、私の専攻である国際政治学のクラスに経営学部や工学部の学生がいたり、逆に私も食品科学の授業をとったりと、自分の興味を広げられる機会となっています。実際、私はここでとった食品科学がとてもおもしろく感じ、生物への興味が深まり、卒業後のビジョンにも影響しています。

自分の専攻の分野に関しては、このようにさまざまな学部やバックグラウンドの学生と同じ教室で勉強したので、常にさまざまな視点から物事を分析することが自然と身につきました。

キャンパス中央にあるサウスローン。天気がいいとみんなここで寝っ転がって本を読んだり、課題をしたりしています。

■地道な努力でネイティブ学生と肩を並べる

また、学部的には文系なので、ほとんどの教科でエッセイが課題となっていたのですが、そこにはネイティブの学生のなかでもとくに文章力がある人たちが集まっていたので、最初は周りとくらべてエッセイを書くのに時間がかかっていました。

毎週課題として出されるリーディングもかなり量が多く、きちんと読み込まないとチュートリアル中のディスカッションに参加できないので、1週間のなかでリーディングをする時間をスケジュールに組み込んで、漏れなくできるように努力をしていました。

また、とくにおもしろいと感じたトピックに関しては自分でリサーチを進めたり、アジア学などで自分の国に関係することはディスカッションで貢献ができるように歴史をおさらいしたりもしていました。

地道ですがこういった努力を積み重ねていると、チューターの信頼も得られたり、周りとのディスカッションもさらに深まるので、とても興味深いものになりました。

濃密で貴重な出会いにあふれた3年間

今年の7月には学部を卒業するので、大学生活も残り半年を切りました。

3年間の大学生活を経て、入学当初よりも興味の幅が広がり、大学院に進みさらに勉強を続けたいと思っています。とくに、大学に入ってから興味がわいた生物や医療の分野を自分の学んだことも活かしながら追求したいと思っているので、公共政策学院でヘルスケアや医療政策を研究したいと考えています。

本当にあっという間の3年間ではありましたが、振り返ってみると本当にいろいろな経験ができました。一番かけがえのないものといえば、大学で出会った人々とのつながりです。

休み中にみんなでタスマニアに行ってキャンプをしたり、課題が終わらないと騒ぎながら同じ部屋で徹夜したり…志の高い、世界中の優秀な友達と深く付き合い、濃い時間を共有できたのは本当に貴重な経験です。

タスマニアでのキャンプ。

知り合いもおらず、言葉も違う場所に飛び込むのは勇気がいりますが、その先にはこれまでの価値観を大きく変えるような世界が広がっているはずです。

The University of Melbourne


【メルボルン大学(The University of Melbourne)】

  • 設立:1853年
  • 所在地:Parkville: Grattan Street, Parkville, Victoria
  • 学生数:約4万5000人

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