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IBの学習を越えてつかみ取った進路
前回は、海外にいながら国際バカロレアを選択しない子供たちについて書きましたが、今回はIBという大きな壁に挑んだ3人の日本人の子供たちの実例を紹介します。
【G君のケース】初志貫徹でIBを修め、カナダに進学
- 高校生で単身留学(留学期間2年)
- 大学受験:IBを選択
- 進路:カナダの大学へ入学
G君のお父さんはオーストラリアでの留学経験があったため、早い時期からG君を留学させる計画でいたそうです。
ですから、英語も幼稚園から習いはじめ、高校2年生から単身留学となりました。
英語力には自信があり、カナダの大学への入学を希望していたG君なので、最初からIBを選択することに迷いはありませんでした。
ところが、授業がはじまってすぐに電話がかかってきました。「授業がまったくわかりません!」という半泣きの声で。
確かに分厚い教科書すべてが英語で、授業もネイティブスピードで進みます。
日本だったらわからないところを日本語で説明してくれたり、英語のスピードを落としてくれる配慮もあるかもしれませんが、現地ではそのようなことは期待できません。
そして、無情にも授業はどんどん進んで行きます。
ここからG君の戦いがはじまりました。授業の予習復習はもちろん、授業内容の理解のために多くの時間を割きました。
授業のスピードが速いため、ノートをとることもままならないので、友達にノートを貸してもらうなどの協力をしてもらいました。
先生にも状況を説明し、授業でわからないところをメールで質問してもいい許可をもらいました。
そのうちに、だんだんと英語にも慣れ、授業のペースについていかれるように。
そして、DPの1年目が修了間近となり、学校はDPから統一試験の受験クラスに変更する生徒の確認をはじめました。
私もG君がどのような決断をするのか心配しながら連絡を待っていましたが、けっきょくカナダ留学のためにはIBを選択する必要があると考え、IBを続行。
最後の1年、やはりエッセイを書くことや「思考する」部分においては、先生からダメ出しをされることが多かったようです。
しかし、持ち前の前向きで物おじしない性格とクリアな進路の目標が彼を支え、見事カナダへと飛び立っていきました。
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