海外高校留学という選択肢
国内インター以外に海外高校留学(奨学金で費用大幅削減可能)も検討されてはいかがでしょうか。
日本のインターナショナルスクールとは?
インターナショナルスクールとは、おもに英語で授業を行い、国際的な教育カリキュラムを提供する教育機関です。
日本国内には現在約100〜150校のインターナショナルスクールが存在し、そのうち各種学校として都道府県の認可を受けているのは約30校程度、さらに文部科学大臣が高校相当として指定しているスクールは約40校となっています
インターナショナルスクールの特徴
インターナショナルスクールとは、法令上明確な定義はありませんが、所在する国または地域に在住の外国人をおもな対象として教育を行う施設として考えられています。日本においては、おもに以下の特徴を持つ学校を指します。
- 多言語教育:英語を主言語としつつ、日本語や第三外国語も学習
- 国際的カリキュラム:国際バカロレア(IB)、ケンブリッジ式、アメリカ式等
- 多様性重視:さまざまな国籍・文化背景を持つ生徒が在籍
- 探究型学習:暗記より思考力・創造力を重視した教育

インター校は「英語ができるようになる学校」ではなく、「英語で学ぶ学校」であることを理解しておくことが重要です。入学前にある程度の英語力が求められることがほとんどです
一般的な私立学校との違い
インターナショナルスクール | 私立学校 | |
---|---|---|
授業言語 | 主に英語 | 日本語 |
カリキュラム | IB・ケンブリッジ・アメリカ式等 | 学習指導要領準拠 |
年間学費 | 150万円〜350万円 | 50万円〜150万円 |
進学先 | 海外大学・国内大学(国際学部系等) | 主に国内大学 |
国際バカロレア(IB)認定校について
国際バカロレア(International Baccalaureate: IB)は、世界共通の大学入学資格プログラムです。
日本国内には現在約260校のIB認定校・候補校があり、英語でIBを学ぶインターナショナルスクールはもちろん、私立や公立などの一条校では日本語でもIB DPを取得することができます。
IBプログラムの特徴
- PYP(初等教育プログラム):3-12歳対象
- MYP(中等教育プログラム):11-16歳対象
- DP(ディプロマプログラム):16-19歳対象
- CP(キャリア関連プログラム):16-19歳対象
地域別主要校一覧
全国のインターナショナルスクールは地域によって特色が大きく異なります。
東京都内には約30校が集中しており、続いて神奈川県、関西圏にも多数の学校があります。各地域の代表的な学校の特徴、設立年、カリキュラム、学費等の基本情報をまとめました。



学校選びの第一歩として、お住まいの地域または通学可能な範囲の学校情報をご確認ください
東京エリア
品川インターナショナルスクール(SIS)
- 所在地:品川に2キャンパス
- 設立:2007年
- カリキュラム:国際バカロレア(PYP、MYP、DP)
- 対象:3歳〜高等部
- 年間学費:G6〜G10で約220万円+諸費用
- 特徴:IB一貫校
- 生徒数:約500名
- 国籍構成:40ヵ国以上
#IB認定校, #都心アクセス良好, #40ヵ国国籍
※ 詳細は品川インター個別記事をご参照ください


アオバジャパン・インターナショナルスクール(AOBA)
- 所在地:光が丘(練馬区)・目黒区・文京区
- 設立:1976年
- カリキュラム:国際バカロレア(PYP、MYP、DP)
- 対象:1才半~G12(高3)
- 年間学費:G6~G12で約250万円
- 特徴:IB一貫校
- 国籍構成:30ヵ国以上
#IB全プログラム, 独自GLD資格, 1.5歳〜18歳対象
※ 詳細はアオバ個別記事をご参照ください


ローラス・インターナショナルスクール・オブ・サイエンス
STEM教育を軸に据えた、日本で数少ないサイエンス系インターナショナルスクール。
- 所在地:東京都港区(初中高等部)+都内と川崎に8校
- 設立:2001年(前身校)
- カリキュラム:英国式、STEAM特化
- 対象:1歳半〜高等部
- 年間学費:1,970,000円~2,480,000円(初等部~高等部)
- 特徴:サイエンス・テクノロジー重視
- 生徒数:約1500名(都内9校合計)
- 国籍構成:日本人多めだが多国籍構成
#STEM特化, #ケンブリッジ式, #港区芝
※ 詳細はローラス個別記事をご参照ください


UIA International School of Tokyo
- 所在地:江東区・木場
- 設立:2010年(タトゥワインターナショナルスクールとして)
- カリキュラム:ケンブリッジ式
- 対象:3才~G12(高3)
- 年間学費:(G11~G12)/175万4500円~184万8000円
- 特徴:日本人受け入れ積極的
- 生徒数:約600名
- 国籍構成:30ヵ国以上
#ケンブリッジ式, #30ヵ国国籍, #コスパ良好
※ 詳細はUIA個別記事をご参照ください


関西エリア
OWIS大阪(ワンワールドインターナショナルスクール)
- 所在地:大阪府大阪市
- 設立:2023年
- カリキュラム:IBカリキュラム
- 対象:3才~G7(G12まで拡張予定)
- 年間学費:(G6~G7)/171万3000円
- 特徴:日本人受け入れ積極的
- 国籍構成:要確認
#IB候補校, #AEP充実, #3歳〜G12
※ 詳細はOWIS個別記事をご参照ください


その他地域・海外選択肢
国内その他地域
- 東北インターナショナルスクール(宮城)
- 福岡インターナショナルスクール(福岡)
- 沖縄インターナショナルスクール(沖縄)
- 北海道インターナショナルスクール(北海道)
海外選択肢(ボーディングスクール)
- マレーシア:エプソムカレッジ など
- タイ:ラグビースクール・タイランド など
- シンガポール:UWCシンガポール など
- フィリピン:SMEAG Global school など
選び方完全ガイド
カリキュラムで選ぶ
国際バカロレア(IB)
- 世界共通の大学入学資格
- 批判的思考力重視
- 多言語教育
- コミュニティサービス必須
適している家庭:海外大学進学希望、多様性重視利
※ 詳細は国際バカロレア解説記事をご参照ください


ケンブリッジ式
- IGCSE/A-Level取得可能
- 専門分野の深い学習
- 伝統的な教育スタイル
- 英国大学進学に有利
適している家庭:英国大学志望、専門性重視
※ 詳細はケンブリッジ式カリキュラム解説記事をご参照ください


アメリカ式
- AP(Advanced Placement)コース
- 幅広い選択科目
- 課外活動重視
- 米国大学進学に有利
適している家庭:米国大学志望、総合力重視AP・SAT対応、アメリカの大学進学向け
立地・通学で選ぶ
小学生は片道45分以内、中高生は1時間以内が理想的です。



長時間通学は学習時間や睡眠時間に影響するため慎重に検討しましょう
通学手段 | メリット | デメリット | 適用学年 |
---|---|---|---|
スクールバス | 安全、保護者負担軽減 | 時間の制約、追加費用 | 全学年 |
電車通学 | 時間の融通、自立性向上 | 安全面の不安 | 中学生以上 |
保護者送迎 | 最も安全 | 保護者の負担大 | 小学生中心 |
学校選択チェックポイント
教育面
- カリキュラムの種類と認定状況
- 教師の質と国籍バランス
- クラスサイズと個別対応
- 日本語教育の充実度
環境面
- 生徒の国籍構成
- 学校施設の充実度
- 課外活動の選択肢
- 保護者コミュニティの雰囲気
学費比較(2025年最新)
インターナショナルスクールの学費は学校により大きく異なり、年間150万円から400万円程度の幅があります。
授業料以外にも入学金、施設費、教材費などさまざまな費用が発生するため、総教育費を正確に把握することが重要です。また、奨学金制度や兄弟割引制度を設けている学校もあります。



ここでは主要校の詳細な費用比較と、家計への影響を最小限に抑える方法をご紹介します
学校名 | 幼稚部 | 小学部 | 中学部 | 高等部 | 地域 |
---|---|---|---|---|---|
品川インター | 220万円 | 235万円 | 237万円 | 237万円 | 東京 |
アオバジャパン | 191万円 | 233万円 | 265万円 | 265万円 | 東京 |
ローラス | 197万円 | 230万円 | 245万円 | 248万円 | 東京 |
UIA東京 | 99万円 | 120万円 | 133万円 | 175万円 | 東京 |
OWIS大阪 | 180万円 | 200万円 | 220万円 | 240万円 | 大阪 |
初年度のみの費用
- 入学金:30万〜50万円
- 登録料:5万〜10万円
- 保証金:20万〜40万円(卒業時返還)
- 制服代:5万〜10万円
- 教材費:3万〜8万円
年間継続費用
- 施設維持費:20万〜40万円
- スクールバス:15万〜30万円
- 給食費:8万〜15万円
- 課外活動費:5万〜20万円
- 修学旅行積立:10万〜25万円
費用対効果の考え方
長期的な投資として考える:インターナショナルスクールの教育費は高額ですが、将来の海外大学進学、グローバル人材としてのキャリア形成を考えると、長期的な投資価値があります。
教育費準備のアドバイス
段階的な費用準備プラン
- 幼稚部入学前(0-3歳):年間100万円の積立で初期費用を準備
- 小学部進学時(6歳):学資保険・教育ローンの検討開始
- 中高等部(12-18歳):海外大学進学費用も含めた総合的な計画
カリキュラム別詳細解説
インターナショナルスクールの最大の特徴は、多様で革新的なカリキュラムです。国際バカロレア(IB)、英国式、米国式など、各校が採用するプログラムによって教育内容や進路選択肢が大きく異なります。
STEAM教育、多言語教育、グローバル・シチズンシップ教育など、21世紀型スキルの育成に重点を置いた教育が展開されています。子どもの適性や将来の目標に合ったカリキュラム選択が成功の鍵となります。
国際バカロレア(IB)プログラム
世界159の国と地域で実施される国際的な教育プログラム。批判的思考力と国際的視野を育成します。
PYP
対象:3-12歳(幼稚園-小学6年生)
- 振り返りの習慣化
- 探究型学習の基礎づくり
- 6つの教科横断的テーマ
- 概念的理解の重視
- アクション(行動)の奨励
MYP
対象:11-16歳(中学1年生-高校1年生)
- 8つの教科グループ
- 個人的・社会的プロジェクト
- コミュニティサービス
- 学際的な学習
- ATL(学習スキル)の発達
DP
対象:16-19歳(高校2-3年生)
- 世界共通の大学入学資格
- 6つの教科グループから選択
- 知の理論(TOK)
- 課題論文(Extended Essay)
- 創造性・活動・奉仕(CAS)
主要実施校:品川インター、アオバジャパン、K インター 等
CP(キャリア関連プログラム)
対象:16-19歳(職業教育志向)
- 職業関連の学習
- DPコースの履修
- CPコア(4つの構成要素)
- 実践的なスキル習得
- 大学・職業への橋渡し
アメリカ式・イギリス式カリキュラムの違い
項目 | アメリカ式 | イギリス式 |
---|---|---|
教育理念 | 多様性重視、全人教育 | 伝統と革新の融合 |
評価制度 | GPA制、標準テスト | IGCSE、A-Level |
科目選択 | 幅広い選択科目 | 専門分野の深い学習 |
課外活動 | スポーツ・芸術重視 | ハウスシステム |
大学進学 | 米国・カナダ大学に有利 |
日本語教育の取り組み
多くのインターナショナルスクールでは、日本在住という特性を活かし、日本語教育にも力を入れています。ただし、学校によって日本語教育の方針や時間数は大きく異なります。
母語維持型
- 週5-8時間の日本語授業
- 日本の国語教育に準拠
第二言語型
- 週2-4時間の日本語授業
- コミュニケーション重視
文化学習型
- 週1-2時間の文化学習
- 書道、茶道、日本史など
STEAM教育の実施状況
STEAM教育とは:Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)を統合した教育手法で、21世紀型スキルの育成を目指します。
ローラス(STEAM特化校)
- 専用のSTEAMラボ完備
- ロボティクス・プログラミング
- 3Dプリンター活用授業
- デザイン思考の育成
- 企業連携プロジェクト
一般的なSTEAM教育
- プロジェクトベース学習
- 問題解決型アプローチ
- 創造性と批判的思考
- 協働学習の重視
- 実社会との連携
課外活動・クラブ活動
代表的な課外活動プログラム
スポーツ系
- サッカー
- バスケットボール
- 水泳
- テニス
- 陸上競技
芸術系
- オーケストラ
- 合唱団
- 演劇
- 美術
- ダンス
学術系
- 模擬国連
- ディベート
- 数学オリンピック
- 科学クラブ
- 文学クラブ
年齢別・目的別おすすめ校
幼児期(3-5歳):言語習得重視
おすすめ校
- アオバジャパン目黒キャンパス – 年齢別クラス編成
- 品川インター – バランスの良い国籍比
- ローラス各校 – STEAM的アプローチ
重視ポイント
- 遊びベースの学習
- ネイティブ教師との接触
- 日本語サポート体制
小学生期(6-11歳):探究学習重視
おすすめ校
- ローラス – プロジェクト型STEM学習
- アオバ光が丘 – 探究サイクル重視
- UIA東京 – 多様な国籍環境
重視ポイント
- PYPカリキュラムの充実
- 創造性を伸ばす環境
- 基礎学力の定着
中学生期(12-14歳):進路設計重視
おすすめ校
- 品川インター – IB MYP実施
- UIA東京 – IGCSE準備
- OWIS大阪 – AEP充実
重視ポイント
- 高校準備カリキュラム
- 進路指導の充実
- リーダーシップ育成
高校生期(15-18歳):大学進学実績重視
おすすめ校
- アオバ文京 – IB DP + GLD
- 品川インター – IB DP準備中
- UIA東京 – A Level対応
重視ポイント
- 大学進学実績
- 国際資格取得
- 進路サポート体制
入学までの完全ロードマップ
入学準備タイムライン
12ヵ月前:情報収集・学校選定
各校の特徴調査、オープンスクール参加、家族での話し合い
9ヵ月前:英語力強化開始
ESL準備、英語環境の構築、基礎力向上
6ヵ月前:出願書類準備
成績証明書、推薦状、健康診断書等の準備
3ヵ月前:出願・試験対策
入学試験対策、面接練習、最終準備
英語力レベル別準備期間
初級レベル
12-18ヵ月の準備期間推奨
中級レベル
6-12ヵ月の準備期間推奨
上級レベル
3-6ヵ月の準備期間推奨
必要書類チェックリスト
- 出願書類(英文)
- 成績証明書(過去2年分)
- 推薦状(担任・校長)
- 健康診断書
- パスポートコピー
- 予防接種記録
よくある質問FAQ
卒業後の進路
海外大学進学
主要進学先
- アメリカ:ハーバード、スタンフォード、MIT等
- イギリス:オックスフォード、ケンブリッジ、LSE等
- カナダ:トロント大学、UBC等
- オーストラリア:ANU、メルボルン大学等
必要な準備
- IB、A Level、AP等の国際資格
- TOEFL、IELTS等の英語試験
- SAT、ACT(アメリカの場合)
- 課外活動・ボランティア経験
国内大学進学
主要進学先
- 国際系:ICU、上智、早稲田SILS等
- 総合大学:慶應、早稲田、東大等
- 専門分野:医学部、理工系等
入試制度
- 帰国子女特別入試
- 総合型選抜(AO入試)
- IB・A Level特別入試
- 一般入試(要対策)
学校見学・体験のすすめ
インターナショナルスクール選びにおいて、実際に学校を訪問し、教育環境や雰囲気を肌で感じることは非常に重要です。
見学のポイント
- 授業の様子(生徒の参加度)
- 教師と生徒の関係性
- 施設・設備の充実度
- 生徒の国籍バランス
質問すべき事項
- 入学条件と選考プロセス
- サポート体制(ESL等)
- 進学実績と進路指導
- 課外活動の選択肢
オープンスクール情報
春季(4-6月)
多くの学校で新年度オープンハウス開催
秋季(9-11月)
学園祭シーズン、学校の雰囲気を体感
随時
個別見学・説明会(要予約)
サマープログラム参加
お試し参加のメリット:
- 実際の教育スタイルを体験
- 子供の適性を確認
- 学校関係者との関係構築
- 入学前の準備として活用
※ 各校のサマースクール詳細記事もご参照ください
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