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海外進学 Picks 3/14号|中東危機で大学国際化に暗雲・英国スマホ規制で教員疲弊・AIが授業代行?教育界騒然

「海外進学ラボ Weekly Picks」は、グローバル進学に関心のある中高生・保護者向けに、世界の教育ニュースを厳選してお届けしています。進路のヒントが“5分”で見つかる週刊特集です。

学ぶ場所も、学びを支える環境も。
いま、進路をめぐる“前提”そのものが
少しずつ形を変え始めています
Picks まとめ

中東情勢の緊迫化により、UAEやカタールなどで大学や学校がオンライン授業へ移行し、海外大学の分校展開や教育市場拡大にも不透明感が広がっています。

米国では留学生の就労制度OPTの見直し議論が浮上し、特にSTEM分野の留学生の進路に影響が及ぶ可能性があります。オランダでは学士課程の新規留学生が3年連続で減少し、英語プログラム縮小など政策の影響が表れ始めました。

一方、英国の学校ではスマホ規制の管理に週100時間以上の労力が費やされるという研究結果も。さらに、授業視聴や課題提出をAIが代行するツールまで登場し、教育界に議論を呼んでいます。

グローバルエデュは、親子で“未来にひらく進路選択”をつくる教育メディアです。2026年は「海外進学ラボ」を核に、ENGLABコミュニティ、進路相談をさらに拡充。よりよき進学をめざすファミリーが、学びながら・自分らしい道を選べる環境づくりを進めていきます。

Contents

中東危機により大学分校展開や教育市場拡大に暗雲、安全性の揺らぎで計画再考へ

米国・イスラエルのイランへの軍事攻撃以来、中東地域は先行き不透明な状況に陥り、概ね順調と評価されていた海外大学の分校計画や研究者および学生の誘致政策にも暗雲が立ち込めています。

これまで主に米軍基地を狙ったイラン側の報復により、UAE、ヨルダン、バーレーン、カタール、クウェートなどが攻撃の標的になり、大部分のローカル教育機関はオンライン学習に移行しました。

オックスフォード大学のChankseliani比較国際教育教授は、「財政や評判への負の影響は、ひと時の紛争危機を超えて長く続くだろう」と指摘。特に、初期の計画段階にある国際化プロジェクトについては、リスク再評価や、不可抗力や安全面に関わる契約面の見直しにより遅延は避けがたいと見込んでいます。

副編集長 城

仮に、早期に戦闘状態が沈静化したとしても、地政学的に「不安定」という評価が定着する以上、中長期的な安定性が前提となる大学プロジェクトにとっては痛手でしょう

出典リンク

米国土安全保障省がOPT制度再評価の意向、インド人留学生を筆頭に動揺が波及

米国土安全保障省(DHS)は、現状の米国労働市場、税制、国土安全保障などを考慮し、学生ビザのまま就労可能なOPT(オプショナル・プラクティカル・トレーニング)制度を再評価する意向を示しています。

この件は、昨年11月にOPT見直しを提言した有力上院議員が、DHS長官からの回答書を公開したことで周知されました。現行制度上、学生ビザ保有者は卒業後12ヶ月間、STEM専攻の場合は最大36ヶ月間のフルタイム就労が可能です。

こうしたOPT利用者(2024~25年度:29万5000人)のほぼ半数を占めるのが、STEM志向の強いインド人留学生。国際教育プロバイダー「INTO」の統計によると、米国修士号を取得したインド人留学生は、OPT制度を活用することで10年以上も早く学位取得費用を回収できることが判明しています。

副編集長 城

仮に、OPTの厳格化が進行すれば、典型的なインド人留学生にとって資金面の難題が浮上するのは避けられないでしょう

出典リスト

オランダの学部留学生が3年連続で減少、中長期的な減少予測も新人材戦略の成否が

Universities of The Netherlands(UNL)が発表したデータによると、オランダ学士課程の2025~26年度新規留学生は、前年比で3.6%落ち込み、3年連続の減少が続くことが明らかになりました。さらに長期的な展望として、教育文化科学省は「今後10年で大学生は10%程度減り続けるだろう」と推計しています。

オランダは2025年6月まで続いた連立政権の下、12億ユーロの高等教育予算削減や英語学位プログラムの縮小など、国際化への逆風となる方針を相次いで採用。

その影響は最新データも示す通りですが、UNL要職のヴァンデンベルグ氏は「新政権が掲げる人材戦略が正しく機能することで、効果的な人材誘致を実現可能」と期待感を表明しています。

副編集長 城

一方、世界では伝統的な留学先への関心が低下しつつあり、蘭政府主導の取り組み次第で留学需要がV字回復する道も残されていそうです

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英国調査、校内スマホ使用取り締まりに週100時間以上を消費、教員業務圧迫に懸念

オンラインジャーナル「BMJ Mental Health」に投稿された共同研究によると、英国の中等学校において、スマートフォン規制のために週平均100時間以上(フルタイム職員3名相当の労力)が費やされていることが明らかになりました。

調査対象20校のうち、「電源を切って原則使用を禁じる制限型」は13校、「休み時間や昼食時に使用を認める許容型」は7校と差異は見られますが、前者は週平均102時間、後者は週平均108時間を記録しており、ルールの厳格さに関わらずスマホ使用の管理自体に多大な負担を伴うことが示唆されています。

教育団体の責任者らは「生徒の集中力低下やスマホ回収時のトラブルも含め、危機的な状況に達している」と表明。より厳格な法定禁止措置への移行や、保管場所を整備する資金援助など本格的な政府側の関与を求めています。

副編集長 城

研究著者の1人は、「法定禁止が実現しても、教職員の負担がどの程度解消されるのかは未知数」と慎重な見方を示しています

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学習課題を代理完了するAIツールの衝撃リリース、即時停止も教育界に物議醸す

2月中旬にスタートアップ企業Companionがリリースした「Einstein AI」は、既存の教育システムを大胆に挑発し、業界全体に未曾有の議論を呼び起こしつつあります。

同社CEO、22才のPaliwal氏が開発した最新ツールは、Canvasアカウントへのアクセス権と引き換えに、学生に代わって講義を視聴し、ボードに意見を書き込み、課題を書き上げて提出するという、完全なデジタル代理人としてバックグラウンドで機能します。

こうした「学生が寝ていても学位取得可能な」ツールの存在は、公開直後から強い批判に晒され、2月26日時点でサービス自体は停止されたようです。

専門家は、「教育的且つ倫理的な意味合いを一切無視した技術運用」と捉え、学習プロセスが消え去り、教育現場での信頼関係が成立しなくなるシナリオを警戒しています。

副編集長 城

技術開発とそれを監視・制御する側の駆け引きは続きそうですが、究極的にはオンライン依存の学力評価は限界を迎えそうな気もします

出典リスト

Weekly Picks では、教育政策、評価制度、AI、留学生市場など、世界の学びをめぐる変化を「ニュース」ではなく、教育の前提条件として整理しています。

こうした知見を、学校運営や教育設計、意思決定にどのように活かせるのかを考えたい方は、こちらのページもご覧ください。

世界の教育と日本をつなぐ
“確かな窓”でありたい
Weekly Picks 執筆・監修/ 城 圭一郎

教育メディア「グローバルエデュ」副編集長。国際教育・進路支援を中心に、世界の教育システムや最新動向を日本の家庭にわかりやすく届ける記事を多数執筆・編集。これまでに手がけた記事は500本超。正確な情報と多角的な視点で、進路選択と学びの可能性を広げるメディアづくりに取り組んでいる。

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