海外進学Q&A|英語資格編
英検・TOEFL・IELTS・Duolingoってどう違うの?
それぞれ特徴や目的が異なります。
英検は日本独自の試験で、国内でも評価されやすく、準1級以上は海外大学にも認められることがあります。TOEFLとIELTSは国際的な英語力試験で、海外大学出願ではこれらのスコアが必須になる場合が多いです。
Duolingo English Testは比較的新しいオンライン試験で、自宅で受験でき、費用も安く、結果が速く出ることから注目を集めています。
アメリカ・カナダなどの一部大学で採用されていますが、全大学で認められているわけではないので、志望校の要件を確認することが大切です。
- IELTS初受験の方向けの対策法は、IELTS完全ガイドで詳しく説明しています
- TOEFLのスコアアップのコツについては、TOEFL iBT攻略法をお読みください
- 英検についての日程・入試活用・攻略法などは、英検完全ガイドで確認してください

CEFRって何?スコア換算はどう見る?
CEFR(セファール)は、ヨーロッパで定められた「言語運用能力の国際的な指標」で、A1〜C2までの6段階に分かれています。
英検やTOEFL、IELTSなどのスコアは、CEFRに換算して比較できます。
たとえば、英検準1級・TOEFL iBT 72〜94・IELTS 6.0〜6.5はすべて「B2レベル」に相当。CEFRで見ることで、試験ごとの難易度や目標の共通認識が得られ、戦略的に試験を選ぶ判断材料になります。

海外大学ではどの資格が評価されるの?
基本的に、TOEFL iBTまたはIELTS Academicのスコアが評価対象です。
これらは英語圏の大学が正式な出願条件として指定していることが多く、出願要件に「TOEFL iBT 80点以上」や「IELTS 6.5以上」など具体的な基準が示されます。
ただし、一部の国や大学では英検準1級以上を認めるケースもあります。志望校の公式サイトで最新情報を確認し、必要な試験を明確にしましょう。
英語資格を評価しない大学もある?
一部の海外大学では、出願に際して英語資格の提出を免除する制度(英語圏での就学歴ありなど)を設けている場合もありますが、多くの大学では何らかの英語スコ出が求められます。
国内大学でも、一般入試では資格を活用できない場合があります。ただし、評価されないから無意味ということではなく、学習の証明・自己PR・学びの自信として十分に活用できます。
TOEFLとIELTS、どっちを受けるべき?
どちらも出願には有効ですが、志望校や自分の得意分野によって選びましょう。

TOEFLはパソコンでの受験で、リスニングやスピーキングのスピードが速めなのが特徴。IELTSはペーパーベースまたはPC受験が選べ、スピーキングは人との対面式です。
アメリカの大学志望ならTOEFL、イギリスやオーストラリアならIELTSが多い傾向ですが、最近はどちらも併用可能な大学が増えています。

IELTSのGeneralとAcademicの違いは?
IELTSには2種類あり、Academicは大学・大学院などの教育機関への出願を想定した内容、Generalは就労・移住など実生活に近い内容です。
海外大学への進学を目指す場合は必ず「IELTS Academic」を選びましょう。リスニングとスピーキングは共通ですが、リーディングとライティングの出題形式が異なります。
志望校がどちらを求めているかを事前に確認することが大切です。
スコアをどう出願に活用すればいい?
まずは志望校ごとのスコア提出方法を確認しましょう。
海外大学では、TOEFLやIELTSの「公式スコア送付」が必須の場合が多く、出願時に大学指定のコードを入力して送信します。国内では、英検などの証明書やスコアシートを出願書類に添付する形になります。
どちらにせよ、「英語力を証明するツール」として最大限活用するには、自己紹介や志望理由書にスコア取得の過程や学びの姿勢も織り込むと効果的です。
海外大の出願要件に「最低スコア」ってどれくらい?
大学や学部によりますが、一般的にはTOEFL iBTで80点〜100点、IELTSで6.0〜7.0が必要とされます。
名門大学や専門性の高い学部では、より高いスコアが求められることもあります。出願前に公式サイトで最新のスコア要件を確認し、自分の英語力と照らし合わせながら目標を定めましょう。ギリギリのスコアより、少し余裕のある得点を目指すと安心です。
スコアには有効期限があるって本当?
はい、本当です。TOEFLとIELTSには通常「2年間」の有効期限が設定されています。出願時にスコアが期限切れになっていると受理されない場合もあるため、受験のタイミングには注意が必要です。
一方、英検には明確な有効期限はありませんが、一部の大学では「◯年以内の取得」が求められることもあるので、志望校の要件を確認しましょう。
スコア提出に使う「公式送付」ってどうやるの?
TOEFLやIELTSでは、試験実施団体から直接大学にスコアを送ってもらう「公式スコア送付」が求められる場合が多いです。出願時に大学の「機関コード(institution code)」を指定して申し込みを行います。
スコアの送付には数日〜数週間かかることがあるため、出願締切の2〜3週間前には手続きを済ませるのが安全です。早めの準備が成功の鍵になります。
高校生でどのくらいのスコアが必要?
多くの海外大学では、TOEFL iBTで80〜100点、IIELTSで6.0〜7.0が目安とされています。
これは英語圏の授業を無理なく受けられるレベルとされており、英検でいうと準1級〜1級に相当します。進学先や学部によって求められるスコアは異なるため、志望校の条件を必ず確認しましょう。
国内推薦を考える場合も、英検準1級以上が評価対象になるケースが多いです。
中学生のうちに受けておくと有利?
はい、有利です。中学生の段階で英検2級〜準1級程度の力があると、高校でのTOEFLやIELTS対策にスムーズに入れます。
また、早いうちに英語の4技能に触れておくことで、進路選択の幅が広がるだけでなく、探究活動や国際交流にも積極的に関われるようになります。
将来の出願に向けた「貯金」として、英語資格に取り組むのは非常に有意義です。
留学経験がなくても高スコアは取れる?
はい、十分に可能です。実際、TOEFLやIELTSの高スコア保持者の多くは、日本国内で独学や塾・オンライン講座などを活用して対策しています。
重要なのは、英語を“学問”としてだけでなく、“運用する言語”として意識すること。
日々の英語読書・動画視聴・ライティング練習・模擬面接などを通じて、本番に近い形でアウトプットの機会を増やすことで、スコアは着実に伸びます。
どのくらいの頻度で受験すべき?
目標スコアに到達するまで、2〜3ヵ月おきに受験するのが一般的です。とくにTOEFLやIELTSは出願締切との兼ね合いがあるため、逆算して試験日程を組む必要があります。
また、1回目は試験形式に慣れる“トライアル”と考え、2回目以降に本格的なスコア獲得を目指すケースも多いです。模試や予備受験をうまく活用すると、精神的にも余裕が持てます。
国内総合選抜・推薦でも英語資格は活かせる?
はい、多くの国内大学でも英語資格は加点要素や出願要件になります。たとえば、英検準1級以上やTOEFL iBT 80点以上、IELTS 6.0以上などが、総合型選抜(旧AO入試)で優遇されることがあります。
さらに、大学によっては英語試験が免除になったり、エッセイや面接でアピールポイントとして活用できるため、海外進学を見据えた準備が国内にも活きる好例です。
英検準1級は海外進学に使える?
はい、一部の大学では使えます。とくに日本の高校生向けに英検準1級や1級を出願資格として認定している海外大学もあります。ただし、英検は日本国内向けの試験なので、評価される国・大学が限られます。
TOEFLやIELTSと比較すると汎用性はやや劣るため、「まずは準1級を目標にして基礎を固め、そこからTOEFLやIELTSにステップアップする」という戦略が有効です。
英検準1級とTOEFL iBT 80点ってどちらが難しい?
性質が異なるため単純比較は難しいですが、英語圏の大学で学ぶための実践力という意味では、TOEFL iBTの方がよりアカデミックなスキルを求められます。
英検準1級は主にリーディング・ライティング・リスニング・面接の基礎力を測る日本向け試験で、TOEFLはすべて英語環境での処理力(講義理解・論述・会話)が必要です。準1級を取った後にTOEFL対策に移るのがスムーズです。
英検は面接もあるけど、海外の試験はどう?
英検の3級以上には面接があり、対面での受け答えが求められます。
一方、TOEFLのスピーキングはパソコンで録音形式、IELTSは試験官との対面式です。Duolingo English Testも録音・録画型で、自宅受験が可能です。
それぞれの形式に慣れる必要があるため、練習時は本番と同じ状況を想定してトレーニングするのが効果的です。面接の形式だけでなく、質問のタイプや制限時間も確認しておきましょう。
スピーキング対策ってどうすればいい?
スピーキングは「慣れ」と「構成力」の掛け算で伸びます。まずはスマホで自分の声を録音・録画してみることから始めましょう。
「思ったより話せない…」という実感こそ成長の第一歩。次に、TOEFLやIELTSなど試験形式に合わせて「結論 → 理由 → 具体例」の型で話す練習をすると、伝わる力がグッと上がります。
オンライン英会話やスピーキングアプリも有効ですが、録音→フィードバック→修正のサイクルを繰り返すことが何より大切。1日5分でも“話す習慣”を続けると、確実に力になります。
英語資格のスコアアップにはどれくらいかかる?
スコアアップの期間は個人差がありますが、目安としてTOEFL iBTで10点上げるには約100〜150時間の学習が必要といわれています。
とくにスピーキングとライティングは伸ばすのに時間がかかるため、計画的に対策を始めることが重要です。中長期的には日々の英語インプット・アウトプットの習慣化が鍵となります。
単なる“試験対策”ではなく、“言語運用力”を高める意識が大切です。
英語4技能をバランスよく伸ばすには?
4技能(読む・書く・聞く・話す)をバランスよく伸ばすには、目的別に練習を組み合わせるのが効果的です。たとえば、リーディングとリスニングは英語記事やポッドキャスト、スピーキングとライティングは日記・ディスカッション・模擬試験など。
週ごとに技能の重点を変えるなど、自分なりのルーティンを決めると無理なく継続できます。実際の試験形式を意識しながら練習することもポイントです。
高校の授業だけでは英語資格に対応できる?
学校の授業は基礎力の定着には役立ちますが、英語資格で求められるアカデミックな表現力や試験対応力には限界があります。
とくにTOEFLやIELTSでは、論理的なエッセイや講義の聴き取り、瞬発的なスピーキングが求められるため、プラスアルファの対策が必要です。英語の授業を土台にしつつ、外部教材やオンライン学習を活用することで、実戦力を効果的に伸ばせます。
英語資格が取れていない場合の他のアピール方法は?
スコアがまだ十分でない場合でも、課外活動や探究テーマ、国内外でのプレゼン経験、学校での成績、他言語学習の実績などが強みとして活かせます。
パーソナルエッセイやインタビューでは、「スコア以上に伝えたいこと」が評価されることも多く、学ぶ意欲や将来像が明確であれば補完可能です。
もちろん英語力強化は継続しつつ、全体のバランスで魅力を伝える工夫が大切です。
親として子どもの英語学習をどう支えればいい?
大切なのは「結果よりも過程を見守る姿勢」です。スコアに一喜一憂せず、子どもが英語を使って何を感じたか、どんな変化があったかに目を向けて声をかけてあげましょう。
教材の選定や環境整備、英語を使う場の提供(映画、読書、海外の人との交流など)も有効です。なにより、“英語=試験”という見方ではなく、“世界とつながるツール”として捉える価値観を家庭内で共有していくことが、長い目で見た英語力育成につながります。
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