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自分の可能性を体感できた1年間
ずいぶん期間が開いてしまったが、トライズでの学習レポートをまとめてみようと思う。
現状を報告すると、2017年4月にトライズでの1年間コースを満了することができた。終了して4ヵ月が経過した現在でも、人生の転機となった素晴らしい1年間だったと実感している。

1年間を満了するともらえる修了証。たくさんの思いが詰まった1年間だった!
更新が滞ってしまった理由は後述したいと思うが、トライズで学習をスタートする前の状況を振り返ってみると、英語が話せない悩みがモヤモヤと渦巻いていたなぁ、精神衛生上よろしくなかったなぁ…とつくづく思う。
そんな停滞した状況を思い返すと、いまは確かに「いい感じ」ではある。
かなりいい感じなのではあるが……英語にまつわる悩みがある程度解消されたら、英語の先にある課題が見えるようになってしまった。これは予想外の展開だ。
英語を人生のツールとして使うための準備は整ったが、英語を使ってなにかを成し遂げるためには、まだまだ学ばなくてはならないことや経験しなければならないことが山ほどある! ということがくっきりと課題として浮上してしまったのだ。
たとえば、仕事という側面においては、英語でチームを引っ張っていく、英語でプロジェクトを成功させる、英語でビジネスを拡大させるなどなど、グローバルな世界で成果を出すことは、目がくらむほど大変なことだろう。現状ではそのようなポジションにはないのだが、ぜひこのような成果を上げてみたいものだと思うようになった。
また、目下の日々の仕事においては、これまでのように「できる」範囲で責任を負うのではなく、より生産性が高い、価値ある仕事がしたいと、これまで守備範囲ではなかったジャンルにも勉強して取り組みたいと思うようになった。
生活周りでは、子どもの学校や保育園などを含め、わが家の周辺エリアにも多くの外国人ファミリーが暮らしている。そのような多様性のなかでみんなが気持ちよく過ごせるコミュニティを作るために、何をすればいいのか考えるようになった。
いままで避けていた英語環境が身近になると、世の中が偏りなくクリアに見えてくる。そして、「自分にできること=自分の可能性」はまだまだ広げられるのではないかという気がして、これまで感じたことのないエネルギーが体の奥から湧き上がってくる。
40代にしてこんな心持ちになるとは! トライズでの1年間は、本当に価値ある1年間だったと思う。
始めるなら「今」しかない
それでは、トライズでの1年間の「学習」はどのようなものだったのか。
トライズの学習メソッドの詳細については割愛するが、興味のある人はこの連載の過去記事か、トライズ創業者の三木さんの著書「海外経験ゼロでも仕事が忙しくても「英語は1年」でマスターできる」(PHP刊、940円)、もしくはこの8月に出た新刊「人生最後の英語鬼速やり直し」(ソフトバンク刊、1512円)を読んでいただきたい。
まずは学習時間。トライズで掲げられている目標の1000時間を目指してはみたものの、達成できたのは850時間だった。150時間を取り残してしまったが、それでもこの850時間を確保するのは簡単ではなかった。
トライズでの学習をスタートしてからは、リビングで雑音を垂れ流していたテレビを処分し、夜の付き合いを減らし、土日の数時間は寝室にこもってイヤホンをつけてシャドーイング。生活全般を見直しムダを省いて、隙間時間の30分をかき集めた。
1年間長期的に集中して学習する場合は、時間を確保するだけではなく、心身のコンディションを整えることも大切だ。
普通に生活していても、仕事の締め切りで数週間にも渡って頭がいっぱいだったり、季節の変わり目に体調を崩してしまったり、子どもが熱を出したりとさまざまなハプニングがある。
そんな不確定で慌ただしく過ぎていく毎日に数時間の英語学習を取り入れるのは、不可能であるような気もしていた。そして、英語をモノにするぞとはじめても、やる気を継続していくことがもっとも困難だったりする。
でも、私たちはいつだって「忙しい」ことには変わりないし、モチベーションにムラがあるのは当たり前。
だから、やると決めたらすぐにスタートするのは正解だ。というより、いますぐスタートしなければダメだ、と思った。私も1年前に始めていなかったら、英語問題は一生解決することはなかっただろう。
ポジティブに継続できた1年間
トライズが大人が英語を学ぶのに最適なのは、話すための英語を習得するための環境が万全に整えられているところだ。
まずは英語が聞き取れるようになるために、徹底して「シャドーイング」を繰り返すが、この学習法はシンプルでありながら、実際はどの程度の精度でやればいいのか体感するまで塩梅がわかりにくい。私は会得するまでに2ヵ月くらいかかってしまったので、英語学習で失敗続きの人は、ぜひ英語をマスターした人などにしっかり学習法からみてもらうといいと思う。
トライズではそれぞれの受講者に専属トレーナーがつき、毎日学習方法を相談したり、学習状況をチェックしてもらえる。2週間に1度は対面式でプログレスチェック(学習進度のチェック)があるので、染み付いていた悪い学習ぐせを矯正してもらうことができた。
そして、気分が乗らないときや体調を崩したときなど「ちょっと勉強が辛くなったとき」は寄り添ってくれ、何のために英語を学んでいるのかを思い出させてくれた。
実際、私はこの数年間は体調がイマイチだったが、トライズ以前は仕事と家庭の両立のみだったのでなんとかやり過ごすことができた。しかし、トライズ以降はもはやごまかしは通用せず、体調管理はマストとなった。食生活を見直したり、栄養素をサプリメントで補給したり、定期的に運動することでかなり体調がよくなった、という思いがけない恩恵もあった。
大人の学びに最適なシステム
そう、トライズの魅力は、なんといってもこの専属トレーナー方式でさまざまな側面から学習を管理してもらえるシステムだ。
トレーナーは、みなさん堪能な英語力を保持しているが、トレーナーとのやりとりはすべて日本語。やりとりの内容は、英語の「学習報告・方法」に徹底してフォーカスしている(英語そのものについて質問しても、なんとな〜く回答がもらえる程度だった・笑)。
私のトレーナー氏も、10年以上ロンドンで暮らし、英検1級満点の英語力があり、何より受講生を優先して考えてくれる実直で頼もしい男性だった。もがいたり滞ることもあった1年間だったが、トレーナー氏のおかげでなんとか走り切ることができた。
ちなみに、私は前半は「六本木一丁目センター」(六本木一丁目駅から徒歩1分)、後半は「東京新宿センター」(新宿駅西口から徒歩5分)に通ったが、いずれのセンターのトレーナーからも受講生の英語力向上を心から願うポジティブなパワーが発せられていた。
といっても、パワーの押し付けではなく、受講生もトレーナーも互いにリスペクトしながらエールを送ってもらうという、訪れるたびにエネルギーがチャージできる場所だった。
そして、トライズのネイティブ英語講師からも、トレーナーと綿密に連携をとることで適宜必要なレッスンをみっちりと週2回受けることができた。何より、英語のみならず世界のさまざまな事象や文化について意見を交わせるのが楽しかった。
ちなみに、私は受講期間中にアジアに出張に出たのだが、ネイティブ英語に触れていたことが大きな自信となり、非英語圏の相手とも何通りの言い回しをすることでトラブルを回避することもできた。
トライズでは人とのつながりや期待のなかで学ぶという、大人にとって非常にゼイタクな環境が用意されており、まさに忘れることができない1年となった。
苦しかった…「Versant」
さて、このレポートの更新が滞ってしまった理由、それは毎月学習の進捗を測るテスト「Versant」で伸び悩んでしまったからだ。
この連載でも、Versantを客観的な指標に経過を紹介していく予定だったが、Versantはある時からスコアはピタリと停滞してしまった。
4ヵ月目のスコアは39だったが、それ以降スコアは39〜38点を行ったり来たり。4ヵ月目と11ヵ月目では見える景色もまったく異なっているというのに、なぜスコアが上がらない?
上げなければ、と思うほどにスコアは伸びない。これにはとても憔悴し、受講期間に渡って大きな悩みとなってしまった。
Versantは、コンピューターが診断するテストで、私のアメリカ人講師も70点満点を獲得していることからもわかるように、とても正確なテストである。
正確なテストであるにも関わらずスコアが上がらない——言い訳のしようもないが、稀にではあるが、英語で寝言を言うくらい学習を重ねた人でもスコアにその成果がまったく現れない人もいるそうだ——
トレーナー氏もネイティブ講師も、私の悩みに本気で組んでくれたが、結局成果を出せなかった…本当に申し訳ない気持ちでいっぱいである。
また、スコアの停滞に伴って、この連載も更新することが憚られてしまい、学習経過を報告できなかったのも情けない限りである。
獲得できた英語力と今後について
では、英語レベルはどの程度伸びたのか。
トレーナー氏や講師の評価、そして私の主観でも「英語中上級者」になれたと思っている。
中上級者というのは微妙なレベルだが、日常会話はほぼ聞き取ることができ、それにいくつかの言い回しで対応することができる。ただ、病気になったり法律に基づいたトラブルなどに巻き込まれたら、専門知識のなさから的確な対処は難しいと思う。
また、仕事におけるプレゼンや打ち合わせは、事前の準備があれば対処することができる。ただ、契約などの商談をまとめ上げるのは無理なので、通訳の同席が必要になるだろう。
そして、英語の発音や流暢さを改善するのはもはやなかなか難しいと実感したが、それは高望みというものだろう。
まだまだ発展途上過ぎて課題満載だが、英語の世界に一歩踏み込むことができたことは、私の人生にとって大きな宝物になった。
トライズで得られたのは、ツールとしての英語力と世界と向き合うマインドだ。そして、いまは自分への可能性の広がりすら感じている。
みなさんも、英語学習を通じて、ぜひとも新しい世界に踏み出してみてはいかがだろうか。
◎取材協力:トライズ