国際化学オリンピック | 世界の中高生が化学の力を競い合う
「国際化学オリンピック」(International Chemistry Olympiad, IChO)は、高校生を対象とした化学の知識を競う国際大会。
約10日の日程では、エクスカーションやさまざまなイベントにより他国の生徒との国際交流の場ともなっている。
国内大会「化学グランプリ」
「化学グランプリ」は、全国の高校以下の生徒が化学の実力を競い合う場であると同時に、「国際化学オリンピック」への日本代表候補者の選抜も兼ねている大会。
- 「国際化学オリンピック」代表選手20名程度を選抜
- 予選はオンラインにて実施
- 二次は1泊2日で行われる
国際的に通用する化学者の育成を目指すこの大会は、東京と仙台における試験的開催を皮切りに、翌1999年からは全国規模の化学グランプリとして毎年開催。
組織内は多くの部門や委員会から成り立っていますが、とくに「教育・普及部門」に属する「化学グランプリ・オリンピック委員会」が、化学グランプリの実質的な運営や世界大会への代表生徒の派遣に関わっています。
化学グランプリ2023(日本大会)
申込期間 | 2023年4月3日(月)~6月8日(木) |
対象 | 2023年4月時点で、高校3年生相当以下で、20才未満の人(日本代表候補への推薦は中3・高1・高2生が対象) |
選考プロセス | 一次選考/全国会場でのマークシート式試験、二次選考/会場での実験を伴う記述式試験 |
参加 | 無料(二次選考に係る交通費・宿泊費・飲食費も支給) |
国際化学オリンピック | 国内大会の選考方法や内容
化学グランプリの選考は、オンライン試験による一次選考と、大学の実験室などを会場とする二次選考にわかれています。
一次選考
高校化学の基礎的な内容を踏まえながら、教科書で扱われない新たな化学の一面と向き合えるような問題作りが意識されています。
二次選考
続いて、一次選考の成績上位者約80名が挑む二次選考では、2泊3日の合宿形式で化学実験を組み込んだ記述試験を実施。
2泊3日におよぶ合宿では、二次選考の試験以外に、課外活動や食事を囲んだ懇親会など参加者同士で交流できるイベントも豊富。
国際化学オリンピック | 国際大会までのスケジュール
「化学グランプリ2023」は、応募者全員が参加する一次選考を海の日(祝日)に、二次選考を8月に実施しています。
2023-24大会の日程
- 一次選考@全国の会場…2023年7月17日(土)(全国7ブロック各1名のほか全国から80名を選出)
- 二次選考@工学院(東京)…8月29日(火)〜30日(水)(大賞5名、金賞15名、銀賞20名、銅賞40名決定)
- 日本代表候補…2024年 20名程度が参加
- 国際化学オリンピック@サウジアラビア…7月
二次選考への選出基準は、まず全国7ブロックの成績上位1名が確定となり、残りは定員(80名)に達するまで成績上位者から順番に選出していきます。
二次選考は、8月に東京の工学院大学にて1泊2日間で実施。
二次選考の成績上位5名には「大賞」が授与され、それ以下には成績順で、金賞(15名程度)、銀賞(20名程度)、銅賞(40名程度)などの各賞が与えられます。
さらに、二次選考の参加者で優秀な中学3年生、高校1・2年生に、日本化学会からの推薦者を加えた計20名程度が、国際化学オリンピックの日本代表候補に推薦されます。
国際化学オリンピック | 参加資格と参加費
対象学年
化学グランプリの参加資格としては、高校3年生相当以下で20才未満(国際化学オリンピック日本代表生徒およびその経験者は除外)であれば誰もが申込可能です。
年齢の下限は設定されておらず、中学生以下の参加も認められています。
ただし、年齢を問わず、二次選考の実験においては、試験監督者の指示を正しく理解し、器具などを安全に取り扱える能力が不可欠。
参加費について
また、化学グランプリの参加費は無料で、二次選考会場への往復交通費、宿泊費、飲食費といったコストも主催者規定に基づき支給してもらえます。
応募方法
申込方法はウェブエントリー限定です。
受付期間中は、科学オリンピックの共通申込ページ(化学グランプリのサイトにもリンクあり)より手続きを行えます。個人申込、団体申込から選択できますが、学校への成績開示を望まない人は個人申込を経由してください。
主催:「夢・化学-21」委員会、公益社団法人日本化学会 |
代表理事:小林喜光(日本化学会) |
住所:東京都千代田区神田駿河台1-5 |
プログラム開始:1999年 |
実施スケジュール:一次選考/海の日(祝日) 二次選考/8月~9月 |
競技内容:全国の高校生以下の年代で化学の実力を競い、成績上位者の表彰と日本代表候補選抜を実施 |