自分らしい進路、どうすれば見つかるんだろう…
自分の置かれた環境と可能性から、最適な進路を見つけたSENPAIたちを紹介していきます!
今回は、日本のインターナショナルスクールと韓国の公立校で学び、今秋から「東京大学」の英語学位プログラム「PEAK」に進学したアレックスに話を伺います。
SENPAI | 日本と韓国で学び、東大に進学
日本に最初に来たのはいつですか?
最初に日本に来たのは2才のころで、東京のインド系インターナショナルスクールにGrade1まで在籍しました。
2011年の大震災を機に韓国に戻り、小4ごろまでソウルの公立学校に通いましたが、その後再来日して「K. インターナショナルスクール」(KIST)に転校しました。
中1で韓国に戻ったんですよね
そうです、中学1年生の2学期からソウルの公立中学に転校しました。
かなり学力の競争が激しいエリアにある学校で、最初のテストでは得意な数学や化学も出来が悪くてショックだったことを覚えています。
じつは韓国では、小学生のうちに高校の学習範囲まで済ませる生徒も珍しくありません。先回りして勉強を進めておくのが「当たり前」と認識されている環境なんです。
日本とは異なる苦しい状況、どう乗り切りましたか?
低い点数では満足できない性格なので、どうにか挽回しようと複数の塾にも通いました。
数学の塾はずっと通い続けていましたし、テスト期間が近づくと英語塾でも集中的に学びました。国語は塾に通わず、韓国語教師だった母に直接教わっていました。
韓国では、塾のスケジュール面もかなりハードなんですよね
数学の塾は、週3で17時~22時ぐらいまで勉強しました。空き時間は英語塾に通ったりしたので、実質週5のスケジュールです。
でも、周囲は夜中の12時ごろまで自習室で勉強するのが当たり前という感じでした。
韓国では高校に進学すると、中学をさらに上回るレベルで勉強します
勉強漬けの日々から解放されるのは?
大学に入学したらようやくひと息つけるというか、それまでのように勉強しなくて済むと思います。
韓国では、ソウル内にある大学をまとめて「インソウル(in Seoul)」と呼んで評価しており、インソウルに進学したら成功、ソウル圏外なら失敗とも言われるほどです。
浪人も1年間は当然で、3年ぐらいなら韓国では普通のこととして捉えられます。
韓国での中学時代を経て再び日本へ
また父が転勤となり、韓国で中学を卒業したタイミングで日本に戻りました。
転校先の「カナディアン・インターナショナルスクール」(東京)は1学年が25名程度だったので、韓国とくらべてかなり小規模だと感じました。
僕は、良くも悪くも周りに影響されやすいタイプなので、全員と交流する機会があるCISでは自分自身が遊び寄りに行ってしまわないか、という不安もありました。
そこで、韓国時代の勉強する感覚を失わないよう、新宿区にある韓国系の数学塾に通い、これまでの学習習慣を保つことを心がけました。
SENPAI | 大学受験に向けての勉強の進め方
SATとTOEFLはどのように勉強した?
10年生終了後の夏休み中に、韓国にある塾に2ヵ月間通ってSAT対策に取り組みました。
同年の12月にハイスコアを取ってからは、SATの勉強にはまったく手を付けていません。
続けて、11年生後の夏休み中には、TOEFL対策に大部分の時間を費やしました。
2度の夏休みを、それぞれSATとTOEFLにフォーカスする期間として利用し、学期中は学校でいい成績を収めることに徹しました
SENPAI | 東京大学PEAKってどんなコース?
東大を志望したのはいつから?
10年生のはじめに、東大PEAKのオンライン説明会に参加したのがきっかけです。
もともと日本の大学に進学したかったのですが、説明会を通じてどの程度の成績や条件が求められるのかひととおり把握できたことで、「東大を目指して準備を進めよう」という決意が固まりました。
SATなどで結果も出ていますし、欧米圏への進学は視野に入れなかったのですか?
カナダと米国に出願を検討しましたが、エッセイや在学中の課外活動がより重要視されるので、ほかに時間を割いて肝心の成績が落ちるリスクを避けるためにも、東大など日本の大学入試に絞るというスタンスを選びました。
東大PEAKの規模感や国籍比は?
僕が在籍する「環境科学コース」が12人、文系の「国際日本研究コース」が19人、1学年合計31名という構成です。
中国人が1番多くて、そのつぎはミックスの日本国籍の学生、3番目に多いのが韓国人ですね。その他は、オーストラリアやニュージーランドなどの国籍が1名ずついます。
日本のインター出身は5名ぐらいでしょうか、ほとんどは海外から出願してきた生徒です。
現状、どうしても同じ国籍で固まる傾向があり、母国語優先で話すグループには入りにくいなぁと感じています。
日本のインター→東大PEAKという進路
いまのところ完全に満足しています。
というのも、韓国の大学は入学基準が厳しいわりに、国際的な評価が高いわけでもなく、むしろ日本の東大・早慶のほうがいい大学とみなされる実情があります。
韓国出身のPEAK学生も韓国のトップ大学には合格していますが、迷わず東大を選んだと話していましたね。
東大の授業はどうですか?
ほとんどの科目は高校時代の知識で対応できますが、数学だけは本当に難しく、高校とのレベル差を痛感しているところです。
PEAKは英語による授業が限定的、という声を聞きましたが
いまでもその傾向はあると思います。
現在履修している授業もネイティブ教授はひとりで、あとは日本人教授が英語で授業を行っています。
自分は日本語もわかるので、興味があれば一般学生向けの教養科目も選べますが、日本語がわからないPEAK学生にとっては、授業の選択肢が少ないと感じられるはずです。
なるほど、3ヵ国語が話せるアレックスにとっては、PEAKの学習環境はよくフィットしているようですね
在学中に海外留学は考えている?
交換留学であれば、東大の安い学費のままコストの高い米国圏にも留学できるので、ぜひチャンスを掴みたいです。
サークル活動について
サークルは、サッカーとバレーボールに所属しており、バレーボールはPEAK学生が僕ひとりなので珍しがられています。
サークル活動などを有効活用して、一般学生と知り合える機会も充実させていきたいです。
東大PEAKを目指す人へのメッセージ
東大PEAKに入学したいのなら、PEAKが求める基準を徹底的に調べて勉強するのが最善策だと思います。
東大PEAKを優先して目指せば、慶應PEARL(経済学部)や早稲田SILS(国際教養学部)など日本の他大学も同時合格は十分に狙えます。
ただし、海外は評価基準が異なってくるので、日本と海外のどちらか一方にオールインすることを勧めたいです
日本の大学受験事情に精通しているアレックスのレッスンでは、英語、日本語、韓国語でのサポートが可能です