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【上海】日本人学校からインター、現地公立校国際クラスまで…中国における学校選び

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中国での学校の選択肢は?

アジア有数のグローバル都市、上海。

在留邦人は5万人を超え、アジア最大の日本人在留都市となっています。

上海は世界でもっとも日本人学校に通う児童・生徒の多い都市でもあり、外国人も多く暮らしているためインターナショナルスクールも数多くあります。

中国で暮らす日本人ファミリーにとって、子供の学校の選択肢は大きくわけて4つあります。

  • 日本人学校(北京、上海、蘇州、杭州、大連、広州、深圳、天津、青島、香港に設置)
  • インターナショナルスクール
  • 現地の公立校に設置されている「国際クラス」
  • 現地の公立校の「普通クラス」

※2〜4の学校を選んだ場合、土日に「日本語補習授業校」に通うこともできます

今回は、それぞれの学校に通うメリットや特色を紹介したいと思います。

多くのファミリーが選ぶ「日本人学校」

「日本人学校」は文部科学大臣が認定した在外教育施設で、日本で通常の学校に通学、卒業するのと同等の資格を得ることができます。

日本人学校の校庭。

上海の日本人学校の校庭。

入学条件は各校によりさまざまですが、基本は日本国籍を所有し、日本語での学校教育に困らない日本語力があること。

文部科学省や「海外子女教育財団」の公募選考によって教員が派遣され(一部教員は現地採用の日本人)、日本の学習指導要領に沿った授業とカリキュラムを行います。

日本と同じ指定教科書を使用し、日本で使用している教材も授業で活用されているため、日本の学校とほぼ同じ学校生活を送ることができます。

国際教育派なら「インターナショナルスクール」

上海市教育委員会の認可を受けているインターは、それぞれの学校が採用しているカリキュラムや学校ならではの特色を全面に押し出した教育をおこなっています。

アメリカやフランスなど各国の指導要項と言語に沿ったカリキュラムを行う学校のほか、英語を共通語として国際バカロレアなど国際的なカリキュラムを採用している学校もあります。

インターによってはネイティブ並みの英語力が求められるので、子供の英語力や年齢、ESL(English as a Second Language)など学校のサポート体制によって選べる学校も異なってくると思います。

駐在の日本人ファミリーも国際教育に関心が高く、たくさんの子供たちが通学しています。

現地校の「国際クラス」にも注目

現地校(中国の公立学校)では、「実験小学・中学」と呼ばれる学校を中心に「国際クラス」を設置しています。

国際クラスに在籍する児童や生徒は半数以上が中国籍である場合が多く、ほかの国籍の子供は半数以下(一部外国籍のみを国際クラスの入学条件に指定している学校もあり)。

中国語と英語をバランスよく身につけることができるのが魅力で、大部分は英語によって授業が進められますが、外国籍の子供たちには中国語の補足教育もていねいに行います。

現地校+日本語補習校

一般的な現地校では、授業や学校生活のすべてが中国語(華南地域では広東語)で行われます。

上海の現地校の授業。

上海の現地校の授業。

中国語が使えないと学校生活もスムースに送れないため、ネイティブ並みの中国語が身につくことは確実。日本人学校がない都市で生活をする場合、選択肢となりそうです。

中国の教育施設。

中国の教育施設。

深圳、南京、無錫、寧波、珠海、瀋陽、香港などでは、平日は現地校に通い、土日などの休日は「日本語補習授業校」に通うことができます。

日本語補習授業校は、「いつでも日本の学校に編入できるよう、日本の学校制度に準じた教育環境を整えること」を前提に、おもに国語と算数(数学)の授業をおこなっています。

世界に目を向けてみると、欧米では「現地校+日本語補習授業校」の組み合わせを、中国では「日本人学校」を選択するファミリーが多いようです。

いずれにせよ、日本人が多く暮らす上海では、在留日本人家庭を対象としたスクールフェアもおこなわれています。

インターから現地校、日本での帰国生受け入れ校まで、教員や関係者から直接話を聞ける機会なので、今後の学校選びに役立つかと思います。

文と写真/中村 祐哉(中国・上海市)

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