進路選びって、ホント悩ましいよね…
個別の状況に寄り添った、進路アドバイスを提供しています
Globaledu進路ナビチーム
Globaledu進路ナビチームでは、これまで10年以上に渡り、ママたちの「誰に相談していいのかわからない」進路の悩みに寄り添ってきました。進路相談を随時受け付けていますので、お気軽にご相談ください
お悩み:オーストラリアの小学校、私立と公立どちらがいい?
小学3年生の娘を連れて、1年ほどオーストラリアで親子留学してみたいと考えています。
学校は私立や公立がありますが、日本からの留学の場合、公立でも税金の補助は受けられないので、年間学費はかなりかかると聞きました。
コスト的にあまり変わらないのなら私立もありかなと思うのですが、どのような基準で学校を選ぶといいでしょうか。
回答:まずは学費や英語サポートを比較
確かに、留学の場合は「International Student」の学費となるので、公立の場合でも相応の額になってしまいますね。
学費の問題も含め、私立か公立かを決める際のチェックポイントをいくつか見ていきましょう。
①私立と公立で学費の差はほとんどないのか
授業料以外の経費も含めて考えましょう。やはり、留学の際には、学費の問題が一番の心配事項となりますね。
公立の留学生の学費は、州により負担額が異なるため一概に高いとはいえません。
また、私立の学費も学校によって大きく異なります(一般的にはカソリック系の学校が比較的安くなっています)。
また、学校のサイトに記載されている学費は授業料のみの場合が多いので、制服や諸費用も含めて検討する必要があるでしょう。
学費=授業料+制服代+テキストなどの学習関係費+遠足などの費用+α(寄付金など)
公立の場合では、International Student費用に学習関係費なども含まれている場合がほとんどです。
②英語のサポートが確実に受けられるか
オーストラリアの場合、公立でも英語を母語としない子どもたちへのサポートが充実しています。
ほとんどの学校に「ESLクラス」がありますし、たとえば南オーストラリア(SA)州では、「NAP」(New Arrival Program)というオーストラリアに来たばかりの子どもたちが英語を集中的に学習するためのクラスや、バイリンガルティーチャー(授業や先生とのやり取りを通訳してくれるスタッフ)のサポートが受けられたりもします。
このような手厚いサポートがあるのは、留学生に対して州から学校へ助成金が出ているためです。
ですから、公立であってもあまり予算を心配せずに、学校が子供に必要と考えるサポートを提供することができるのです。
私立の場合は、各学校独自にサポートを行っているため、どの学校でもかならずいいサポートが受けられるとは限らないので、学校に直接確認する必要があります。
③希望すれば入学できるのか(短期留学の受け入れの可否)
公立の場合は1年間でも問題はありませんが、私立では1年のみの留学を受け入れてくれるとは限りません。
また、私立でも公立でも評判のいい学校は空きがない場合もあります。
とくに、私立は現地の子どもでも入学希望の何年も前から予約を入れていることもあるくらいです。
④子どもに合っている学校か
私立の学校は、独特の指導方針や保護者、生徒のカラーをもっている場合が多いようです。
また、地元でいかに評判がよく、ほかの日本人留学生が高く評価していても、その子に合っているかは別の問題です。
学校の雰囲気が合わずに、現地に来てからあわてて別の学校を探すこともあるので、できるだけ情報を集め、よく検討したほうがいいですね。
しかし、一般的に私立のほうが児童数が少ない場合が多いので、先生の目も行き届きやすくなるメリットはあります。
いっぽう、公立の場合は学区制の場合が多いので、エリアによって学校の雰囲気や学習レベルに違いが現れるようです。
公立を考える場合は、日本人が多く住んでいるエリアの学校を選ぶと安心でしょう。
⑤設備面を重視するなら
設備のよさを考えるなら、私立のほうがいいかもしれません。
しかし、公立でも冷暖房完備で最新のICTや教育機器を備えている場合がほとんどなので、学習を行ううえで不便さはないはずです。
学習内容に関しては、州の基準に従って行われているので私立と公立に大きな差は見られません。
また、仮に長期の留学だとしても、日本のように私立校が大学を併設していることはあまりないので、進学に有利かという基準で私立を選ぶことはありません。
ちなみに、オーストラリアの国公立大学は37校、私立大学は2校となっています。
1年間の留学ですので、さまざまな側面から検討し、留学目的に合った学校を見つけることが一番ですね。