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TOEFL受験&活用ガイド2026|海外進学・国内大学入試に役立つ最新情報まとめ

TOEFL iBTは、世界200ヵ国・13,000以上の教育機関で認定され、国内でも425の大学・大学院が導入している国際的な英語試験です。海外進学を目指す人にとってはもちろん、国内大学入試でも活用が進んでおり、グローバルに通用する英語力を証明する代表的な資格として位置づけられています。

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この記事では、TOEFL iBTの基本や最新の試験形式、海外大学・国内大学で求められるスコア要件、効率的な学習法やセクション別の対策ポイントをまとめています

また、申込み方法や受験形式の選び方、2025年時点の最新統計データや制度変更についても整理しているので、これから受験を検討している方が必要な情報を一通り把握できる内容になっています。

Contents

TOEFLとは ― 世界標準の英語力証明試験

TOEFLは、1964年の開始から60年以上にわたって世界中の教育機関に採用され続けている、代表的な英語力証明試験です。

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なぜこれほど長く信頼を集めてきたのか──その背景には、「世界基準の評価軸」として確立された測定方法があります

TOEFL(Test of English as a Foreign Language)の概要

TOEFLは、アメリカのETS(Educational Testing Service)が開発・運営する、英語を母語としない人のための英語能力試験です。1964年の初実施以来、海外大学へ進学する学生が英語力を証明するための試験として広く使われ、現在も世界的なスタンダードとして位置づけられています。

2025年時点では、世界200ヵ国・11,500以上の教育機関で認定され、年間受験者数は世界で約72万人、日本で約8万人に達します。

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現在の主流はコンピュータ受験方式のTOEFL iBTで、世界中で同じ基準のスコアが利用されています

TOEFL iBTの特徴

TOEFL iBTは、大学レベルの学習に必要な英語力を総合的に測定することを目的としています。Reading、Listening、Speaking、Writingの4技能がそれぞれ30点満点で評価され、合計120点でスコアが算出されます。

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なお、2026年からは1〜6のバンドスコアも併記される予定です

特徴としてまず挙げられるのは、アカデミック英語に特化している点です。

社会科学、自然科学、歴史・文化など、実際の大学授業で扱われるトピックが多く出題されるため、単なる英語力だけでなく「英語で学ぶ力」が問われます。2026年の新形式では、文化的バイアスを抑えた公平性の高いトピック設計がさらに重視されます。

2026年1月21日〜 新形式のポイント

TOEFL iBTは2026年1月から形式が刷新され、より受験しやすく、効果的に能力を測定する試験へと進化します。

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試験時間は従来の約2時間から約90分へ短縮され、リーディングとリスニングではアダプティブ方式が導入されます。

これは回答内容に応じて問題の難易度が変わる仕組みで、より正確な能力測定が可能になります。

また、4つのセクションすべてでタスク内容や出題方法に変更が加わり、今後の対策では「新形式への理解」が必須となります。

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国内・海外を問わず、英語力の目安はCEFRで確認できます。👉 英語力の目安をCEFRでチェック

TOEFL iBT試験形式・レベル対応

TOEFL iBTは、2023年7月に試験時間が約2時間へ短縮されるなどの変更が行われましたが、2026年1月21日からはさらに大幅なリニューアルが予定されています。

新形式では、6点満点のバンドスコアが追加されるほか、受験者のパフォーマンスに応じて問題の難易度や設問数が変化するアダプティブ方式が一部のセクションで採用されます。

ここでは、現行の試験構成と2026年1月以降の新形式の違いを整理し、国際標準であるCEFRとの対応関係もあわせて、受験前に押さえておきたい試験仕様をわかりやすく解説します。

現行試験構成(2023年7月26日〜)

スクロールできます
セクション問題数・形式試験時間配点
Reading2パッセージ・20問35分30点
Listening28問36分30点
SpeakingIndependent Task×1問
Integrated Task×3問
16分30点
WritingIntegrated Task×1問
Academic Discussion Task×1問
29分30点
合計約2時間120点

新形式試験構成(2026年1月21日~)

スクロールできます
セクション問題数・形式試験時間配点
【Reading】
・Complete the Words
・Read in Daily Life
・Read an Academic Text
35~48問約27分30点
【Listening】
・Listen and Choose a Response
・Listen to a Conversation
・Listen to an Announcement
・Listen to an Academic Talk
35~45問約27分30点
【Writing】
・Building a Sentence
・Write an Email
・Write for an Academic
・Discussion
12問約23分30点
【Speaking】
・Listen and Report
・Take an Interview
11問約8分30点
合計約90分120点(バンドスコア6点)

CEFRレベルとの対照表

国際標準であるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)との対応関係についても、2026年1月から導入されるバンドスコアとあわせて確認しておくことが重要です。

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バンドスコアは1〜6の6段階で示され、従来の120点スコアに加えて、英語力の位置づけがより直感的に理解しやすくなります

スクロールできます
CEFRバンドスコアReadingListeningWritingSpeakingトータルスコア
C2629-3028-3029-3028-30114-120
C15.527-2826-2727-2827107-113
524-2622-2524-2625-2695-106
B24.522-2320-2121-2323-2486-94
418-2117-1917-2020-2272-85
B13.512-1713-1615-1618-1958-71
36-119-1213-1416-1744-57
A22.54-56-810-1213-1534-43
234-55-911-1224-33
A11.522-33-65-912-23
10-10-10-20-40-11

TOEFL iBTのスコアは、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のレベルにおおよそ対応しており、2026年から導入されるバンドスコア(1〜6)とあわせて英語力の位置づけを確認できます。

B2レベル(72〜94点/バンド4〜4.5)は、一般的な海外大学で求められる水準で、英語での大学授業についていく力があると判断されます。

C1レベル(95〜113点/バンド5〜5.5)は、難関大学や大学院で学ぶための十分な英語力を示し、アカデミックな場面で高度な理解・表現ができるレベルです。

C2レベル(114〜120点/バンド6)は、ネイティブスピーカーに近い運用能力があるとされ、専門的な学習や研究でも高いパフォーマンスが期待できる水準です。

海外大学で必要なTOEFLスコア

「どの大学が100点前後を求めるのか」「80点台でも出願できる大学はあるのか」──海外進学を目指す受験生にとって、スコア要件は最も気になるポイントのひとつです。

アイビーリーグのような難関校から、より現実的に狙いやすい大学まで幅広く紹介し、自分の目標スコアを設定する際の参考になるようまとめています。

世界トップ大学のスコア要件(2025年版)

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大学名TOEFL iBT要求スコアTHE世界大学ランキング2025
ケンブリッジ大学(英)110(各セクション25)5位
ハーバード大学(米)任意提出3位
スタンフォード大学(米)任意提出6位
イェール大学(米)10010位
マサチューセッツ工科大学(米)1002位
UCバークレー(米)80(100が好ましい)8位
UCLA(米)9018位
トロント大学(カナダ)8921位
メルボルン大学(豪)7939位

進学先を検討する際に参考になる世界大学ランキング(THE・QS・日本版TOP50)の比較は、こちらの記事でチェックできます。
👉 【2025–2026年最新版】世界大学ランキング比較

レベル別の進学可能校の目安

TOEFL iBTで100点以上を取得している場合は、アイビーリーグを含む世界最難関大学への出願が可能になります。競争率の高いプログラムにも挑戦できる水準で、英語力としてはトップクラスといえるレベルです。

TOEFL iBTが80〜99点の層は、アメリカの人気州立大学や、カナダ・オーストラリアの上位大学への出願要件を満たすケースが多く、多くの学部プログラムで現実的に合格を狙うことができます。

TOEFL iBTが61〜79点の場合は、コミュニティカレッジを経由して4年制大学に編入するルートが選択肢になります。また、条件付き入学(Pathway Program)を活用して、まず英語コースから大学進学を目指すプランも可能です。

国内大学入試でのTOEFL活用状況

「TOEFLで東大に入れる?」という問いに対する答えはYESです。2025年度には約425の大学・大学院が英語外部検定を導入しており、TOEFLスコアは国内難関大学の入試において、これまで以上に強い武器になっています。

推薦入試やAO入試での提出、一般入試での優遇措置など、活用の幅も大きく広がっています。

2025年度英語外部検定利用状況

英語外部検定の導入数は年々増加しており、2025年度は425の大学・大学院が活用しています。

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全大学の60.2%が何らかの形で英語外部検定を利用し、とくに私立大学の一般選抜での活用が急速に広がっています

国内難関大学のTOEFL活用例

国立大学

  • 東京大学(学校推薦型選抜):医学部で100点以上。他学部はスコア指定なし
  • 京都大学(特色入試):農学部食品生物科学科80点以上、資源生物科学科61点以上。他学部はスコア指定なし
  • 大阪大学(総合型選抜・学校推薦型選抜):医学部・歯学部72点以上、工学部80点以上。他学部はスコア指定なし

私立大学

  • 早稲田大学:国際教養学部、文化構想学部、文学部の一部で活用。優遇措置あり
  • 慶應義塾大学:法学部FIT入試、経済学部PEARL入試での出願要件、AO入試での任意提出資料
  • 上智大学:英語外部試験利用入試で幅広く採用(学部学科試験・共通テスト併用方式)

活用パターン

大学による使い方は多様ですが、主に以下の4パターンに整理できます。

  1. 出願要件:最低スコアをクリアすると出願資格を獲得
  2. 得点換算:TOEFLスコアを入試得点として換算
  3. 英語試験免除:一定スコア以上で英語試験が免除
  4. 加点要素:総合評価での加点や優遇措置

合格のコツは、各大学が定める最低スコアより「+10点」を目標にすると、選考で有利になります。

効果的なTOEFL学習法・対策戦略

TOEFLは「5点上げるのに約100時間必要」とも言われる試験で、限られた時間の中で成果を出すためには、正しい戦略と学習順序が欠かせません。

ここでは、現在のレベルを踏まえたアプローチから、各セクションの具体的な対策まで、実践で使える学習法を体系的に整理します。無駄のない学習で、目標スコア達成を支えていきましょう。

基本学習ステップ

まず最初に行いたいのが、現状把握とゴール設定です。無料練習テストで現在のスコアを確認し、志望校が求める基準スコアとの差を明確にします。その上で、学習期間とスケジュールを決めていくと軸がぶれません。

次に、基礎力の強化を行います。語彙力はTOEFL専用の単語集を使って6,000〜8,000語レベルまで引き上げ、文法は高校レベルを完全に理解しておくことが理想です。リスニングについては、アメリカ英語特有の音のつながり(リンキングや弱音化)への慣れが欠かせません。

そのうえで、セクション別の対策に進みます。以下では各セクションの特徴と攻略ポイントを整理します。

出題内容

TOEFLのリーディングでは、700語程度のアカデミックなパッセージが2本出題されます。分野は自然科学・社会科学・芸術・文学など幅広く、大学レベルの内容が中心です。

攻略ポイント

読解力を上げるためには、1分間に200語以上を読む速読力があるとスムーズに解き進められます。また、文脈から未知語を推測する力や、段落構造(主題文と支持文のつながり)を把握する力も重要です。

学習時間の目安

TOEFLでは、一般的にスコアを5点上げるために約100時間の学習が必要とされています。現在のスコアから目標スコアまでの距離を把握し、必要時間を逆算しておくことが、効率的な学習計画づくりの第一歩です。

例えば、40点から100点を目指す場合は60点アップとなり、必要な学習時間は約1,200時間になります。これを2年間で達成したい場合、週に必要な学習時間は約12.5時間が目安です。

効率的な学習計画

無理なく続けられるスケジュールとしては、平日にまとまった学習時間を確保しつつ、休日で少し余裕をつくる配分がおすすめです。

  • 平日:2時間 × 5日 = 10時間
  • 休日:2.5時間 × 2日 = 5時間

このスケジュールで、週15.5時間を学習に充てることができ、目標達成に向けて余裕を持ったペースで進められます。

受験形式と申込み方法

TOEFLは複数の受験形式があり、「会場受験と自宅受験のどちらを選ぶべきか?」という悩みを持つ受験者も少なくありません。

2025年は受験料の一部減額や、自宅受験(Home Edition)の大幅改善など、受験環境がアップデートされました。「いつ申し込むべきか」「どの会場が快適か」といった実践的な疑問にも役立つ情報をまとめています。

2025年受験形式一覧

1. TOEFL iBT(会場受験)

全国のテストセンターで実施され、土日を中心に月4〜8回開催されます。最も一般的で信頼性の高い受験形式で、多くの受験者が利用しています。

2. TOEFL iBT Home Edition(自宅受験)

自宅のパソコンから24時間いつでも受験できる形式です。2025年5月30日にシステムが刷新され、操作性や安定性が大きく改善されています。評価基準やスコアは会場受験と同じで、正式なTOEFL iBTとして扱われます。

3. TOEFL Essentials(自宅受験のみ)

90分で受験できる低コスト(120ドル)の簡易版試験です。一部大学で認定されていますが、今後採用校が拡大していく見込みです。

※ただし、自宅受験形式のTOEFLを対象外とする大学も多くあるため、出願先の最新情報を必ず確認しておきましょう。

申込み手順

TOEFLの受験申込みは、いくつかのステップに沿って進めることでスムーズに行えます。ここでは、初めての方でも迷わず手続きできるよう、必要な準備をわかりやすくまとめました。

STEP 1 ETSアカウント作成

まずはETS公式サイトでアカウントを登録します。登録時にはパスポート情報を正確に入力することが重要です。ここで誤りがあると受験当日にトラブルになる可能性があるため、必ず確認しておきましょう。

STEP 2 試験日程・会場選択

希望する地域の空き状況を確認し、受験日を選びます。人気の日程は早めに埋まるため、第2希望・第3希望まで準備しておくと安心です。

STEP 3 受験料支払い

受験料は以下のとおりです。

  • 通常申込:195ドル(2025年4月1日から50ドル減額/試験7日前まで申込可)
  • 直前申込:235ドル(試験2日前まで)

支払い方法はクレジットカードまたはPayPalに対応しています。

STEP 4 身分証明書の確認

受験には有効期限内のパスポートが必須です。なお、受験票の印刷は不要で、登録情報はすべてオンライン上で確認できます。

2025年TOEFL最新動向まとめ

TOEFLを取り巻く環境は、ここ数年で大きく変化しています。2025年には受験料が50ドル減額され、自宅受験(Home Edition)のシステムが大幅に改善されるなど、受験者にとってメリットの大きいアップデートが続いています。さらに2026年には試験形式そのものが刷新される予定で、今後の学習計画にも影響を与える重要な動きが注目されています。

制度変更のポイントをまとめましたので、受験準備の際にぜひ参考にしてください。変化をしっかりキャッチしておくことが、TOEFL攻略の大きなアドバンテージになります。

制度変更・アップデート情報

2025年4月1日〜
受験料が245ドルから195ドルへと50ドル減額されました。より多くの受験者に機会を提供することを目的とした措置です。

2025年5月30日〜
Home Editionの受験システムが大幅に刷新され、監督システムの安定性や操作性が向上しました。AIを活用した本人確認の導入により、チェックインもスムーズになっています。

2026年1月21日〜
TOEFL iBTは次のような大きな変化を迎えます。

  • CEFRに対応した1~6のバンドスコアを採用
  • 各セクションの出題形式が変更
  • 試験時間が約90分に短縮
  • スコアは受験後72時間以内に受け取り可能
  • 無料版を含む学習サポート教材が拡充

これらの変更により、より正確で柔軟な英語力評価が可能になると期待されています。

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