グルー・バンクロフト基金2025 | インター生も既卒生も応募可…米国リベラルアーツカレッジ進学者12名を支援 9/8〆

グルー・バンクロフト基金 | リベラルアーツカレッジ進学者を支援

アメリカ各地にあるリベラルアーツ・カレッジを中心に留学生への奨学金サポートを行なっている「公益財団法人グルー・バンクロフト基金」は、2026年秋入学となる基金奨学生を、2025年7月1日（月）～9月9日（月）にかけて募集します。

同基金が奨学生を送り出す「リベラルアーツ・カレッジ」とは、米国にある学生数2000人程度の比較的小規模な教育機関で、少人数制による密度の濃い授業、人文・自然・社会科学といった幅広い学問分野の履修、寮生活での世界各国の学生との共同生活などを特色としています。

対象となる人（所定の条件を満たすインター生、既卒生も応募可）

対象となるのは、下記のような条件を満たしている人。

• 在学期間中を通じて日本国籍を有すること
• 学校教育法による正規の高校3学年に在学中もしくは学校教育法第一条で規定されている学校以外（国内インターナショナルスクールや海外現地校など）に所属し、2026年6月までに卒業見込みの人。もしくは高校などを2025年3月以降に卒業した人（高卒認定試験合格者を含む）。ただし、第一条で規定される学校以外を卒業予定または既卒の場合は、日本の小・中・高の正規課程を8年以上履修しているか、高卒認定試験に合格していること
• 応募時に米国の大学に入学していない、または入学予定がないこと
• 家計支持者の所得金額（父母共働きの場合は父母の合算額）が2000万円以下であること

12名を採用予定

女子生徒が対象の特別奨学金「捨松スカラシップ」1名分を含め、2025年度も4つのカテゴリーで計12名が選抜される予定です。

いずれの奨学金も返済義務はなく、応募時に第2希望までは提示することができます。

• 奨学金①…アメリカのリベラルアーツ大学への進学者を対象に年間8万ドルを4年間支給（1名）
• 奨学金②…Carleton College, DePauw University, Grinnell College, Union Collegeへの進学者を対象に年間1万5000ドルを4年間支給するほか、提携校の授業料免除枠への推薦が行われる。定員は各校1名（計4名）
• 奨学金③…提携校へ授業料一部または全額免除の推薦が行われる（計6名）、一部の大学を対象に年額1万ドルを4年間支給
• 捨松スカラシップ…年間6万5000ドルを上限に4年間支給（女子1名）

基金の支援を受ける学生には、留学中に毎月1万円の負担が発生し、留学生支援のための経費に充当されます。

グルー・バンクロフト基金奨学生2025

主催	公益財団法人グルー・バンクロフト基金
創設	1953年
対象大学	アメリカのリベラルアーツ大学など
支給金額	各大学により支援概要は異なる
支給期間	4年間
採用予定人数	12名（捨松スカラー1名は女性限定）
受験料	1万円
在学中会費	1万円/月
応募期間	2025年7月1日（火）～9月8日（月）23時59分

グルー・バンクロフト基金 | 大学により異なる奨学金内容

それでは、それぞれの奨学金内容について詳しく見ていきましょう。進学実績のある大学や提携大学の個別情報は、グロー・バンクロフト基金の公式サイトにわかりやすくまとまめられています。

なお、いずれも他財団奨学金との併給も可能ですが、想定される経費を上回る場合は支給金額が減額されます。

奨学金① 年間8万ドルを上限に4年間支給（1名）　

対象大学の指定はありませんが、基金が認める米国のリベラルアーツ大学に進学する予定の者が対象。出願時は、最大2大学までを基金奨学生として推薦を受けることができます。

2024年度の応募数：22名

過去5年間の奨学生進学先

• Pomona College,
• Swarthmore College
• Barnard College
• Williams College
• Amherst College
• Harvey Mudd College

奨学金② 年間1.5万ドルと提携大学へ授業料全額または一部免除推薦（4名）

4つの提携大学の授業料免除枠（全額または一部）に1名ずつを推薦。さらに、基金より毎年1万5000ドルを4年間支給。

すでに日本の大学に在籍している人は、この奨学金へは応募できません。

いずれの大学も、原則Early Decisionによる出願が条件となります。

2024年度の応募数：21名

提携大学

• Carleton College（新規提携）…年間授業料$71,607を全額免除
• DePauw University…年間授業料$60,310を一部（5万ドル）免除
• Grinnell College…年間授業料＄71,788を全額免除（ただし、家庭の経済状況により全額免除にならない場合がある）
• Union College…年間授業料$71,226を全額免除

奨学金③ 提携大学へ授業料一部または全額免除の推薦（6名）

6つの提携大学の授業料免除枠へ各大学1名、計6名を推薦。さらに、Earlham、Knox、Lake Forestの3大学に進学する人には基金より年1万ドルを4年間支給。

2024年度の応募数：18名

提携大学

• Earlham College… 年間授業料$54,864の70％相当を免除、加えて基金より年1万ドルを4年間支給
• Knox College…年間授業料4.2万ドル以上$59,190を全額免除、加えて基金より年1万ドルを4年間支給
• Lake Forest College…年間授業料$58,000のうち4万ドルを免除、加えて基金より年1万ドルを4年間支給
• The College of Wooster…年間授業料＄64,210のうち5万ドル以上を免除
• Ohio Wesleyan University…年間授業料$54,330を全額免除
• Lewis & Clark College（新規提携）…年間授業料＄67,614のうち4.5万ドルを免除

※既に日本の大学に在籍している場合は、Knox CollegeとLewis & Clark Collegeには応募できません。

グルー・バンクロフト基金 | 女性リーダー育成を掲げる「捨松スカラシップ」（1名）

「捨松スカラシップ」は、アメリカ東部の女子大学での4年間の学びを支えることを目的に2023年度に創設された奨学金制度。

初年度以来、クラウドファンディングを中心として、多数の個人支援者より3千万～4千万円規模の募金が集まっています。

年間6万5000ドルを4年間支給

対象大学に進学した場合、奨学金は年額6万5000ドルを上限に4年間支給されます（他団体が提供する奨学金との併給も可能）。

奨学金名の由来となっているのは、明治政府から日本初の女子留学生として米国に派遣され、10年後の1882年にVassar Collegeを卒業し帰国した大山捨松（おおやま・すてまつ）さん。

その後は、女性の社会参画に立ちはだかる日本社会の厚い壁にチャレンジしながら生涯を終えた人物です。

それから約一世紀半、大山捨松の曽孫にあたる久野明子さんは、自らも捨松と同じようなジェンダーギャップを体験したことから、奨学金の設立を提案しました。

応募条件とスケジュール

応募資格は女子生徒であること以外は他の奨学金と変わりなく、「捨松スカラー」として1名を採用予定。

応募期間や一連の選考スケジュールも、従来の3つの奨学金と違いはありません。

対象となる6大学

留学先は、大山捨松が学んだVassar Collegeなど、歴史的にも多くの女性リーダーを輩出している以下の米国のリベラルアーツ大学6校が対象となります。

対象となる学問分野の制限はありません。

2024年度の応募数：18名

• Vassar College（現在は共学）
• Barnard College（女子大学）
• Bryn Mawr College（女子大学）
• Mount Holyoke College（女子大学）（日本の大学に在籍する応募者を除いて、大学からの奨学金年額2万5000ドルとの併用可）…捨松スカラー2期生進学先
• Smith College（女子大学）
• Wellesley College（女子大学）…捨松スカラー1期生進学先

グルー・バンクロフト基金 | 選考スケジュールや応募内容

応募後は、書類選考→面接試験→保護者同伴面談という3段階で選考が実施されます。

選考スケジュール

• 2025年9月14日（日）～23日（火）…書類選考
• 10月5日（日）…面接試験（東京都内面接会場またはオンライン）
• 10月12日（日）、13日（月・祝）…保護者同伴面談（基金事務局またはオンライン）

出願内容について

応募には下記の書類とネット出願ページに提出するほか、出願費用1万円が必要となります。

• 英語能力試験スコアを証明するもの…証明書のコピーまたはスコアのスクリーンショット（TOEFL iBT, IELTS, またはDuolingo English Test限定）
• 調査書1通…日本の大学受験時に用いられるものと同様の書式
• 推薦状2通（日本語・英語問わず）…1）担任教員またはカウンセラー、2）応募者をよく知る人物（親族や同世代の友人以外）
• エッセイ

エッセイについて

エッセイ（日本語）には、以下のような複数のテーマが出題されます。

• 志望大学と各大学の志望理由（各大学それぞれ40字以内）
• 過去3～5年間で最も注力したこと（300字以内）
• 学校における委員・役員等の経験とそこから得られた学び（300字以内）
• これまで携わってきた主な課外活動（300字以内）
• 趣味、特技、好きな学科。何らかの資格や受賞経験等がある場合はそれについて言及（300字以内）
• 自己の性格・アピールポイント（300字以内）
• 現在所属する高校または卒業した高校を選択した特別な理由があれば記述（200字以内）
• 米国大学進学希望理由と将来の抱負（800字以内）

ネット出願用のページは、7月1日以降に下記の募集要項からアクセスできるようになります。

2025年6月15日（日）10：00～正午には、オンライン（Zoom）により基金奨学生募集要項説明会を実施（任意参加）。参加希望者の事前登録を専用フォームより6月13日（金）まで受け付けています。

個別質問・相談パートを除いた説明会内容は、後日Youtube上でも公開されるそうです。