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【進路とエイゴ #06】英語スコアが“チャンスを増やす”──サマースクール&課外活動で活きる場面とは?

グローバルエデュは、親子で“未来にひらく進路選択”をつくる教育メディアです。2026年は「海外進学ラボ」を核に、ENGLABコミュニティ、進路相談をさらに拡充。よりよき進学をめざすファミリーが、学びながら・自分らしい道を選べる環境づくりを進めていきます。

Contents

学びの現場でも“スコアが通行証”になる時代

英語力が充実していると、大学進学に役立ったり、奨学金採用のチャンスが広がったりと活かせる場面は多岐にわたります。

一方、英語力がサマースクールや課外活動の参加機会をもたらす側面については、あまり意識していない人が多いかもしれません。

しかし、海外大学への出願、主に総合型選抜や推薦による国内大学出願、奨学生採用などでは、課外活動の実績が採否を左右する可能性があり、そうした課外活動プログラムは参加要件として一定の英語力を指定するケースもあり得ます。

海外進学ラボ

まさしく、特別な学びの現場でさえ、英語スコアが通行証になる時代がやってきたと言えるでしょう

そこで、本記事では、英語を活用するプログラムのなかで、英語力(英語スコア)が直接的に役立つパターン、間接的に役立つパターンをピックアップして実例を交えながら整理していきましょう。

スコアが応募条件になるプログラム

参加時にTOEFLやIELTSのスコア要件が定められるプログラムとして代表的なのは、海外の大学やボーディングスクールが主催するサマースクールです。プログラムによっては、完全オンラインで参加できるケースもあります。

海外進学ラボ

海外校主催のサマースクールのなかでも、英語力が応募要件かどうかは二分されますが、米英の教育機関が主催するサマースクールの場合は一定の英語スコアが求められることが多いです

また、アイビーリーグ級のトップ校、単位取得可能なコースの場合は、日本の英語教育水準と比べてハイレベルな英語力(CEFR:B2~C1)が応募要件に設定されています。

プログラム実例

UCバークレー校:Berkeley Pre-College Scholars/Summer Virtual Track(主に高2~高3対象)

  • 6月~8月中旬にかけて、現地参加型は6週間または8週間、オンラインは3週間より開講
  • 英語スコア要件:IELTS6.5以上、TOEFL iBT80以上、Duolingo English Test115以上

カリフォルニア大学バークレー│寮滞在orオンラインから選択する高校生サマースクール

トロント大学:Pre-University Programs(主に高校生対象)

  • 6月、7月、8月に3週間セッションを開講。学術メインとプロジェクト型学習を扱う2通りのプログラムを用意
  • 英語スコア要件:IELTS6.5以上、TOEFL iBT91以上、Duolingo English Test130以上

トロント大学中高生サマースクール | 週末は名所も訪問!初中級英語レベルでも参加可能な名門大3週間セッション

ハーバード大学:Pre-College Program/Secondary School Program(主に高2~高3対象)

  • 2週間、4週間、7週間などの期間が選べるサマープログラム(6月下旬~7月)。オンライン受講のオプションもあり
  • 合格者参考スコア:IELTS7.5以上、TOEFL iBT103以上、Duolingo English Test135以上

ハーバード大学高校生サマースクール│単位取得なしの2週間、単位取得できる4・7週間

ただし、英語力不問の海外プログラムだとしても、とくに学術コース中心の場合、あまりに英語力が足りない状態で参加してしまうと、せっかく消費する時間とコストに見合う価値を得られない、出願先に自己アピールできるほどの体験を得られない結果に終わるリスクがあります。

そうした事態を避けるためにも、参加前にできる限り英語力を伸ばすという姿勢は大切です。

スコア不要ながら英語力を活かせるプログラム

英語スコア不要で参加できるプログラムは、単に英語の活用機会に恵まれるだけでなく、大学生や社会人に求められる総合的な能力向上に役立つものが多いです。

たとえば、模擬国連のプログラムに参加する場合、リサーチ、政策立案、ディスカッション、プレゼンといった一連のプロセスを通じて論理的思考や問題解決力、交渉スキルなどが磨かれ、実体験に根差した自信やマインドセットも形成されるでしょう。

また、独自性のあるバックグラウンドとして、エッセイ作成や面接時の自己アピールなどその体験を多方面に活かせるはずです。

プログラム実例

日中青年会議(高校生対象)

日本の夏休み期間中に約1週間、中国・香港・台湾の高校生と日中間の問題を話し合いながら、相互理解を深めるプログラム。短期間で参加できる質の高い課外活動としても、注目に値する選択肢です。

英語力について:応募時の英語エッセイとオンライン面接で英語力を確認。開催中は必要に応じて運営側の英語サポートもあります

日中青年会議 | UWC香港で開催!日本・中国・香港・台湾の高校生が語り合い学び合う1週間

Stanford e-Japan/Stanford e-Entrepreneurship Japan(高校生対象)

春コースと秋コース年2回の募集があり、4ヵ月~6ヵ月間のオンライン講座を通じて、バーチャル講義やディスカッションを実施する参加費無料のプログラム。

「e-Japan」は日米関係、「e-Entrepreneurship Japan」は社会課題解決を目指す起業が主要テーマ。

英語力について:応募時の課題エッセイとビデオステートメントで英語力を確認。スコア要件はないですが、ディスカッションや論文執筆などテーマに深入りするためなるべく英語力を伸ばしておくのが理想です。

スコア準備のタイミングと費用感

スコアを準備するべきタイミング

前述の海外校サマースクールは、応募時期にばらつきがあり、早ければ3月~4月まで、遅い場合は5月~6月頃まで募集しています。

基本的にオンキャンパスの方が締切が早く、オンライン形式であれば6月辺りまで申し込める可能性は高いです。

そのため、現地参加を前向きに考えている場合は開催年の冬を日途に、オンラインコースに参加する場合は開催年の春を目途に指定スコアを目指しましょう。

英語力としては、CEFR:B2上位レベル(IELTS6.5)に到達できれば、全てではありませんが十分な選択肢を確保することができます。

ただし、アイビーリーグ系のサマースクールでは、CEFR:C1(IELTS7.0~7.5)のスコア要件が求められ、参加するには非常に高い英語力を身に付ける必要があります。

費用感について

続いて海外校サマースクールのコスト感ですが、短期2週間の参加を想定するとしても60万円~100万円の費用がかかります。

よって、1ヵ月を超えるような長期プログラムへの参加は、多くの家庭にとっては難しい選択でしょう。

また、リアルな海外体験は得られませんが、オンラインブログラムを選べばコスト面の利点は大きくなります。総じて、現地滞在の6割程度の参加費用に抑えられているため、航空券代が不要になる点も合わせて大幅な節約が可能です。

そもそも数十万円規模の出費を避けたい場合は、日中青年会議(6万円)のような短期間かつ良質な海外交流プログラムをメインに検討するのがいいでしょう。

Stanford e-Japanのように無料参加できる貴重な選択肢もあるため、英語力を底上げして積極的にトライしましょう。

まとめ

このように、中高生のうちに一定の英語力が備わることで、普段の学校生活とも一味違う、新たな発見に満ちた課外活動の参加権を得ることができます。

まさに、英語スコアが有意義な体験を引き当てる教育投資ツールとして機能する時代といえるでしょう。

今後、みなさんはどのような知的体験と向き合い自分らしい成長を遂げるでしょうか。

海外進学ラボ

より充実した選択肢を確保するには、まず英語力の向上から着実な一歩を踏み出しましょう

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