日本の英語力は大きく順位を下げる
「イー・エフ・エデュケーション・ファースト」(EF)は、「2021年度版EF EPI英語能力指数ランキング」を、2021年11月16日(火)に公開。
日本は順位を大きく下げ、112ヵ国中78位。アジア地域のランキングでも25ヵ国中13位で、アジア1位のシンガポールはもちろん、韓国や中国、ベトナムよりも下位という結果となりました。
「EF EPI英語能力指数」は、非英語圏の国・地域における英語能力を計測・追跡する指標として、2011年より毎年秋に公開。
この指数は、EFがオンラインで無料公開している英語力測定テスト「EF SET(エフセット)」の前年受験データを元に算出。その内訳は、5段階の英語能力レベルのほか「人材競争力指数」「人的資本指数」などの外部指標と英語能力指数の相関関係を考察した分析レポートから構成されています。
「EF EPI英語能力指数・2021年版」のランキング(一部抜粋)
- 1位…オランダ
- 2位…オーストリア
- 3位…デンマーク
- 4位…シンガポール
- 5位…ノルウェー
- 6位…ベルギー
- 7位…ポルトガル
- 8位…スウェーデン
- 9位…フィンランド
- 10位…クロアチア
- 37位…韓国
- 49位…中国
- 78位…日本
2021年版のポイントは下記の通りです。
- 日本のランキングは大きく順位を下げ112ヵ国中78位
- 業界間、職位間の英語能力の差は縮まる一方、職種間の差が顕著に
- 調査参加国は過去最多の112ヵ国・地域へ拡大
参加国の増加に伴い、日本の相対的順位が下落する傾向がより顕著に。2011年の調査開始以来初めて、日本の順位が下位3分の1のグループに入る結果となりました。
業種間の差は2012年以降、縮小傾向にあります。いっぽう、職種間の差を見ると、上位グループ(マーケティング、法務、経営戦略等)と下位グループ(事務職等)の差は縮小する傾向がなく、職種間の差が固定化しつつある傾向が見て取れました。
今回、コンゴ民主共和国、ガーナ、ハイチ、マダガスカル、モルドバ、モザンビーク、ソマリア、南スーダン、タンザニアを含む9ヵ国がはじめて調査対象に加えられ、調査規模は過去最多の112ヵ国・地域へと拡大しました。
2021年度は、参加国が増えたことで、日本人の英語能力が憂慮すべきものであることが露呈する結果となりました。国の施策、教育現場での英語教育の充実化はもちろん、個人レベルでの対策も必要となりそうです。
【2021年度版EF EPI英語能力指数ランキング】
- 調査元:イー・エフ・エデュケーション・ファースト
- 公開:2021年11月16日(火)
- 調査国:112ヵ国