しげこん。さん アメリカ・ニューヨーク州に住む中学2年生(アメリカではミドルスクールの7年生)。ルービックキューブ、読書、友達とのゲームが趣味。小学生のころ地元野球チームで副キャプテンになったが、父の仕事によりアメリカに行くことになり、バスケに専念することにした。現在はバスケットボールがオフシーズンなので、代わりにテニス部に所属。6才のときに半年程習ったくらいですごく上手いというわけではないが、目下打ち込んでいるもののひとつ。毎日学校が終わったあと、自宅近くにある公共のテニスコートでの練習に参加している。練習内容はシンプルで基礎的なものが多いけれども、体力作りには最適。長い冬が明けた屋外の緑に囲まれ、仲間と楽しむテニスは最高で、まさに一石二鳥のスポーツだと思う
米国で参加した2週間のサマーキャンプ
今回、僕が参加したYMCAキャンプについて紹介する。 2021年6月下旬〜8月下旬にかけて実施された、「Tokyo-Frost Valley YMCA Partnership」が主催するサマーキャンプには、2週間1セッションが4回で、小学校低学年から高校生まで合計350名以上が参加した。 僕が申し込んだのは、2021年2月末。人気のセッションは早めに予約が埋まってしまうので要注意。例年、11月下旬にキャンプ参加者募集が「Tokyo-Frost Valley YMCA Partnership」公式サイトにて告知される。申し込み開始は12月1日で、同サイトから手続きできる。 ある日、母に「サマーキャンプに行きたいかどうか」を尋ねられ、参加期間が2週間と聞いて後退りしそうになった。なぜなら、これまで参加したキャンプといえば、野球チームの4泊5日の合宿が最長で、14日間という長さをうまく想像することができなかったからだ。 これほど長い期間集団行動すると、飽きてしまうのではないかという心配もあった。しかし、大自然のなか、カヌーやロッククライミングなどさまざまな行事が予定されていると聞き、またホームページに掲載されている写真を見ながら、心配よりも楽しみのほうが上回った。そして結局、参加申し込みすることにした。自然を満喫するために準備したモノ
アクティビティに必要なロープや宿泊用の衣類など、1週間前から準備をはじめた。衣類は汚れにくいものは使い回し、下着やTシャツなど汚れやすいものは2週間ぶん用意しなくてはならなかった。コロナ感染を避けるため、洗濯機の使用が禁止されていたからだ。 キャンプ中は、携帯や電子機器の使用などは禁止されていた。それもスクリーンタイムをゼロにできる、いいルールだったと思う。 キャンプ場は自然に囲まれていて、ハイキングに行ったり、近場の湖でボートを漕いだりする予定もあり、水着や虫よけスプレー、虫などに刺されないように長そで長ズボンも必要だった。ほかにもキャンプファイアーなどといった楽しいイベントのための懐中電灯や、カレー作りに必要なルーや米などをウキウキしながら準備をした。
およそ500名と寝食を共にする巨大キャンプ場
キャンプ場は家からかなり遠く、父が2時間もかけて車で送ってくれた。朝8時の集合時間に間に合うよう、早起きをした。目的地にたどり着くと、チェックインを待つ列に人ほどの人が並んでいた。
新しい仲間との出会い
荷物を係員に預けたあと、体育館へと移動し、この2週間で一緒に過ごすグループが決められた。基本的には同じ年齢の人が同じグループにいた。ひとつのグループには、リーダー、サブリーダー、CITという役割があり、僕らよりも年上の人がその役を務めていた。CITというのは、翌年のサマーキャンプでサブリーダーになるための練習をする人のことだ。 僕は「トトログループ」に入ることになったが、ほかにも「ドラえもん」や「さくらんベリー」、「あめちゃん」などといった名前のグループがあった。 僕はけっこう早めに会場に到着したため一番手だったが、あとに数人がやってきて、荷物が宿泊所に届くまで、みんなでトランプをして待っていた。このキャンプが初めての人や、僕の友達のように、すでに何回もキャンプなどを経験している人もいた。いわばベテランだ。なかなか使い勝手がよかった2階建ての宿泊所
宿泊所は2階建てだった。下の階に玄関とちょっとしたロビーのような場所があり、そこには暖炉もあったため、その火を使ってマシュマロを焼いたりもした。マシュマロを刺す棒は外で拾ってきた枝を火で消毒をして使った。 2階には、トトログループと、あめちゃんグループでひと部屋3〜4人ぶんの部屋が割り当てられた。ベッドは2段で、そこまで広くはなかったが、各ベッドの下に服やバッグなどを入れられるスペースがあり、かなり使い勝手がよかった。 荷物が届き、部屋も決められた。僕は運よく学校の友達と同じ部屋になった。部屋に荷物を置いたら、外で円になり、サッカーボールで蹴った相手の名前を言うゲームをやった。一緒にいるうちに、新しく出会った仲間の名前も徐々に覚えていった。僕は初めてだったため、一緒に過ごす仲間や、グループリーダーなどに、あれこれ質問した。 基本的にはグループ行動だったため、ひとりになることは一度もなかった。初日は新しい仲間と話すこともなかったが、いろんなゲームや遊びをやっているうち、互いに打ち解け、仲良くなっていった。楽しく、あっという間だった14日間
キャンプで2週間を過ごすなか、毎日朝かならずやることがある。そう、走るのだ。キャンプ場はすごく広く、フィールドが真ん中にあったので、その周りを8分間走ることになっていた。ラジオ体操もあり、毎日7時には集合しないといけなかった。 それらが終わると、朝食を食べに行く。食堂のような建物があり、ご飯はひとつのグループに決められたものが運ばれてくる。もちろんおかわりすることもできた。 朝食を食べ終えたら、決められた予定に従っていろんなことをした。ハイキングやボートに乗ったりもした。 午後になると、休憩タイムのようなものがあり、持ってきた本やカードゲームなどで遊んだ。そして、午後にも何かアクティビティをやる。僕的には全部楽しかったが、一番好きだったのは、とある小さい壁のついたフィールド内でボールを地面におき、それを手で弾きあうゲームだ。ボールが自分の足に当たったり、自分がはじいたボールが場外に行ってしまったりした場合はアウトとなり、最後に生き残った人が勝つというゲームだ。ほかのキャンプチームに所属するアメリカ人も途中で参加してきたりして、盛り上がった。