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Harrow International School Bangkok | タイ王室とも関係が深いハロウ
「Harrow International School Bangkok(ハロウインターナショナルスクール・バンコク)」は、英国名門ハロウスクールのアジア最初の姉妹校となった英国式ボーディングスクールです。
ザ・ナインの一角を占める英国本国のハロウスクールは、1572年にエリザベス女王の公認により設立された伝統的なエリート寄宿校。
歴史的に英国本校を卒業したタイ王室関係者が多いことから、バンコクがアジア最初の姉妹校の地に絞られた経緯もあるようです。
ハロウグループは、2024年現在、バンコク以外に北京、上海、香港、安比(日本)にも姉妹校を構えており、ザ・ナインのなかでもとくにアジア進出への積極的な姿勢を示しています
バンコク北部にあるキャンパス
Harrow Bangkokのキャンパスは、首都バンコクの北部、ドンムアン国際空港からクルマで15分程の距離に位置しています。
緑豊かな約35エーカーの敷地内はEarly YearsからSixth Formまでカテゴリ―別に使用エリアが区切られ、大学進学準備に最適化されたRayleigh Sixth Form Centreなど、多様化するニーズに合わせて施設拡張にも積極的です。
同じくキャンパス内のBoarding Villageには、9才以上が対象となる4分類のボーディングハウスが揃い、世界レベルの屋根付きスポーツ施設やクリエイティブツールを備えた環境は、高品質な英国式教育を多方面から支えます。
Harrow International School Bangkok(ハロウインターナショナルスクール・バンコク)
校長 | James Murphy-O’Connor |
開校年 | 1998年 |
所在地 | 45 Soi Kosumruamchai 14 Kosumruamchai Rd Don Mueang Subdistrict Don Mueang District Bangkok 10210 |
対象 | 生後18ヵ月~18才 |
生徒数 | 約1600名 |
2023-2024年間授業料(Full) | 約224万円~403万円 |
年間寮費(Full) | 約217万円 |
入学金 | THB225,000(約92万円) |
申込期間 | 随時受付 |
Harrow International School Bangkok | 学べるカリキュラム
Harrow Bangkokでは、Early Years Foundation Stageより一貫して英国式カリキュラムに取り組みながら、生徒たちは以下のようなリーダーシップ精神に満ちた人材を目指します。
- コミュニティに対して積極的に貢献
- 思いやりとともに知性を活用
- 周囲と協同して問題を解決
- 創造的に問題を解決
- 物事を選択し決断できる
- 決意をもって難問と向き合う
Lower School – Early Years(18ヵ月~5才)
生後18ヵ月~5才の子供たちが対象となるLittle Lions Early Yearsセンターは、他の学年とは独立した一角にプレイルーム豊富な専用棟を構え、バランスいい人格形成につながる遊び主体の学習を充実させています。
さらに、以下のような4グループに区切り、記憶力・注意力・観察力などの学習スキル、比較対照・論理的思考などの認知スキル、サイエンスやコーデイングなど特定分野の知識も含め、年齢に応じた包括的な成長を促すカリキュラムを採用。
- Lion Cubs…生後18ヵ月~2才
- Pre-Nursery…2才~3才
- Nursery…3才~4才
- Reception…4才~5才
Lower School – Pre Prep(5才~10才)
5才~10才が対象となるPre-Prepのカリキュラムは、生徒たちが地球市民としての素養を高め、精神的幸福度も含めた健康的なライフスタイルに導かれるようデザインされています。
Pre Prepの学習科目は、以下の通りです。
- English
- Mathematics
- Science
- History
- Geography
- Art & Design
- Design & Technology
- PSHCE & Wellbeing curriculum
- Computing
- 中国語とタイ語(留学生用)
- Music
- PE
Upper School – Prep(6~8年生)
6~8年生が該当するPrepでは、High Performance Learningの哲学に基づき、失敗を重ねながらも、実践と内省を繰り返して目標達成に進んでいく学習姿勢を奨励。
リーダーシップを培う課外活動の幅も広くなり、学問的にも社会的にも感情的にも豊かさに富む学習者像およびリーダー像を目指します。
Upper School – Shell, Remove and Fifth Form(9年生〜11年生)
9年生(13才~)に該当するShellでは、読み書き、数学、ITスキルの向上に注力しながら、10~11年生の軸となるIGCSEコンテンツに早いタイミングから接することも可能です。
次学年のIGCSE科目履修に先立って、科目選択アドバイスと連動した分析テストも実施されます。
Remove(10年生)に入ると、必修のコア科目としてEnglish(第一言語または第二言語)、Mathematics、サイエンス分野の生物・物理・化学から少なくとも1科目を、11年生のIGCSE試験に向けて学習。
さらに、以下のIGCSE選択科目リストから最大6科目を追加履修できます。
Art and Design, Biology, Business Studies, Chemistry, Computer Science, Design and Technology, Drama, Economics, French, Geography, History, Information and Communication Technology (ICT), Japanese, Mandarin (First or as a Foreign Language), Music, Physical Education (PE), Physics, Religious Studies or Statistics.
Upper School – Sixth Form(12~13年生)
12~13年生のSixth Formでは、大学進学および将来キャリアの形成に向けて、A Levelカリキュラムの中から3~4科目を選んで学習。
同時に、12年生開始のタイミングから大学出願の準備を入念に進めていきます。
また、リサーチスキルを伸ばし、興味ある分野をしっかり探究できるEPQ(Extended Project Qualification)を修了する学生も多いです。
Accounting, Art and Design, Biology, Business Studies, Chemistry, Computer Science, Economics, English Literature, French, Geography, History, Japanese, Mandarin, Mathematics, Further Mathematics, Media Studies, Music, Physics, Psychology and Travel and Tourism
Harrow International School Bangkok | 学校生活について
年間スケジュールは、8月下旬~6月下旬までの3学期制を採用。
アカデミックイヤー(2024~2025年度)
- Term 1…2024年8月22日~12月13日(Half-Term休暇:10月14日~18日)
- Term 2…2025年1月6日~4月4日(Half-Term休暇:2月17~21日)
- Term 3…2025年4月21日~6月27日
4種類のボーディングスタイル
ボーディングハウスは、寮生全員が集うダイニングホール「The Hub」を中心に、Junior Girls house、West Acre(シニア女子寮)、The Grove(シニア男子寮)が隣接して建っています。
なお、年度により変わる可能性もありますが、ジュニア男子(Bradbys)はシニア男子と同じ建物で生活するようです。
Full Boarding(週6泊~)やWeekly Boarding(週5泊まで)以外に、宿泊なしで午後4時~寄宿生と同じアクティビティに参加可能なDay Boardingや、特定期間に宿泊できるTemporary Boardingなどフレキシブルな活用法にも対応しています。
また、寮生活を無料体験できるサービス(Trial Boarding)もあるようです。
充実したキャンパス内施設
キャンパス内は、多様なアクティビティやスポーツ競技会に対応可能な施設設備が充実。
高品質芝生のサッカー場、テニスコート6面、バスケットボールや陸上等の多目的フィールド、クライミングウォール、ダンススタジオなどが揃い、思い思いの放課後を過ごせる環境が整っています。
8割が地元タイの生徒
Harrow Bangkokの生徒構成は、約2割を外国人留学生が占めています。
世界35ヵ国から集う留学生に極端な偏りはないようですが、地元タイ出身の生徒が多いのは留意すべき事項です。
もっとも、日本人比率は約5パーセントと少ないことから、英語学習に支障が出るリスクはないでしょう。
ただし、留学生の多い環境を期待すると入学後に戸惑うことになるため、生徒構成の傾向を理解したうえで出願準備を進めましょう
部活などのアクティビティ
Harrow Bangkokは、毎日14時50分~最長17時を目処に幅広いアクティビティに取り組む時間を設けています。
Year 1以上の生徒は、週当たり1~4つのアクティビティに参加(ボーディング生は4つ)。
アクティビティは基本的に学期ごとにセッションがわかれ、全部で100種類以上を数えるオプションもシーズンによって変化します。
オーケストラ、コーラス、模擬国連、バスケットボール、サッカー、水泳、アーチェリー、ゴルフ、チェス、乗馬、ダンス、プログラミング、レゴ学習、チャリティークラブ
Harrow International School Bangkok | 学業成績と進路
IGCSEとA Levelの成績
生徒全員が、英国式資格試験に臨むHarrow Bangkokでは、IGCSEのA*評価が40%、A*~A評価が65%、A LevelのA*評価が43%、A*~A評価が69パーセントという優れた成果を達成しました(2022年度)。
6.5割が英国大学に進学
同年の進学実績では、65パーセントが英国の大学に進み、とくに3名がケンブリッジ大学、20名がロンドンのトップクラスの大学に進学。
そして、生徒の11パーセントが、スタンフォード大学やコロンビア大学を含む米国の大学を進路に選びました。さらに、第1志望の大学に合格した生徒は、高比率91パーセントを記録しています。
Harrow International School Bangkok | 学費や奨学金など
授業料(2023年~2024年度)
2023年~2024年度の授業料は以下の通りです。
学年グループ | 年間授業料(1バーツ=4.1円) |
Pre-Nursery(Half day) | THB487,500(約200万円) |
Pre-Nursery(Full day) | THB547,500(約224万円) |
Nursery(Half day) | THB577,400(約237万円) |
Nursery(Full day) | THB657,400(約270万円) |
Reception | THB671,900(約275万円) |
Year 1~Year 5 | THB782,200(約321万円) |
Year 6~Year 8 | THB864,800(約355万円) |
Year 9~Year 11 | THB951,000(約390万円) |
Year 12~Year 13 | THB982,400(約403万円) |
入学に伴う費用 | |
出願料 | THB5,000 |
入学金 | THB225,000(約92万円) |
デポジット(返金可) | 通学生THB200,000 / 寮生THB275,000 |
その他、通学生・寄宿生に関わらず、昼食とおやつは追加費用なしで提供されるほか、テキスト代も9年生までは無料です。制服代、放課後アクティビティ、学校行事の旅行、IGCSE受験料などは別途で費用負担が求められます。
寮費について
年間寮費は以下の通りです。
Weekly Boarding(最大5泊/週) | THB424,000(約174万円) |
Full Boarding(6泊~7泊/週) | THB530,200(約217万円) |
上記、ボーディング費用には、全ての食費、夕方の授業、土曜プログラムを含む各種アクティビティ、限定的な医療保険も含まれています。
幼児の保育費用
幼児(生後18ヵ月~30ヵ月)対象の保育セッションは、1回利用ごとに以下の費用がかかります。
親子グループ(2時間) | THB1,550/セッション(約6,350円) |
幼児のみグループ(Half day) | THB1,950/セッション(約7,995円) |
幼児のみグループ(Full day) | THB2,350/セッション(約9,635円) |
きょうだい割引
同時期に兄弟姉妹がHarrow Bangkokに在学する場合は、3人目には5パーセント、4人目には10パーセント、5人目には20パーセント、6人目には30パーセントの授業料および寮費のディスカウントが適用。
学費の一括払い割引
また、所定の期限までに年間学費を一括で支払った場合、1.5パーセントの年間払い割引が適用されます。
奨学金制度
学力や特定分野スキルが優秀な生徒に対しては、各種スカラシップも用意されています。
免除額や対象者の情報がやや不明瞭なので、詳細は必ず学校に問い合わせましょう。
- Academic Scholarship…面接を含む入学試験結果や過去の学業成績などが総合的に優れた生徒への学費割引特典
- Sixth Form Scholarship…おもにIGCSE試験結果に基づいて審査されるものの、Sixth Formから入学する生徒に金銭的特典はなし
- Creative & Performing Arts Scholarship…演劇、芸術、音楽分野が対象となり、ポートフォリオや実績資料の提出に加えて、実技披露が求められるケースも
- Sports Scholarship…全国レベルのスポーツ表彰キャリアを有する生徒が候補
Harrow International School Bangkok | 入学に必要な学力や英語力
必要となる英語力
入学のための英語力に明確な基準は示されていませんが、年齢に応じた英語力が求められると言及されています。
このことから、Early Yearsなど低年齢であれば、入学時の英語レベルは比較的許容されやすいでしょう。
逆に、Senior School以上の該当者であれば、年齢相応にシビアな基準で判断される可能性もあります。
Sixth Formでの基準
とくに、Sixth Formからの志願者(16才~)には、流暢な英語力に加えて、以下のような事項が期待されています。
- IGCSE試験で6科目相当の合格実績(評価B以上)
- 入試時の学力試験と面接で各部門の評価責任者に認められること
- 選択科目で良い成績を収めており、ASレベルで学ぼうとする科目についてはB評価以上を取得していること
- Sixth Formの精神を受け入れ、学校コミュニティに前向きに貢献する意志があること
試験内容
入試内容は、年齢カテゴリ―ごとに差はあるものの、基本的には英語試験・数学試験・面接によって構成されます。
また、低学年の場合は、クラス形式の選考が実施されることもあるようです。
受験方法
受験方法は、現地参加とオンラインいずれかのパターンを希望できます。
出願対象年齢と方法
入学願書は通年で提出できますが、主要な入学タイミングはSenior Schoolは13才、Sixth Formは16才に設定されています。
出願手続きは、以下のオンラインフォーム記入より進められます。
その際の提出資料として、出生証明書およびパスポートのコピー、直近の学業成績表(1学期分のみ)、12年生に出願する場合はIGCSE試験結果も必要です。
ガーディアン登録について
また、ボーディング生として入学する場合は、タイ国内に居住する保護者の登録(Guardianship)が義務化されています。
Guardian登録は実親以外も認められるようですが、以下のような条件が定められています。
- 25才以下は資格対象外
- タイ国内の居住者
- 学校から2時間以内の移動距離に居住
- 学校との円滑なコミュニケーションが可能な高度な英語力を有すること
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