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AIで学ぶ力を育てる|基礎知識編③ 英語4技能でのAI活用:リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングを伸ばす方法

英語学習の4大能力、「聞く」「読む」「書く」「話す」を効率よく伸ばしたい。でも、家庭だけ・自習だけで効果的に鍛えるのは大変。

そこで“相棒としてのAI”が力を発揮します。

AIは単なる答えを教えるツールではなく、「繰り返し練習」「構造化されたフィードバック」「模擬対話の相手」として使うと効果が高まります。

本章では、各技能別に最適なAI活用法と実践ノウハウを紹介します。

グローバルエデュは、親子で“納得できる進路選択”を応援する教育メディアです。2025年より海外進学ラボを新設し、Q&Aライブラリや進路相談、イベントを通じて、海外進学を目指す中高生と保護者をサポートしています。

Contents

4技能×AI対応マップ

英語の4技能(聞く・読む・書く・話す)は、それぞれ伸ばし方もAIとの相性も違います。AIを上手に使い分けることで、家庭でもまんべんなく力を育てることが可能です。

まずは各技能の特徴と、AIがどんなサポートを得意としているのかを整理してみましょう。

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技能AIの得意ポイントAIの苦手・注意点家庭での使い方例
リスニング (Listening)発音のモデル音声/質問形式のリスニング問題生成/要約聞き取り練習方言・雑音への対応、ネイティブ速度とのズレ、細かい文脈読み取りでの誤りAIに「この英語を聞いて内容を3文でまとめて」「音声をゆっくり発音して」など頼む。親子で聞きとり→自分で要約→AIに添削
リーディング (Reading)長文構造の分析/筆者意図・論点の整理/和訳・要約指導読解のスピード差・文化的背景のズレ・曖昧な表現での判断ミスAIに英文を段落別に「主張・理由・結論をまとめて」頼む。読めない単語を自分で調べたあと、AIに説明を求める。繰り返しやることで“読むコツ”が身につく
ライティング (Writing)構成(論理展開・段落構成)設計/文法チェック/自然な言い回しの提案と修正オリジナリティや「自分らしい表現」の欠如・AIらしい文章になり過ぎるリスク/ハルシネーション的な誤表現まず自分で下書き→AIに「添削して、問題点と改善点を詳しく教えて」→再提出。テーマは英検・IELTS・TOEFL風の問題を使うと実践的
スピーキング (Speaking)面接形式の質問生成/模擬対話/フィードバックや表現改良の提案抑揚・発音・イントネーションの細かな差異の判断が人間ほど正確でない可能性/リアルな間や無言のやりとりは再現が難しいAIに「英検面接官の質問をして」「回答後に改善点を言って」「スピーキング速度を少し速くして」などの指示を出す。音声再生・録音と組み合わせると効果が上がる
補足:AIの無料版・通信遅延・制限について

家庭でAIを使うときに注意すべきなのは、無料版では応答速度が遅くなる、処理が途中で止まる、利用回数に制限がかかる、という現実的な制約があることです。

とくに音声ファイルのアップロードや長文の処理では制限されやすく、「遅くて使えない」と感じる場面も出てきます。AIは使い方次第で強力な学びの相棒になりますが、こうした制限を前提に練習設計をすることが大切です。

主要AI別・英語4技能の得意分野マップ

同じ「AI」といっても、得意分野や出力傾向はかなり違います。ChatGPT、Claude、Gemini、Perplexityの4つは教育分野でもよく使われる代表的なモデル。

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それぞれの強みを理解して、目的に合わせて使い分けましょう

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AIツールリスニングリーディングライティングスピーキング特徴とおすすめ活用
ChatGPT◎(要約・クイズ生成が得意)◎(構造分析・要約が上手)◎◎(添削・論理構成の指導が強い)◯(模擬面接・会話練習可)総合力が高く、どの技能にも対応可能。特に「書く」「読む」練習に最適。ChatGPT-4では文法・構成の正確性が抜群。
Claude△(音声非対応)◎◎(長文理解・読解要約が強い)◎(ナチュラルで優しい文体)△(音声なし。対話は穏やか)英文リーディング教材の理解・要約に最適。文章のニュアンス理解が得意で、Reading+Writingのハイブリッド練習に向く。
Gemini◎(音声+動画対応が進む)◯(図表含む文章理解が得意)◯(自然文生成は安定)◎(音声出力あり。Google環境と相性抜群)Listening/Speaking向き。Google翻訳・Docs・YouTubeなどとの連携で、実践的な学習環境を作りやすい。
Perplexity◯(外部音声資料との連携可)◎◎(調査型リーディングに強い)◯(出典付きライティング支援)△(会話練習非対応)リーディング+リサーチ型学習に最適。実際のニュース・記事をもとに英語を学ぶ探究型学習にもおすすめ。

この4つをうまく使い分けることで、家庭でも“4技能をまるごとカバーするAI学習環境”を整えることができます。

たとえば、ChatGPTでライティング練習 → Claudeで長文読解 → Geminiで発音練習 → Perplexityで英語ニュースを調べる、というように循環させると効果的です。

プロンプトの工夫:聞き方(聞く促す)の技術

AIをただ“答えを出させるもの”として使うと、自分で考える力が育ちにくくなります。

AIが力を最大限に発揮するためには、「具体的な指示」「条件付きの依頼」「振り返り促進型の問いかけ」が有効です。以下のような種類のプロンプトを使うと効果的です。

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プロンプト例目的効果を上げるコツ
「この英検準2級のリスニングを3回再生して、内容を要約してください」要約力・聞き取りの反復練習スロー再生・キーワードを先に提示なども指示する。
「この英文はどこが論理的におかしいか?理由と改善案を教えて」論理構成力と表現改善具体的にどこがどうおかしいかを聞く。曖昧な指示より効果が高い。
「英検面接官として、次のテーマで質問して。回答後に改善点を挙げてほしい」スピーキング練習とフィードバック親子でロールプレイ可能。改善後にもう一度同じテーマでやると話す力が上がる。

学習頻度と振り返り設計

AIを活用する際には「質 × 回数 × 振り返り」が大切です。

週に何回使うか・1回あたりの時間を決めておき、AIとやりとりしたあとは「学んだこと」「気づいたこと」をノートや記録に残す習慣をつけると学びが深まります。

AIだけに頼らず、自分の言葉で考える時間を必ず設けることが重要です。

よくある落とし穴と対策

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落とし穴現象家庭でできる対応策
AIだけに頼って“聞き流して終わる”内容が定着しない
→要約・再表現ができない
AIで答えを得た後、自分で要約表現する時間を設ける。親子で答え合わせ。録音して比べるなど。
AIが出した文章が“AIらしく”なる個性や主張が薄くなる自分なりの視点や語り口を入れて書き直す。AIの改善案を活用する。複数回のやり直しで“自分らしい表現”を磨く。
発音・イントネーションがネイティブに近づかない音声のニュアンス差が伸び悩むAI+ネイティブ音源(YouTube・Podcastなど)を併用。録音して比較・聞き直す。発音アプリと併用する。

AIは“練習の質”をレベルアップさせる相棒

AIが最も力を発揮するのは、何度もやり直したり、フィードバックを受けたりする反復練習。AIは答えを出すだけでなく、「考え方を整理・改善する」ための“場”を提供します。

質問の出し方・振り返りの工夫・使いすぎ防止の設計をセットで整えることで、AIは家庭学習の大きな戦力になります。

🔗 次の記事へ:
第4章|英検級ごとのAI実践法:5級〜準1級別トレーニングの秘訣

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