かつては英語を“遊び”として楽しんでいたJ.O.くん。しかし、英検という目標に挑戦する過程で、英語を「学ぶ力を育てるツール」として捉えるように変化しました。
親が焦らず信じて待つ姿勢が、本人の“内発的動機づけ”を引き出した好例です。
- 語学資格:英検2級(小3の6月に取得)
- 英語以外の勉強など:算数、理科実験、体育が好き。家での学習は宿題が中心
- 性格タイプ:落ち着いて取り組むというより、時間をムダにしたくないタイプ(少々あわて者な一面も…)。好きなゲームをしているときの集中力はすごい!
- 希望の進路:中学は英語で授業が受けられる学校(インターナショナルスクールなども)を希望。将来はIT関係の仕事に興味がある
小学生で英検2級に挑戦したきっかけ
小学3年生で英検2級に合格したJ.O.くん。
幼少期からインターナショナル幼稚園に通い、英語を“遊びの言語”として自然に身につけてきました。そんな彼が「英検に挑戦したい」と思った背景には、学ぶ英語へのステップアップを意識した家庭のサポートがありました。
幼稚園・年少
- 4月…英語で生活するインターナショナル幼稚園へ入園
幼稚園・年長
- 10月…英検5級合格
小学1年生
- 4月…イギリス人の先生と2:1で学ぶ英会話教室に入学(〜現在)
- 4月…くもん・英語を中学レベルからスタート(〜小2まで、高校教材の途中まで)
- 6月…英検4級合格
- 8月…「アメリカンスクール・インターナショナル・オブ・ジャパン」(東京)サマーデイキャンプに参加
- 10月…英検3級合格
- 11月…オンライン英会話スタート(〜現在)
小学2年生
- 6月…英検準2級合格
- 8月…ハワイで8日間のホームステイ。YMCAのサマープログラムに2日間
小学3年生
- 6月…英検2級合格
- 8月…カナダのサマースクールに2週間参加
小学4年生
- 8月…カナダのサマースクールに2週間参加
- 1月…英検準1級に挑戦
家庭での英語学習環境づくり
英検2級合格までの鍵は、家庭での環境設計にありました。J.O.くんの家では、英語を特別な勉強としてではなく、生活の一部として楽しむ仕組みを整えていました。
- 家族構成:父、母、姉(高校生)
- 両親の語学力:ご両親とも英語は話せませんが、家庭では「一緒に学ぶ」姿勢を大切にしてきました
- 家庭での英語教育の方針:日本語と英語を同じレベルで使えるようになって欲しい。「楽しみながら学ぶ」ことが大切
- 英語教育への協力体制:オンラインゲームはアメリカなど海外のものを楽しむ。日本語のテレビはつけず、習いごとの送迎時は車中で洋画を観せる。読書は最低1日30分(和書・洋書どちらでも)
- 子どもの英語力についての評価:友人との日常会話は苦労はないものの、学習言語としての「英語」は発展途上。スペルミスなどの改善も今後の課題
- 子どもの進路などへの希望:興味のあること、好きなことを伸ばせる学校へ進学してもらいたい。将来、英語を使えることで仕事の幅が広がるといいな、と考えている。きちんとした日本語も使うことができるようになり、日本の文化・習慣なども学んで欲しい
英検2級合格につながった学習法と教材
英検2級合格のために特別な塾に通ったわけではありません。家庭での教材選びと親のサポートが、学びを継続させる大きな力となりました。
インターナショナル幼稚園からの学びの延長
幼稚園時代に培った英語力を家庭でどう維持するか──。家では洋画を一緒に観たり、日常の会話に英語を取り入れたりと、英語を“自然なコミュニケーション”として扱っていました。
- インターナショナル幼稚園(年少〜年長)…180万円(月額5万円×3年間)
- 英会話教室・イギリス人の先生と2対1のセミプライベートレッスン(小学生になってから現在まで、週1回1時間)…116万円(月額2万円×4年10ヵ月)
オンライン英会話と多読、海外体験
オンライン英会話を週数回取り入れ、外国人講師とのやり取りを習慣化。多読教材の「Oxford Reading Tree」を使い、リスニングと読解を同時に鍛える工夫も行っていました。
- オンライン英会話レッスン(3年間)…18万円(月額約5000円)※以前はフィリピン人の先生、現在はアメリカ人の先生によるレッスン
- くもん・英語(小1年から14ヵ月)… 8万9600円(月額6400円) ※中学レベルからスタートし高校教材で日本語訳について行けず断念
- 「アメリカンスクール・インターナショナル・オブ・ジャパン」(ASIJ)サマーデイキャンプ(小学1年生、10日間)…参加費約10万円、ウイークリーマンション2週間+新幹線代で24万円
- ハワイでホームステイ(小学2年生、8日間)…20万円(飛行機代含まず)
- カナダでサマースクール(小学3、4年生、2週間)…各40万円(飛行機代含む)
「Let’s Go」「Oxford Reading Tree」など多読教材
音声付きの多読教材を使い、英語の音と文字を一致させながら読む習慣をつけました。毎日10〜15分の読書を続けることで、“英語のリズム”が自然に定着していきました。
- リーディング教材「Oxford Reading Tree」…1~2万円
- 読書用の洋書…6~7万円くらい
- 英検用テキスト(1冊)…1000円
- 英会話スクールで使用するアメリカの教科書(取り寄せ)…1万円
“遊びの英語”から“学びの英語”への変化
息子は、英検取得のために英語を学んでいたわけではないので、2級まで対策はとくにしていませんでした。
2級のときは、過去問を数回やっておいたので、すんなりクリア。小4の1月に準1級に挑戦したところ、語彙がムズカシくて不合格に。5年生の6月に再度トライする予定です。
海外の友人と遊ぶときは英語なので、いまのところ息子にとって「英語は遊ぶために必要なもの」という認識ですが、今後は学習言語として、文法や勉強のための語彙など必要な英語力が変化する時期なので、いかにして上手に移行するかが課題でもあります。
モチベーションが生まれたきっかけ
ただ、1月に準1級に落ちたことで、息子のなかで少し変化があったよう。
自分から単語を覚えようと本に出てきたわからない単語を電子辞書で調べたり、日本語訳にして単語を覚えるようなこともはじめました。
英検2級を通して見えた、次のステップ
今後は、スピーチコンテストなども含め、英語での表現に挑戦してみるといいかなと思っています。
また、英語に限定せず、なにか夢中になって取り組めるものに出会って欲しいですね。
英検の日程や出題形式、大学入試での活かし方は 👉
英検完全ガイド|日程・形式・大学入試での活用法 をチェック!



