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未来をつくる学びのカタチ #18 | フラとともに育った私が、ハワイで出会った「継承の精神」

未来をつくる学びのカタチ」は、みなさんの挑戦と成長を記録するシリーズです。海外体験、探究活動、地域貢献──さまざまなフィールドで、自分の問いを深め、行動した中高生たち。

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3歳からフラを続けてきた高校生が、修学旅行で訪れたハワイ。そこで出会ったのは、「土地は所有するものではなく、お世話するもの」という価値観でした。

自然、文化、祈り、そして踊り。現地での探究体験を通して、自分が続けてきたフラの意味と向き合い、学びと生き方をあらためて問い直すことになります。

木幡 珠衣奈 さん
(東京都・城西大学附属城西高校2年生)
ハワイでの修学旅行(探究活動)
  • 探究テーマフラダンスが日本で親しまれている理由を探る
  • 実施期間:2025年11月頃
  • 対象:高校2年生
  • 実施場所:ハワイ

グローバルエデュは、親子で“未来にひらく進路選択”をつくる教育メディアです。2026年は「海外進学ラボ」を核に、ENGLABコミュニティ、進路相談をさらに拡充。よりよき進学をめざすファミリーが、学びながら・自分らしい道を選べる環境づくりを進めていきます。

Contents

テーマ設定と参加のきっかけ

私の通う学校では修学旅行のプログラムとして現地での探究活動があります。生徒一人一人が修学旅行先であるハワイに関するテーマを設定し現地で調査するというものです。

私が設定したテーマは「なぜフラは日本においても高い人気を得ているのか」です。

このテーマを設定したのは、フラが大好きだからです。

私は3歳の頃からフラを習っていて、人生の半分以上をフラに情熱と青春を捧げてきました。

木幡 珠衣奈 さん

そのため私にとってフラは人生の中でも大切な存在で、私という人間を形作ってきたものです

だから自分の好きなものと探究を組み合わせました。

修学旅行プログラムの概要

私の参加した修学旅行は5泊7日という短い期間ではありましたが、とてもプログラムが充実していて、1日目はハワイと日本においての戦争の歴史について学び、2日目は現地の高校生たちとの交流会、3日目はハワイに住む日系アメリカ人についての歴史とハワイの自然について学び、4日目に自主研修に行きました。

もちろん、ほかのプログラムも楽しかったのですが、私が印象に残っている活動は3日目のハワイの自然について学ぶプログラムと4日目の自主研修です。

ハワイの自然観と「アフプアア」の学び

3日目に私たちは現地の方から「アフプアア」を教わりました。

アフプアアはハワイの山々から海まで続く扇形の伝統的な土地を指す言葉です。古代からハワイの人々には土地や自然は神から与えられたもので、人間は所有者ではなく、お世話をするという価値観が伝えられているそうです。そのため「アフプアア」は山頂から流れてくる水から畑や海岸の漁場に至るまでが共同という意味を持つ単位とされています。

実際に私はマノア滝のハイキング・トレッキングとフィッシュポンド(古代ハワイアンが作った伝統的な養魚池)作り体験をしました。

マノア滝はマノア渓谷の1番奥にある山で、日本では見られない熱帯雨林で、固有種の植物や40メートルほどの大きな木が群生していました。その植物たちの多くはハワイ州が保護や育成を行っているため、観光客や地元の方も訪れる人気スポットであり続けられるようです。

中でも印象的だったのが険しい山道でした。岩や泥で足元が不安定な道を40分ほど歩き続けました。体力がなかった私にとってはきついプログラムでしたが、現地のコーディネーターの方に、

「Mina! You can do it!!」と鼓舞してもらいながらなんとか滝へゴールできたのが思い出です。

そして実際に見たマノア滝は神秘的な熱帯雨林の中で一際輝くように見えました。

マノア滝にて

実際に登ってみて、観光客が少々多かったように感じました。それを踏まえ、ハワイはエコツーリズムの観点から日本より保全活動に力を入れているのではないかと考えました。

木幡 珠衣奈 さん

自然と観光事業との協働はハワイ文化へのリスペクトとハワイの方々の「マラマハワイ」という自然を大切にする精神の上で成り立っていると気づきました

フィッシュポンド作りとチャントの体験

フィッシュポンド作りでは砂浜で人々が生活できるような自然を班ごとに作りました。私たちは「アフプアア」を意識しました。最初に小高い山を作り、そこから平地にかけて水が流れるようにし、麓にはハワイのタロイモ畑やフィッシュポンドを作りました。

班で作ったハワイの地形

これまでの自然からの学びの場の発表成果だったので、みんなで様々な工夫をし、手足もびしょびしょに濡れながら作りました。完成は少し不格好でしたが、ハワイの自然の役目が機能していたので、みんなで作り上げた達成感とハワイの自然の魅力というものを実感し、舞い上がっていました。

しかし、1番私にとって衝撃的だったのはチャント(聖歌)を歌う現地のコーディネーターの方でした。チャントは神々への祈りやハワイの物語を伝える歌です。現地のコーディネーターの方は私たちが安全にフィッシュポンドを作れるよう、神々への祈りを込めた儀式であるチャントを歌ってくれました。

私はフラダンスを習っているからか、このチャントを聞いた時にとても親しみを感じたのと同時に、ふだん私やフラの先生が歌うチャントとは違った神秘的な魅力がありました。

自然観から考える、現代社会への問い

これらを通じて、私はその特有な自然観がとても興味深いものだと感じました。

今、私が歩いている歩道や近くの公園は国や市が所有している公的財産です。それに対し、古代ハワイアンの人々は「土地は所有するのではなくお世話をする対象である」という自然観を持ち、ハワイの美しい自然を保ち続けているのです。

今日、環境問題は当たり前のように私たちの身近にあり国際問題となっています。

木幡 珠衣奈 さん

しかし、この「土地は所有するのではなくお世話をする対象である」という自然観は私たち現代人が今倣うべきものであると私は考えています。きっと温故知新でいい社会へ繋がることでしょう

憧れのフラダンスショーへ

4日目は自主研修で、私の班は待ち望んでいたフラダンスを見ました。運がいいことに、宿泊先のホテルの近くで毎週開催されるフラダンスショーを見ることができました。私は日本のフラしか見たことがなかったため、当然の事ながら憧れとわくわくした気持ちでいっぱいでした。

そして、いざショーが始まってみると、最初はカヒコ(チャントと打楽器を用いた踊り)から始まりました。カヒコは古代から踊られてきたハワイの伝統的な踊りで、メレ(歌詞)は神々への祈りや神話・自然などについてのテーマが歌われています。

つまり、儀式的な意味合いを込めてフラや作業の最中にチャントが歌われるのです。

しかし、日本とは違い、ハワイアンのこれまでの歴史や伝統への思いが伝わってくるチャントでした。カヒコの次はフラダンスやタヒチアンダンスがステージをいろどりました。この時間は、私にとってまさに夢のような時間でした。

日本のフラとハワイのフラの違い

これを通じて、日本のフラとハワイのフラには大きな違いがあることがわかりました。

日本におけるフラは外見的な美や完成度はもちろん、あくまでリラクゼーションの一部として踊る傾向があるのに対し、現地のフラは外見的な美しさを大切にするのももちろん、内面的な精神の本質的な価値を重視していることがわかりました。

そして3日目と4日目の学びから、私のテーマの結論は、リラクゼーションとしてはもちろん、ハワイの美しい自然観と伝統を重んじる「継承の精神」が日本でも高い人気を博しているという結論に至りました。

継承の精神と、私が一番伝えたいこと

私はこのハワイアンの自然観ももちろん、見習うべきは「継承の精神」だと考えています。それは私たちフラダンサーにとって倣うべき考えであります。

きっとそれはフラダンスを踊る人達以外にも該当することだと考えます。

昔からの考えを伝える・倣い・受け継ぐということは先人たちからの願いや知恵であり、今の私たちはそれを受け継ぎ未来へ繋いだり、新しいものをつくるうえでのヒントにもなったりする。だから私たちは伝統を繋げ続けなければならない。

私がハワイでの修学旅行を通じて一番伝えたいのは、大切なのは外見にとらわれるのではなく、美しさを映す心だということです。

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