バークリー音楽大学 | 最先端の音楽が学べる米国を代表する教育機関
「バークリー音楽大学 Berklee College of Music」は、世界に先駆けてジャズや現代アメリカ音楽を扱う専門教育を体系化させた、米国を代表する私立音楽大学です。
この大学のルーツは、音楽理論の先駆者ヨーゼフ・シリンガーの下で学んだローレンス・バークが、1945年にボストンの地に創設したSchillinger Houseにさかのぼります。
卒業生の活躍に伴い、Berklee School(1954年~)の名は世界的に広まり、1970年に大学として正式認可されたことで現行のBerklee College of Musicが誕生しました。
現代ポピュラー音楽の理論的メソッドを教授
大学では、クラシック音楽のみが扱われていた当時の常識を覆し、バークリーは現代ポピュラー音楽の理論的メソッドを教授する大学として先駆的地位を確立。
その独自性により世界中から若き才能が集う大規模な音楽大学へと発展し、今日も電子音楽やサウンドデザインを含めて先進的な音楽を学べる教育環境が充実しています。
現代音楽にフォーカスする大学の特色を反映し、バークリーはグラミー賞受賞歴のあるトップクラスのミュージシャンや音楽クリエーターを数多く輩出。
日本人のバークリー卒業生も、渡辺貞夫や小曽根真などジャズの第一人者と評される顔ぶれが揃っています。
ボストンにキャンパスがある都市型大学
キャンパスは、近隣に他の大学も集中するボストン市街地に位置し、ストリート沿いに複数の関連施設が建ち並ぶ典型的な都市型大学が形成されています。
バークリー音楽大学のGoogle Map
さまざまな楽器演奏に対応する専用ルームのほか、用途によって使いわけできるコンサートホールも備えており、現代音楽のバイタリティを肌で感じて生活するにはこの上ない環境です。
学生の4割近くが留学生
バークリー音楽大学には約5280名の学生が在籍し、そのうち留学生は36パーセント相当を占めています。
留学生の人種構成は、アジア系の61パーセントを筆頭に、白人系が25パーセント、ラテン系が13パーセントの割合で続きます。
ただし、アジア系留学生の大部分は最多数の中国、韓国、インドの出身者が占め、日本人学生は全体で25名が在籍するのみです。
バークリー音楽大学 概要
学費(2023~2024) | 5万270ドル | |
学生寮の有無 | あり(5ヵ所) | |
学生数 | 5280名(学部生) | |
所在地 | 1140 Boylston Street Boston, MA 02215 | |
設立 | 1945年(シリンガーハウスとして) | |
学期制 | 秋・春・夏のセメスター制 | |
Bachelor of Music | Black Music and Culture、Composition、Contemporary Writing and Production、Electric Production and Design、Film and Media Scoring、Game and Interactive Media Scoring、Independent Recording and Production、Jazz Composition、Music Business / Management、Music Education、Music Production and Engineering、Music Therapy、Performance、Professional Music、Songwriting | |
Bachelor of Arts | Music Industry Leadership and Innovation (演奏スキル・オーディション不要) |
バークリー音楽大学 | パフォーマンスからビジネスまで15の専攻を用意
バークリー音楽大学には、Bachelor of Music(音楽学士)の選択肢としてパフォーマンスから音楽ビジネスまでをカバーする15の専攻が設けられています。
出願時には専攻を指定する必要はなく、1年次は全員が必修となる「Core Music Curriculum」を履修。
バークリーの新入生は、習熟度テストの結果に応じて、それぞれのレベルに応じた必修クラスに割り当てられます。
Core Music Curriculum(1年次必修)
- Arranging
- Conducting
- Ear Training
- Harmony
- Tonal Harmony and Counterpoint
- Music Technology
- Performance
Bachelor of Musicの学生は、基本的に3rdセメスターをメドに在学中の専攻分野を確定。
プログラムによって、無条件で専攻できるケースもあれば、特定科目の履修歴や成績要件を満たすよう求められるケースもあります。
Bachelor of Musicにおけるおもな専攻
Music Production and Engineering
ツールやテクノロジーの急速な進歩を筆頭に、目覚ましい変化を遂げるレコーディング業界に適応し、音楽プロダクションの現場で多様かつ中心的な役割を担える人材を養成するプログラム。
Film and Media Scoring
映画をはじめテレビやゲームなどの魅力を引き出すためのBGMの作曲、編曲、指揮のノウハウを扱う、映像業界とも密接にリンクしたプログラム。
Electronic Production and Design
電子音響機器の操作法と、それを駆使した独創的な楽曲、音響、電子楽器の制作など、テクノロジーと融和した先進的な音楽ジャンルを学べるプログラム。
Music Therapy
音楽を通じ、人々の心身を回復させる治療法の理論や実践を学べるプログラム。臨床現場でのインターンや音楽や医療の専門家とのコラボレーションを交えて、音楽療法の最先端に触れる機会も充実。
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バークリー音楽大学 | 入学に必要な学力や英語力は?
バークリーは、合否基準となる成績要件は指定しておらず、約30分間のオーディションと面接により志願者を選抜する方針を強調しています(Bachelor of Music)。
さらに、高校在学中の成績は提出を求められますが、SATやACTのスコアは必要ありません。なお、バークリー合格者はGPA3.0以上の成績を満たすケースが多いと言われています。
面接の質疑応答事例
- バークリーで学ぶ準備と学習アプローチに対する理解度
- キャリアの目標
- 志望動機
- 志願者のバークリーに対する価値や貢献
オーディション項目事例
- 選択曲の演奏
- 即興伴奏
- 初見演奏
- 絶対音感のテスト
- ジャムセッション
※面接とオーディションは、回線速度や室内環境などの諸条件を満たせばオンラインで受けられる可能性があります
必要となる英語スコア
英語による学位プログラムではない出願者は、英語試験のスコアを提出するよう求められます。
各試験の推奨スコアは以下の通りです。
- TOEFL iBT 72以上
- IELTS 6.0以上
- Duolingo English Test 110以上
入試情報
合格率 | 61% |
合格者数 | 2969名(入学者1235名) |
出願期限 | 秋(9月)入学:11月1日(早期)/ 1月15日(通常)、春(1月)入学:7月1日、夏(5月)入学:12月1日 |
提出書類 | 高校の成績証明書(原則Credential Evaluationを通じて提出)、英語試験スコア(TOEFLなど)、ポートフォリオ(Bachelor of Artsのみ)、出願料150ドル |
世界最高峰の音楽大学