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国際バカロレアとは② | グローバル社会で活躍できる世界標準レベルの能力を伸ばす

ママ

国際バカロレアのこと、じつはあまりよくわかってないのよね…😅

Globaleduコンサルタン

国際バカロレアについて、5回にわけてわかりやすく紹介していきますね

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国際バカロレア | そもそも「グローバル教育」とは?

前回は「国際バカロレアの概要」について書きましたが、今回はちょっと寄り道をして「海外におけるグローバル教育」について紹介したいと思います。

まず、「グローバル教育」とはどのようなものなのでしょうか。

多くの人は「国際社会で働くことができる力を養うための教育」、あるいは「海外の人たちと対等に生きていく力を身につけるための教育」と考えると思います。

もちろんそのとおりですが、なかには「英語力を身につけること=グローバル教育」と考える人もいるかもしれません。

日本において「グローバル教育」が語られるとき、「英語力」の問題も同時に取り上げられるので、どうしてもそのような錯覚が起こりがちです。

でも、英語が話せれば国際社会で活躍できるでしょうか? 答えはもちろんノーですよね。

英語を巧みに操っても、言語以外の能力や人間性が劣っていては、国際社会での活躍はあり得ません。

「グローバル教育」を考えるとき、英語は必要条件であっても、国際社会で活躍するための能力とは別のものだということをしっかりと認識しておく必要があります。

そして、この「英語力を身につけること=グローバル教育ではない」という認識は、海外のグローバル教育を理解するのに役立ちます。

国際バカロレア | 「世界標準の能力」を身につける

ときどき「海外でのグローバル教育とはどのようなものですか?」と質問をもらうことがありますが、いつも答えに窮してしまいます。

なぜなら、英語圏でのグローバル教育は「ほとんど意識されていない」と思っているからです。

英語を身につけている人たちには、生まれたときから世界全体(ちょっといい過ぎかもしれないので「英語圏全体」といっておきましょうか)が自分たちが活躍する可能性のある舞台となっているのです。

ですから、彼らは「グローバル」という概念をとくに意識する必要がありません。

また、英語圏ではさまざまな国の人々が留学や仕事、あるいは移民としてやって来るので、日常生活で多民族や異文化の交流が自然に行える状況にあります。

日本のように努力して、あるいはお金を出してまで国際感覚や異文化を学ぶ意識をもつ必要がないのです。

その代り、どのようにして自分の能力を世界標準レベルまで引き上げ、自分自身に価値をつけていくかということが重要となります。

By: Pink Sherbet Photography

…と、結論付けてしまっては今回の話はここで終わってしまうので、これから「グローバル教育」という枠組みではなく、子どもたちの能力を伸ばすために行われている海外の取り組みをいくつか紹介していきます。

国際バカロレア | 子どもの能力を伸ばす取り組み

Gifted Child

Gifted Childの定義づけは国や考え方によって異なりますが、基本的には、先天的に高い能力をもった子どもたちをそのように呼び、その子どもたちの能力を引き出し伸ばす教育を施そうという考えです。

欧米、カナダ、オーストラリアなどで実施されており、小学生の早い段階で試験を行い、特別クラスへの参加を促したり、そのような子どもたちのクラスを編成するなど、その支援に国や学校も力を注いでいるようです。

以前、14才でカナダの名門大学5校に合格した日本人少年は日本でも話題となりましたが、彼もカナダにおいて9歳でGifted Childに認定され、特別授業を受けました。

Ignite Program

これは、オーストラリアの一部の州などで行われているものですが、高校入学の際(日本の中学2年生にあたる)希望者に行われる選抜試験。

さまざまな側面から試験を行い、総合計の上位者が合格とされます。

さらに、試験後の面接でもその子が行ってきた活動や受賞歴なども確認され、知識だけでなくタレント性(特化した個性)も見られる場合もあります。

この生徒たちのなかでも、全体的にバランスよく優秀な生徒は飛び級が許され、英語あるいは数学に特化した生徒はその強化に重点を置いた指導がなされるなどの取り組みが行われます。

外国語教育

日本での外国語教育は英語に偏りがちですが、海外、とくに英語圏では当然様子は違ってきます。

たとえば、多文化国家であるオーストラリアにおいては、小学生のころから外国語の学習の機会が設けられていて、学校ごとに指導する言語も異なりますし、希望すれば放課後に低料金でさまざまな言語を学ぶことができます。

これは、「グローバル教育」からくる考え方というより、言語は文化であり、その言語を学ぶことで多文化を理解するという「国際理解」や「他文化尊重」の考え方による教育といったほうがいいかもしれません。

コンペティションやスカラシップ

子どもたちの能力を引き出すために、州や企業などがさまざまなコンペティションを行うのと同時に、教育機関外の組織からのスカラシップ(返済不要の奨学金)なども多く提供されています。

また、授業料が高額な私立学校においても、小学生の段階から希望者にスカラシップ試験を実施し、成績により授業料の全額免除や半額免除を行うなど、子どもの能力を育成するための取り組みが行われています。

このように、社会や教育現場が子どもたちの能力を引き出し伸ばす環境を整えることで、さまざまなチャレンジや付加価値をつける機会を与えています。

「平等な教育」に重点を置いてきた日本では、個の特性を伸ばす教育にはなかなか手をつけませんでしたが、最近やっと「スーパーサイエンスハイスクール」などの取り組みも行われるようになりましたね。

国際バカロレアについても、個の能力を伸ばすための教育環境構築への取り組みと捉えると、また違ったものが見えてくるかもしれません。

次回は、海外で「国際バカロレア」を学んでいる子どもたちについて紹介していきます。

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