IELTSは、海外大学進学や国際的な進路を考える学生にとって、多くの大学・機関が採用している4技能試験です。
本ガイドでは、試験のしくみ・スコアの読み方・英検やTOEFLとの違い・目標設定・学習方法・受験手続き まで、必要な情報を一つにまとめています。
海外進学を検討する方や、英語力を体系的に伸ばしたい方が “何から始めればいいか” を一望できる構成です。
Chapter 1|IELTSとは何か
IIELTS(International English Language Testing System)は、英国・オーストラリア・カナダなど140カ国以上で採用されている国際的な英語4技能試験です。
リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能を0.0〜9.0のバンドスコアで評価し、その平均が総合スコアとなります。
IELTSの種類(Academic / General)
エデュコさんAcademic(海外大学進学向け)と General Training(就労・移住向け)の2種類があり、日本の高校生はほぼすべて Academic を受験します
IELTS・TOEFL・英検の位置づけ
海外進学で利用されるIELTS・TOEFL、日本国内で利用される英検は、目的も評価方法も大きく異なります。
| 試験 | 主催 | 主な用途 | 形式 | スピーキング | 有効期限 |
|---|---|---|---|---|---|
| IELTS | ケンブリッジ英語機構 / British Council / IDP | 海外大学出願・移住 | CBT / ペーパー | 試験官と1対1 | 2年 |
| TOEFL iBT | ETS | 海外大学出願 | CBT | 録音形式 | 2年 |
| 英検 | 日本英語検定協会 | 国内入試・英語力証明 | 会場受験 / S-CBT | 面接官と対面 | 期限なし |
IELTSは「対面スピーキング」で説明力や一貫性が評価される点が特徴です。
👉 英検・IELTS・TOEFL、どれを選ぶ?──”進路別”最適試験の選び方
英検とIELTSの違いを理解する
英検を取得済みの高校生がIELTSに挑戦する場合、試験形式や評価基準の違いを理解しておくことが重要です。
英検とIELTSの主な違い
- -評価方法:合否制 vs スコア制 –
- スピーキング:面接官との対面 vs 試験官との1対1対話 –
- 有効期限:なし vs 2年間 – 用途:国内重視 vs 国際基準
CEFRとの対応
IELTSが世界的に評価されている理由の一つが、CEFR(セファール)という国際的な英語力指標に完全準拠している点にあります。
CEFRはA1からC2までの6段階で語学力を示す指標で、ヨーロッパを中心に教育・企業の場で広く使われています。



IELTSスコアはこのCEFRと明確に対応しており、5.0~5.5はB1(中級)、6.0~6.5はB2(上級前)、7.0以上はC1(高度な運用域)として認識されます
そのため、大学や機関が「IELTS 6.5以上」などと基準を設定するとき、世界共通の理解が可能になります。
高校生がIELTSを受験する意義
IELTSは海外大学の出願要件として広く利用されていますが、近年は国内大学でもIELTSスコアを活用する入試方式が増えています。
国際教養系学部や総合型選抜では、英語4技能を測る国際資格としてIELTSを採用する大学が目立つようになりました。
もう一つの大きな意義は、IELTSが「英語を使って学ぶ」力を測る試験であることです。
リーディングでは大学レベルの内容を要約し、ライティングでは意見構築やデータ分析が求められます。スピーキングは対面形式で行われ、即興で自分の考えをまとめる力が問われます。



大学進学後に必要となるコミュニケーションや文章構成力を、受験準備の段階から身につけられる点は大きな魅力です
さらに、英検準1級を取得した高校生が次に挑戦すべきステップとしてIELTSは相性が良く、英語力を“世界基準”で可視化する指標となります。
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国内進学・海外進学のどちらにも備えられるため、将来の選択肢を広げる上で有効な資格といえます。
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Chapter 2|IELTSの試験形式
試験は4技能で構成される
IELTSはリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能を評価する試験で、総合的な英語運用力を測ることを目的としています。
リスニングからライティングまでは連続で行われ、スピーキングのみ別日程になる場合があります。所要時間は全体で約2時間45分です。
紙受験とコンピューター受験の違い
試験は紙ベースとコンピューター受験の2種類があり、どちらも出題内容や採点基準は同じです。近年は予約の取りやすさやスコア返却の早さから、コンピューター受験を選ぶ受験者が増えています。
各技能で問われる力
リスニングでは多様なアクセントや状況に対応できる理解力が必要です。リーディングは学術的な長文が中心で、論旨の読み取りや要約力が問われます。
ライティングはデータの説明と意見論述の二つの課題から成り、構成力や論理性が重視されます。スピーキングは試験官との対話形式で行われ、即興で考えをまとめる力が評価されます。
出題傾向の変化
近年の傾向として、ライティングではデータの比較や推移を正確に記述する能力、スピーキングでは自分の考えを具体例とともに展開する「説明力」がより重視されるようになりました。
IELTSは英語の知識量よりも、英語を使って何ができるかを測定する試験である点が特徴です。
Chapter 3|IELTSスコアの仕組み|CEFR・英検・TOEFL換算表と日本人平均
IELTSのスコアはどのように決まるのか
IELTSは、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能それぞれを 0.0〜9.0 の9段階で評価します。



0.5刻みで採点され、4技能の平均が総合スコア(Overall Band Score)となります。どの技能が大きく足を引っ張るかで総合スコアが変わるため、学習では「弱点の把握」が非常に重要になります
4技能の評価基準はすべて公開されており、どの項目が得点につながるかが明確です。特にライティングとスピーキングでは、内容の一貫性や論理性、語彙の幅などが細かく評価されます。
CEFRに基づく評価だから進路で使いやすい
IELTSのスコアは、国際的な言語能力指標である CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に沿って設計されています。
そのため、国内大学・海外大学のどちらでも「スコアの意味」が共通理解されやすく、進路の比較や出願条件の確認がスムーズにできます。
たとえば、IELTS 6.0〜6.5 は CEFR の B2 に対応し、多くの海外大学がこのレベルを入学基準として採用しています。
IELTS 7.0 以上は C1 と位置づけられ、学術的な読み書きがスムーズにこなせるレベルと評価されます。
進路によって求められるスコアは大きく変わる
国内大学の総合型選抜では 5.5〜6.0 が基準として利用されることが多く、国際系学部では 6.0 を明確な出願条件に設定する大学も増えています。
海外大学では、学部課程で 6.0〜6.5、専門性の高い分野では 7.0 以上を求められる場合があります。
どのスコアを目指すべきかは、進路と現在の英語力の両方から逆算して考えることが大切です。
IELTSスコアの仕組みとCEFR・英検・TOEFLとの比較
IELTSは4技能を0.0〜9.0(0.5刻み)で評価し、その平均が総合スコアとなります。国際基準であるCEFRに対応しているため、英検・TOEFLとの比較がしやすいのが特徴です。
CEFR/英検/IELTS/TOEFLの対応表
| レベル | 想定レベル感・目安 | 英検 | IELTS | TOEFL iBT |
|---|---|---|---|---|
| C2 | 最難関大学レベル | 1級に余裕で合格 | 8.5〜9.0 | 114〜120 |
| C1 | 難関大学推奨レベル | 1級 | 7.0〜8.0 | 95〜113 |
| B2 | 一般的な大学入学基準 | 準1級〜1級 | 5.5〜6.5 | 72〜94 |
| B1 | 条件付き入学(英語サポート付き) | 2級〜準1級 | 4.0〜5.0 | 42〜71 |
CEFR対応の全体像を詳しく知りたい場合は、👉 CEFR完全ガイド も参照してください。
スコアが示すのは「英語力」だけではない
IELTSは、英語の知識量よりも「英語を使って何ができるか」を測定する試験です。長文読解の正確さや論理的な文章構成、即興で説明する力など、大学で必要とされる学習スキルがそのまま評価対象になります。
そのため、スコアを目標にするだけでなく、「そのスコアが学習面で何を意味するか」を理解することが重要です。IELTSの学習過程そのものが、大学での学び方の準備につながります。
日本人の平均スコアと弱点の傾向(2024–2025年)
IELTS公式データによると、日本の受験者の多くは 5.5〜6.0 前後に分布しており、国際的に見ると英語を母語としない国の平均的なレンジに位置しています。レベル感としては、英検準1級の中間層に相当します。
以下は、2022年と2024–25年のスコアを比較した日本人受験者の平均値です(アカデミック・モジュール)。
| スキル | 2022年 | 2024-25年 | 変化 |
|---|---|---|---|
| Listening | 6.00 | 5.99 | -0.01 |
| Reading | 6.10 | 5.93 | -0.17 |
| Writing | 5.70 | 5.65 | -0.05 |
| Speaking | 5.50 | 5.47 | -0.03 |
| Overall | 5.90 | 5.82 | -0.08 |
このデータから、日本人受験者は「読み・聞き」に比べて、「書く・話す」といったアウトプット技能でスコアが伸びにくい傾向が続いていることが分かります。
とくにライティングとスピーキングの弱さは、国内の英語教育だけでは補いにくい部分であり、多くの高校生や学習者がIELTS対策で苦戦する理由のひとつです。
👉 AIで学ぶ力を育てる|IELTS × AI活用:スピーキング・ライティング強化法
Chapter 4|国内大学でのIELTS活用
総合型選抜での採用が拡大している
IELTSは国内大学の総合型選抜や国際系学部での活用が広がっています。英語4技能を実践的に測定できる点が評価され、出願資格として 5.5〜6.0 を求める大学も増加しています。
👉 海外進学Q&A|英語資格編 – 英検・TOEFL・IELTSどれが有利?
英語外部試験としての信頼性
IELTSはライティングとスピーキングが対面評価で行われるため、大学側は「英語で授業を受け、議論やレポートに対応できるか」を判断しやすくなります。
国際的な基準に基づく評価であることも、国内大学がIELTSを採用する理由の一つです。
国際系大学でのIELTS活用事例
国内の国際系大学では、以下のような形でIELTSスコアが活用されています。
👉 国際基督教大学(ICU)|TOEFL/IELTS・英検・入試要件]
👉 法政大学GIS|TOEFL/IELTS/英検スコア・入試要件
入学後にも役立つ資格
海外留学プログラムへの参加条件や、大学内の英語クラスのレベル分けにIELTSスコアを利用する学部もあります。
入学前だけでなく、大学での学びにつながる資格としてIELTSを位置づける大学が増えています。
将来の選択肢を広げるツールとして
英検との併用によって国内外どちらの進路にも対応しやすくなるため、高校生がIELTSを学ぶ意義は年々高まっています。IELTSの学習過程で得られる読解力や論理的な書き方は、どの進路に進んでも役立つ力です。
Chapter 5|海外大学進学におけるIELTSの位置づけ
世界各国の大学が採用する国際基準
IELTSは、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダをはじめ、多くの英語圏大学で広く採用されている英語資格です。学部レベルでは IELTS 6.0〜6.5 が一般的な出願基準とされ、学術的な英語運用力を判断するための基準として扱われています。
👉 海外大学進学完全ガイド | 6エリア別出願方法・英語力・申請書類
👉 カナダ大学進学ガイド2026 | 世界トップクラスの学びを実現しよう
英語を母語としない学生を受け入れる際に、どの大学でも共通して「授業についていくための最低基準」を確認する必要があります。その際に、CEFR に準拠した IELTS のスコアは、大学側にとって評価しやすい指標となっています。
学問分野によるスコアの違い
大学が求めるスコアは学問分野によって異なります。文学・社会科学などの分野では 6.0 程度 を基準とする大学が多く、ビジネス・理工系では 6.5 を設定している場合が一般的です。
医療系・専門職課程では、授業内容が高度であるため 7.0 以上 が求められることもあります。
こうした違いは、大学が想定する「授業で必要な英語力」に合わせて設定されており、受講する学術分野の性質が大きく影響します。
CEFR準拠の評価が信頼される理由
IELTSは CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)と直接対応しており、大学側はスコアが示す能力を正確に読み取ることができます。
例として、IELTS 6.5 は CEFR B2 に相当し、「大学での学習に必要な基礎的英語運用力を備えている」という共通認識があります。
国や大学が異なっても、CEFR を軸として評価できるため、出願者の英語力を公平に判断できる点が採用の大きな理由です。
大学での学びにつながるIELTS準備
IELTSの学習過程では、講義の聞き取り、学術論文の読解、論理的に意見を書く力、即興で説明する力など、大学で不可欠な要素を総合的に鍛えます。
スコア取得そのものが「大学で必要な基礎を整えるトレーニング」になるため、海外進学を目指す高校生にとって欠かせないステップとなっています。
実際に、日本でも IELTS 6.0〜7.0 を取得して海外大学に進学するケースは年々増えており、英語力が進路の選択肢を広げる重要な鍵になっています。
海外大学進学に必要なIELTSスコア
海外大学では、以下のスコア帯が出願基準としてよく採用されています。
- 6.0〜6.5(CEFR B2〜C1):一般的な大学の出願ライン
- 7.0以上:難関大学・大学院で求められる
- 5.5〜6.0:語学留学・提携校プログラム基準
CEFRに準拠した評価であるため、大学側は「6.5=一定の学術英語力」と判断しやすい点が採用の広がりにつながっています。
IELTSスコア帯の目安
| スコア帯 | レベルの目安 | 想定される進路 |
|---|---|---|
| 5.5〜6.0 | CEFR B1〜B2 | 語学留学・海外提携校プログラム |
| 6.0〜6.5 | CEFR B2〜C1 | 一般的な海外大学の出願ライン |
| 7.0〜7.5 | CEFR C1 | トップ大学・大学院進学レベル |
| 8.0以上 | CEFR C1〜C2 | 高度なアカデミック英語運用者 |
自分が進学したい国・大学・学部の条件を確認したうえで、「必要スコア」から逆算する学習計画を立てることが、最短での目標達成につながります。
海外で学ぶための土台づくりとしてのIELTS
IELTSは出願資格としてだけではなく、大学での学習そのものを支える英語力を測る試験です。授業への参加、レポート作成、ディスカッションなど、大学生活に直結する力を育てることができ、進学後のギャップを小さくします。
海外大学を目指す受験生にとって、IELTSの学習は「合格のための手段」であると同時に、「海外で学び続けるための準備期間」でもあります。



この観点を押さえることで、受験勉強としてのIELTSにとどまらず、進路に直結する学びとして取り組めるようになります
Chapter 6|IELTS勉強法|スコア別・期間別の効果的学習法
IELTSで確実に成果を出すためには、単に勉強時間を増やすのではなく、試験形式への理解、語彙力の底上げ、そして英語で考える習慣づくりが重要になります。



とくに高校生の場合、学校生活と両立しながら学習を継続できる環境を整えることが、スコア向上への大きな鍵になります
ここでは、IELTS学習の全体像を整理しつつ、最初の一歩から継続のコツまで、体系的に取り組むための方法をまとめます。
現状の英語力を正しく把握する
学習を始めるうえで、まず大切なのは現在の英語力を正しく知ることです。英検や学校の成績では測れない部分がIELTSには多くあるため、実際の問題形式に触れ、自分がどの技能でつまずきやすいのかを確認します。
とくにライティングとスピーキングは、学校の授業だけでは鍛えづらい技能です。早い段階からTask 1・Task 2 の構成や評価基準、スピーキングの話し方の流れを知っておくことで、必要な準備が明確になります。
学習計画は「期間 × 目標スコア」で変わる
短期間でスコアを伸ばしたい場合と、半年〜1年かけて総合力を上げたい場合では、効果的なアプローチが大きく異なります。
短期では弱点の集中対策が有効ですが、長期では語彙力や読解力、英語で考える力といった基礎的な能力の積み上げがスコアに反映されます。
一般的に、英検準1級レベルから IELTS 6.5 を狙う場合、半年〜1年ほど継続して学ぶことが多く、目標スコアを定めることで学習の優先順位も自然と整理されます。
👉 IELTS対策は短期集中? 1ヶ月からの期間別勉強法と学習時間
実践形式のアウトプットが伸びにつながる
IELTSの特徴は、4技能すべてで「使える英語力」が問われる点です。特にリーディングやリスニングは独学でも伸ばしやすい一方、ライティングとスピーキングはフィードバックがあるかどうかで成長速度が大きく変わります。
以下のような練習を積み重ねることで、試験本番でも安定したアウトプットができるようになります。
- ライティング:構成テンプレートを使いながら、定期的に添削を受ける
- スピーキング:短い意見でも声に出す習慣をつくる
- リーディング:段落ごとの要点をつかむ読み方を身につける
- リスニング:英国・豪州・北米など複数アクセントに触れる
実際の試験に近い形式で練習するほど、弱点が明確になり、改善が早く進みます。
各スコアレベル別の詳細な勉強法はこちら
継続できる学習環境を整える
IELTSは短期記憶に頼る試験ではなく、毎日の積み重ねが必要です。特に高校生は、定期試験、部活動、学校行事などで学習リズムが乱れやすいため、「生活の中に英語を組み込む仕組み」を作ることが重要です。
学習コミュニティやオンライン講座の活用、週に1度の振り返り習慣、アプリでの基礎トレーニングなど、継続できる環境が整っていると学習が止まりにくくなります。
高校生のためのIELTS学習法
効果を出すためのポイントは次の3点です。
1. 目標スコアを設定する
最初の到達ラインは 5.5〜6.0(CEFR B2)。
2. 過去問で形式をつかむ
Cambridge IELTS を使用して出題傾向と時間配分に慣れることが重要です。
3. 英語で考える習慣をつくる
TED・BBCなどを活用し、英語で理解・要約する習慣を日常に組み込みます。ライティング・スピーキングは添削や講座と併用すると伸びやすい技能です。
教材とリソースの活用
IELTS対策の中心になるのは、公式問題集と実践的な教材です。語彙や文法の補強教材を併用しながら、アカデミックな英文に触れる習慣を整えることで、試験全体の理解が深まります。
オンライン教材やアプリは短時間学習に適しており、通学時間などのすき間で取り入れることで学習量を確保できます。
とくライティングとスピーキングは、専門家の添削や指導を受けることで精度が上がりやすく、短期間でのスコア向上に効果的です。
総合的に見ると
IELTS学習の本質は「英語力を総合的に伸ばし、その成果を試験で表現する準備を整えること」にあります。
試験対策だけでなく、海外大学での学びに必要な力を育てる時間として捉えることで、学習の意義がより鮮明になります。
目標スコアを定め、形式を理解し、継続的な英語環境を整える。この三つが揃うと、スコアは安定して伸びやすくなります。
Chapter 7|IELTSの受験方法と申し込みの流れ
IELTSは全国主要都市で年間通して実施され、オンラインで申し込みができます。
- 形式:Academic/General、CBT/ペーパー
- 申し込み:IDP・British Council・英検協会の公式サイトから
- 受験料:約27,500円
- 返却:CBTは数日〜1週間、ペーパーは10〜13日
- 有効期限:2年
当日は、リスニング→リーディング→ライティングを連続受験し、スピーキングは同日または前後の日程で実施されます。
試験当日の流れ
受験するパート(順番は固定)
- リスニング(30分)
- リーディング(60分)
- ライティング(60分)
→ この3技能は 休憩なしで連続 で実施
スピーキング試験
- 試験官と 1対1 の面接形式
- 同日または前後数日に実施される
- 本人確認・セキュリティチェックが厳格なので、早めの到着が必須
受験は「英語で学ぶ準備」を整えるプロセス
IELTSは「英語力を測る試験」であると同時に、大学で学ぶための基礎スキルが身についているかを確認する指標でもあります。
- 長文を読む力
- 論理的に書く力
- 講義を理解する力
- 相手に説明する力
これらを鍛える過程そのものが、海外進学に直結した準備になります。
Chapter 8|IELTSで海外進学をかなえた先輩たち
いずれも、継続・英語で考える習慣・アウトプット量が成果につながっています。各体験談への内部リンクを一覧で配置できます。
英検からIELTSへのステップアップ事例
まとめ:先輩たちの共通点
IELTSスコアは確かに重要ですが、それ以上に大切なのは次の2点です。
- 英語で考え、英語で発信する習慣をつくること
- 進学先から逆算して、必要スコアに向けて学び方を調整すること



先輩たちは、英語を「受験のため」ではなく、「未来をひらく道具」として捉えていました。この視点こそが、彼らを世界へ後押しした力になっています
Chapter 9|技能別攻略法(Reading/Listening/Writing/Speaking)
Reading:論旨をつかむ読み方が求められる
IELTSのリーディングは、内容理解だけでなく、要点の整理や論旨の把握が求められます。長文の構造に注目しながら読み進めることで、設問に対応しやすくなります。語彙力が問われる場面も多いため、アカデミック分野の単語に触れる習慣をつくることが有効です。
Listening:多様な英語を聞き取る力を養う
リスニングでは、英国・豪州・北米など、さまざまなアクセントの英語に対応する必要があります。話者の意図や背景を理解しながら聞く練習を続けることで、実際の試験でも対応しやすくなります。設問形式に慣れることも得点につながる要素です。
Writing:構成力と論理性が評価される
ライティングは、多くの受験者が苦手とする技能です。Task 1 ではデータの変化や特徴を正確に整理し、Task 2 では明確な主張と理由づけが求められます。文章の構成をあらかじめ身につけておくことで、試験中の負担が大きく減ります。添削を受けながら書く量を増やすことが、スコア向上に直結します。
Speaking:即興で考えをまとめる力が問われる
スピーキングは、対面形式で試験官と会話するスタイルです。正確さよりも、「問いに対してどれだけ適切に説明できるか」が評価の中心になります。日常的に英語で話す習慣をつくり、テーマに対して自分の意見を述べる練習を継続することが重要です。
技能別のより詳しい攻略法
- Reading攻略の詳細:IELTS 6.5リーディング攻略法
- Listening攻略の詳細:IELTS 6.5リスニング攻略法
- Writing攻略の詳細:IELTS 6.5ライティング攻略法
- Speaking攻略の詳細:IELTS 6.5スピーキング攻略法
Chapter 10|IELTS学習で使われる教材とリソース
公式問題集の活用が基本になる
IELTS対策の中心となる教材は、公式問題集です。出題形式や採点基準を最も正確に反映しているため、試験の全体像をつかむうえで欠かせません。過去問を繰り返し解くことで、自分の弱点や時間配分の感覚がつかめるようになります。
語彙・文法の補強教材も必要になる
スコアを伸ばすには、語彙力と文法の基礎が不可欠です。アカデミック分野で頻出する単語を学び、文章の構造を理解しやすくすることで、Reading や Writing の得点が安定します。日常的に英文に触れる習慣をつくることで、Listening でも内容が把握しやすくなります。
学習アプリやオンライン教材の活用
オンライン教材や学習アプリは、スキマ時間に学習を進めるのに役立ちます。特に語彙学習やリスニングの練習は、短時間の積み重ねで効果が出やすいため、こうしたツールを組み合わせることで学習効率を高められます。
添削サービスや講座が効果を高める
Writing と Speaking は、専門家のフィードバックがあるかどうかで伸び方が大きく変わります。自己流では気づきにくい弱点を修正するためにも、添削サービスやオンライン講座を活用することで、短期間でのスコアアップが期待できます。
Chapter 11|学習を継続したい人のためのサポート
学習を一人で続けるのが難しい場合は、適度にフィードバックを受けられる環境をつくることも効果的です。特にライティングとスピーキングは、自分では気づきにくい癖や改善点が多いため、専門家の添削や定期的なアウトプット機会があると成長が加速します。
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